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マチ子のブログ

ベルギーいろいろ

7月17日(土)

毎回のベルギーへの里帰りで、わたくしと殿下が滞在するのはいったいどこなのか。そして、そもそもベルギーってのはどこいらへんにあるのか。本日は、それをお伝えいたします。


大きな地図で見る


いかがでしょ?ベルギーは、西ヨーロッパに位置します。北にオランダ、南にフランス、東にはルクセンブルグとドイツがあって、西側には北海のむこうにイギリスがあります。
ベルギーの真ん中辺にあるのが、首都であるブリュッセルで、この大きさの地図では見えませんが、ブリュッセルの上方には「フランダースの犬」の舞台ともなったアントワープという都市があります。

赤い印の立っているところが、わたくしと殿下が滞在する海辺の避暑地「クノック・ヘイスト」です。地図を見てお分かりかとも思いますが、地理的にはほとんどオランダです。
アントワープやブリュッセルからは、車で高速道路を時速120km~130kmくらいでふっ飛ばして、1時間半くらいです。

私が普段住んでいる香港からもそうですが、日本からもベルギーへの直行便はありません。欧州の都市のどこかを経由することになりますが、乗り継ぎが上手くいけば、時間はどの都市で乗り継いでもそう変わらない印象です。まー、15時間くらいでベルギー到着でしょうかしら。


ベルギーの公用語は、オランダ語とフランス語とドイツ語です。
ベルギーの北半分くらいはオランダ語圏。南側がフランス語圏。ドイツの方の地域の人は(殿下によれば、全人口の1%程度)ドイツ語です。
因みに、ベルギー王室の皆さんはオランダ語もお話になりますが、オランダ語圏出身の殿下の予想では、(発音などから)普段はフランス語をお話になっているのだろうとのこと。
殿下と殿下のご家族は、オランダ語(厳密に言うとフラミッシュ=フランダース地方の言葉、オランダ語の方言のひとつ)をお話になりますが、みなさん英語が堪能でいらっしゃるので、オランダ語のできない私とは英語で話してくださいます。

殿下のご家族に限ったことではなく、オランダ語圏の人はだいたいが英語が上手ですが、フランス語圏の方々は、フランス人と同じく英語があまりお上手ではありません。
私はフランス語は少しできるんですけれども、殿下がフランス語圏のご出身であったなら、私のフランス語も今ほど衰えることはなかっただろうな・・・と思うと、同じベルギーなのに、なんだかちょっと損した気分。(笑)
10月8日 (木)   今のところ晴れ

昨日は、午後から雨が降り始めて、それがどんどん強くなり、ガッカリするようなお天気でした。でも、一昨日と同じくそれほど寒くなかったのが救いでした。
今日は朝日が昇る頃になると雲が晴れて、青空が見えますが、気温は昨日よりも低く、今朝の散歩にお出かけになった殿下は冬用のジャケットを着こんでいらっしゃいました。よっぽど寒いものと思われます。

殿下のお母様、マリアさんの遺体は南国スペインから無事こちらベルギーに到着し、昨日から対面が可能になりました。私と殿下は、昨日の夜に会いに行こうと思っていたのですが、妹さんから今日の方が都合が良いと連絡があり、今日行くことになりました。それで、昨日は一日だらだらと過ごしましたが、一昨日ブルージュへ買い物へ行ってけっこう疲れていたので、昨日一日お休みをいただけて良かったのかもしれません。


心配していた時差ぼけですが、今回はほとんどありません。飛行機の中で飲んでいた「No Jetlag」というお薬のおかげでしょうか。時差ぼけは東に行く方(我々の場合は欧州からアジアに戻る)がつらいので、そのときにも同じくらい効果を発揮してくれれば良いと思います。


さて昨日は、階下でカフェを経営するハリー&ローズ夫妻が午前11時のお茶にやってきました。
朝、パン屋さんから帰ってきた殿下が、パンの袋だけではなく大きめの箱を抱えていたので不思議そうにそれを見ていると、「ああ、これはね、2時のためのものだよ」と、あまり要領を得ない説明をしてくださいました。「2時のためとは?」と訊きかえすと、「ハリーとローズをお茶に招待したの」とのこと。中身は、大きなエクレアと、なにやらカスタードのケーキというかパイ生地サンドイッチというか、そんなようなものでした。(殿下も、本当はもっとお茶の時間らしいケーキなんかを買おうと思っていたのですが、海辺の街がオフシーズンの今は、平日はそういうものがお店に並んでいないそうで、これくらいしか選択肢がなかったんだそうです。同じパン屋さんでも、週末は、美味しそうなケーキが並んでいます)

その2時の約束が11時に変更になって、二人がやってきました。殿下が、ハワイの写真を見せたかったんだそうです。
夫ハリーは興味深げに写真を見ているだけでしたが、妻ローズは一枚ずつに頷き、「ムーイ!」とか「スホーン!」(スコーンのほうが近いか?)とか、「シック!」とか感嘆の声を上げてくださいました。これらはこちらの言語で、それぞれ「きれい」、「ナイス」、「素敵」みたいな意味の言葉です。
二人は、一時間半くらいお喋りして帰っていかれました。

ちょうどその頃から、ここの目の前の歩道の地下の電気ケーブルの工事が始まりました。うるさいのなんのって。今日もまだ工事です。
海辺のこの街では、夏の間の観光収入が大きいため、道路工事や建築工事など、緊急を要さない限りは夏の間は禁止されています。騒音もそうですし、トラックなどの出入りで一般の車の通行が妨げられるし、やはり工事現場というのは景観を損ねますからね、それも当然と言えば当然かと。
この工事の関係で、昨日は夕方まで水が止まりました。今日もお水が止まるのかしら・・・。


昨日のご飯は、お昼はスーパーで買ったローストチキンと、レンジでチンした温野菜。夜ご飯は、あまったローストチキンを入れたスープと、プレパレ+パン。殿下はイチゴ+パン。

この殿下のイチゴの食べ方なんですが、我々日本人からすると独特です。
準備するのはイチゴ、食パン(二切れ)、砂糖、マーガリン。
まず、食パンにマーガリンをたっぷり塗って、二枚あわせます。砂糖はお皿の上に小山を作るように出しておきます。パンを左手に持ちます。右手でイチゴを取り、それをお砂糖につけてパクリ。そしてパンをパクリ。口の中でイチゴのサンドイッチの味を再現するような食べ方です。
私は何度見てもこの不思議な食べ方が珍しく、殿下に「この食べ方はあなた独特のものなのか、それともあなたの家独特のものなのか、ベルギーのオランダ語圏共通のものなのか、またはベルギー国民に共通するものなのか」と質問してみました。すると、一瞬考えた後、「ベルギーでは、こういう食べ方をする家庭もけっこうある」とおっしゃいました。ふーん。私は残念ながら他のベルギー人家庭の習慣を知りませんので、殿下の解答が正しいのかどうか判断ができませんが、正しいとすれば、日本における「玉子焼きは砂糖味か塩味か」みたいな感じなのではないかと思います。
ちなみに、殿下は、ベルギーにおいてのみバナナでも似たようなことをやります。ただし、バナナの場合は最初っからパンにはさんで、普通にサンドイッチを作って食べます。(バナナを薄くスライスして、マーガリンを塗ったパンの上に並べ、お砂糖をかけて、もう一枚のパンをのせてサンドイッチにする) なぜ香港ではそれをやらないのかと問うたら、「パンの味が違うから」とのお答えでした。

ところで、前述のレンジでチンした温野菜ですが、電子レンジの使用において、欧州ではヒジョーにストレスの溜まることがあります。このお話は、また後日。