ソーシャルワークの要
毎週日曜あさ6時25分からオンエアのニッポン放送「ひだまりハウス〜うつ病と認知症について語ろう」
今年で10年目を迎えた「ひだまりハウス」番組は継続しますが残念ながらスポンサーが減り10月から時間が少しだけ短くなることに。。。
コロナ禍では影響を受けてない人はおらず子供や女性などの自殺者が増えていて国も深刻な状況だと指摘しています。
そして団塊の世代が後期高齢者になる2025年はもう目の前に迫っていて認知症や介護の問題はこれからが本番です。
絶対に必要とされる番組だと信じて時間は短縮されますがこれからも必要な人に必要なタイミングで必要な情報を届けられるように頑張ります
今週と来週は2週にわたり「ヤングケアラー支援ガイドブック」をご紹介します最近クローズアップされているヤングケアラーですが全国各地でまだ試行錯誤が続いています。
そんな中で「ヤングケアラー支援ガイドブック~子どもの想いを地域で支える」の出版をクラウドファンディングにより実現したのは社会福祉法人奉優会の介護職のみなさんです。
ガイドブック作成に携わった奉優会地域包括ケア事業本部の川口有美子さんをゲストに迎えてお話を伺いましたが実は川口さん自身もヤングケアラーの1人でした。
10歳の時に父親ががんで亡くなり母子家庭に。長女だった川口さんはしっかりやらなきゃと5歳下のきょうだいの幼稚園の送り迎えなどしていたそう。
勉強に集中するために部活を辞めるという選択を迫られましたが家では勉強に集中できず、さらに部活は自分の居場所だったので本当は辞めたくなかったと川口さん。やはり悩みを学校の先生には言えなかったそう。
そんなご自身の経験もきっかけとなり介護の仕事に携わるようになった川口さんですが、認知症の利用者さんのお宅を訪問した際にヤングケアラーの存在に気づき何か出来ないかと行動を起こし作成したのがこのガイドブックです。
長く利用者と家族に関わることが出来るのが実は介護の仕事。また学校の先生による家庭訪問が無くなっている中で自宅に入れるのがケアマネジャーや訪問介護のスタッフです。
小さな子供がいる時には注意深く観察するようにしているそう。家族支援も大切なケアのひとつで最近は対象に成長していく子供が含まれるようになっていて介護職は身近な相談窓口になれると川口さん。
ヤングケアラーがケアしているのは高齢者や認知症の家族だけではなく、精神疾患を持つ親や障害を持つきょうだいの世話をしていたり
外国人の家庭では子供が日本語が苦手な親の代わりに通訳をしているなど介護保険の対象ではないケースも沢山あります。
介護保険の枠に当てはまらないから何も出来ないのか。。。私はそんなことはないと考えています。〈介護の社会化〉を目指して2000年にスタートした介護保険制度。
20年以上かけて医療と介護など多職種が連携して住み慣れた地域で最期まで暮らせるように支援する地域包括ケアシステム構築も進められてきました。
そして介護保険制度と一緒に誕生したケアマネジャーは介護を必要とする本人を介護サービスに繋げるだけでなく
家族が抱える様々な課題を解決するために行政や住民など地域の社会資源や多職種を繋ぐソーシャルワークの要になってきました。
ヤングケアラーひとりひとりのニーズに合わせたライフプランを完成させるための鍵はケアマネージャーなどケアの専門職と教育関係の専門職の連携です。
ニッポン放送「ひだまりハウス」ヤングケアラー支援のヒントになるお話を沢山伺うことが出来ました社会福祉法人奉優会の川口有美子さんのインタビューぜひお聴き下さい☞
https://www.1242.com/hidamari/