最初の頃肺ガン治療の主軸は日常生活が普通に送れる分子標的薬でしたし、髪の毛も抜けたといえどサイドは残ったのでごまかす事もできていたのです。
あまりに普通に生活できていたので変に刺激したくないと思い、ガンじゃないよね?と長女に聞かれた時も「何なんだろうねー^_^」なんてはぐらかした事もありました。
何より長女は明るいんです。
底抜けに明るくて元気が取り柄なんです。
そして毎晩「ママ大好き❤」とハグしてから寝に行く「欧米かっ!」なママ大好き娘なんです。
そんな長女が私がガンである事を知って変わってしまうのではないか、暗く沈んでしまうのではないかと思うと、とても告白する気にはなれませんでした。そんな娘見ていられないと思ったのです。
でも今回髪の毛もすっかり抜けて、もはや帽子でごまかす事も難しくなり、おまけに動悸のせいで喋り方も苦しそう。なんといっても長期入院です。もはや誤魔化す事はかえって娘の不安を煽ることになると思い、どうやって伝えるか必死に毎日考えていました。
なるべく前向きにとらえられるように、希望を持てるように、絶望しないように。
でも言うタイミングをどうしよう、なんて考えている間に私は個室へと移動して家族との面会が厳しい条件の中叶う事となりました。
そして思いがけずその瞬間はすぐにやってきたのです。
「それでお母さんは結局何の病気なの?」
病室に入るなり突然娘が自ら切り出したのです。
続きはまた書きます。