【映画鑑賞】「1917 命をかけた伝令」(2019年イギリス・アメリカ) | しろくま・まちゃるWORLD!

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【作品情報】

監  督 サム・メンデス

出  演 ジョージ・マッケイ、ディーン=チャールズ・チャップマン、マーク・ストロング、アンドリュー・スコット、リチャード・マッデン、クレア・デュバーグ、コリン・ファース、ダニエル・メイズ、エイドリアン・スカーボロー、リチャード・マッケイブ、ベネディクト・カンバーバッチ、他

上映時間 119分

ジャンル 戦争>人間ドラマ>第一次世界大戦>西部戦線>塹壕戦>ロードムービー

原  題 「1917

【あらすじ】

1917年4月6日、第1次世界大戦真っただ中のフランス戦線。

トム・ブレイク(ディーン=チャールズ・チャップマン)とウイリアム・スコフィールド(ジョージ・マッケイ)は、伍長代理として塹壕戦の最前線に従軍していた。

 

トムとウイリアムが後方で休憩していたところ、直属の上官である軍曹に呼ばれて最高指揮官・エリンモア将軍(コリン・ファース)の元へ連れていかれる。

 

エリンモア将軍は地図に長けたトムに対し、ある極秘の任務を指示する。

 

向かいの塹壕に長らく居座っていたドイツ軍が秘密裏に撤退をし、素早くそれを察知した前線指揮官マッケンジー中佐(ベネディクト・カンバーバッチ)は麾下の1600名の兵を率いて追撃に移り、長らく停滞していた戦線を動かす狙いだが…イギリス軍総司令部は航空偵察によってドイツ軍の撤退自体が「欺瞞作戦」の可能性が極めて高く、このままだとマッケンジー独立連隊は全滅の恐れがあった。

 

任務とは、一刻も早く敵が待ち受けているかもしれない荒れ地を突破しマッケンジー連隊へ総司令部の伝令として赴き、進軍中止の命令を届ける危険なものであった。

 

しかしマッケンジー連隊にはトムの兄であるジョセフ・ブレイク中尉(リチャード・マッデン)が従軍しているという事で、将軍はトムがよりこの任務に志願する可能性が高いと踏んだのだ。

 

トムはこの伝令任務が「決死の任務」である事を理解したうえで、情報通りに全軍撤退し無人であるかはどうかは行ってみないと判らないという元のドイツ軍前線塹壕を通ってマッケンジー連隊に進軍中止の命令を届ける強い決意を示す。

 

はたして…戦友であり親友のウィルを伴い、トムはこの危険な任務を全う出来るのか?

1600名もの兵士たちの命運を握る決死の任務が静かに始まる。

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第1次世界大戦の西部戦線の象徴ともいえる塹壕戦を扱う映画。

映画自体は、その塹壕を出てたったの2名で敵中突破をして、最前線で総攻撃寸前の部隊に対して、待ったをかけに行かねばならないという時間制限もあるロードムービー的な内容。

 

この映画を観てると、有名どころの戦争映画では「プライベート・ライアン」を思い起こすなぁ。

あれは分隊規模(5~10名)のロードムービー的な表現やったしね。

 

この映画の売りは「屋外でのワンカット撮影」やったけど…

そこが重要かどうかは観る人の判断によるかな。

もちろんすんなりと任務をこなす事は無く、多種多様な障害が彼らの前に立ちはだかる。

 

でもそれ以外のところでは、前進しながらのトムとウィルのおしゃべりで映画の多くの筋が進行していく。

アクション映画的な戦争映画とはこの辺りが大きな違いね。

塹壕を出た2名が進むのは、戦線。

双方の重砲による度重なる砲撃で草木ひとつない荒れ地となったところに、春先の雨や雪解けが泥沼を作り出す。

 

その泥沼には、幾度もの突撃で戦死した死者が多数横たわる。

その屍は、降り注ぐ砲弾や突撃する兵士に踏みしだかれ…原形を留めないものばかりで泥に同化している。

そんな泥沼の中を進む。

もちろん異臭が立ち込める。

 

人だけでなく、当時の重要な移動・運搬手段であった馬の死体も山ほど倒れてて…冬場ならばよかったかもしれないけれど、雪解けと共に強い異臭を放ち始める。

 

死体の混ざり込んだ泥沼の中を進むシーンを観てるだけで、自分もその異臭の中にいるような気がしたわ^^;

 

途中でウィルがトムを通す為に広げた有刺鉄線で掌にケガをするシーンがある。

しかもその直後に大口径の砲弾が作り出したクレーターに飛び込んだ際、その傷がある掌を腐乱死体の腹部に突っ込んでしまう。

 

その後のストーリーへの伏線…ウィルが破傷風になって任務に支障が出るとかあるんかなと思ってたんやけど、全くそういう筋が無くて、あのシーンはなんやったんやろ?と不思議に思ってしまった^^;

でもそれ以上の予想外の展開をするのは、是非本編を見て確かめて欲しいね^^

少なくともしろくま・まちゃるは読んでなかった事が起きてびっくりよ^^;

実際は、任務を受けてから次の日の朝までの話ではあるけど…

それ以上に時間が経過してるような感じがしてしまうほど…あれこれと起きるので、ほんまに二人の身になってハラハラドキドキしてしまいましたな^^

 

表情によっては佐々木蔵之介にも見える相棒ウィルを演じるジョージ・マッケイ(写真上)

特に序盤の塹壕から出る前は、佐々木蔵之介さんですか?と声をかけたくなるほど雰囲気や表情的に似てる時が多かった^^;(あくまでも個人の感想です^^)

最前線で戦争の行方を大きく変えたいと考えて総攻撃のチャンスを何度も窺ってきた独立連隊指揮官マッケンジー中佐役のベネディクト・カンバーバッチ

この映画でもほんの少しの出演やけど…「戦火の馬」や「裏切りのサーカス」(共に2011年)と同じくなかなかの存在感がありますな^^

 

2005年にデビューされて、「戦火の馬」が初めての大作出演。

それでいて存在感のある演技と雰囲気。

2014年には「イミテーション・ゲーム」でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされてるし…やはり存在感と実力のある俳優さんなんやね^^

 

トータルで、戦争映画としても人間ドラマとしてもイイ映画やと思います^^