「張力だけではない、曲げで駆動力を伝達する。

 Hum……それは良いが、君

 たとえばワイヤーでホイールを組んだとする

 

 ワイヤーは曲げを伝えられない。グネグネ曲がってしまうからな。

 

 なんなら、紐でもいい

 

 外力にたいして全く伸びない紐でラジアル組ホイールを組んだとする。

 

 そのホイールのハブにオモリを、どれほどぶら下げたとしてもリムは動かないというのだね?

 

 全く伸びないのだから、ハブとリムの間には全く位相差が発生しない。だから張力による伝達が発生することはありえない。

 紐だから曲げは全く伝えられない。

 

 そういうことでしょう? 本当に??」

 

 

 おそらく、そういうときは張力と曲げ、以外に「剪断力」が効いてくるはずです。

 剪断力というのは、部材を横方向に変形させる力をさします。

 

 通常の梁のタワミでは、剪断力はモーメントとして取り扱うために表に出てくることはあまりありません。

 ただし今回のように「曲げを全く伝えない」素材で考えるとき、もしくは例えばバトンホイールのように完全に一体の剛体として考えるときは剪断力を考えることになりそうです。

 なので「もし、紐だけでホイールをつくれるか?」と言われたら「剪断力に強い素材なら」と答えるのが適当かもしれません。

 

 剪断力で考えられるなら、スポークの曲げとか言わずに、全て剪断力で判断すればいいじゃないか。

 そうかもしれません。どうしましょ。