彼女がなぜかのような姿になってしまったのか
その原因はわからない。わたしの飼っていた猫みぃこの
怨念なのかそれとも誰かのかけた呪いなのか不明である。
それなのに彼女は姿が変わったにも係わらず以前と
同じように明るい笑顔を絶やすことはない。
赤毛でグリーンアイズの彼女。変わる前は黒い髪黒い瞳
だったのだが変わってしまてからは顔の幅が広くなり
鼻の色はピンク、鼻の下からはプラチナシルバーの長い毛
人によっては彼女のことを赤トラとも言う。
下半身は人間のままで長く伸びた白い足と桃のような尻
上半身は・・・・・・・・おっぱいはちゃんと生えてはいるが。
「ねぇ明雄!今晩予定あいてるかな?洗って欲しいのよね」
いい忘れたが僕は田上昭雄、獣医さんをしています。
「また洗ってくれと?予定はないが。」
僕はあまり気乗りはしなかった。
人間の頃であればこっちからお願いしたいくらいだったが
現在の姿、大きな猫のような頭を洗うのは嬉しくはない。
彼女は猫のくせにシャンプーは・・・・・じゃなきゃとか
コンディショナーを使ってくれとかいちいち注文つける
タオルは数枚使うしドライヤーを使ったって簡単に乾かない
全裸で洗うんだけど彼女の裸を見ても興奮はしないのだ。
いや僕が淡白というわけではなく
誰でも性的に興奮しないと思う、あれを見れば。
だっておっぱいは6つあるから。
彼女は
「Eカップが分散したのでAカップ6個のほうがいいんじゃない」
というが僕としてはEカップ2個のほうが良い。
だって胸が揺れないんだもん!!
僕が彼女を洗っていることを知らない人は優しい人だと
褒めてくれるがそうじゃないのだ。
彼女の指はなくなり代わりに肉球がついた、そんな手で
髪の毛洗う事が出来なくなったので僕が洗っているだけ
彼女の姿は野獣となってしまったが心だけは女性の心
を持っているから裸を人に見せるのが恥ずかしいらしく
そこで毎回僕が頼まれるわけなのだ。
彼女に足はあるので車を運転することができる。
肉球のついた手でもハンドル操作とATの操作は支障なく
操作を行うことが出来る。ただ細かい操作はさすがに
無理ではあるが。
ただ・・・・・・・
彼女が車を運転してるとすれ違うドライバーはみな驚く。
驚いて前の車に追突した事例もある。
ぬいぐるみ着て車を運転するようなものだから当たり前か。
明るいのはいいことなんだけど彼女は出かけるのが大好き
で少しは自重してくれればと思うこともある。
猫の大きな頭をした女性がスーパーへ買い物に行くのだ。
へたに彼女の阻止をしようものなら猫パンチが飛んでくる
トラのような手でパンチされたらどうなるか想像して
みて欲しい。
僕はたった一発で吹っ飛んだことが数回あった。
ただ猫のように魚を見ても理性が飛んだりしないのが救い
かもしれないが
「あら、美智子ちゃん。お買い物?」
「こんにゃちわんおばさん。」
どういうわけか近所の方々やスーパーの店員そして
ガソリンスタンドの従業員達は彼女をみても驚くことはない
以前と同じように接する風変わりな人達である。
僕はいつも思ってしまう 「なんで・・・・」
彼女”みいこ”はでかい頭を擦り付けて「ゴロゴロ」と喜ぶ事
もある。
それを愛らしいと思える人は変態かもしれない。
僕を含めみいぃこの周囲は変態ばかりである。
それが彼女にとって良い生活環境を作ってるから
彼女もまた人間として生きていける。
彼女には人間へと戻って欲しいと思う気持ちもあるが
今のままでもいいと最近思えるようになってきた。
人間では味わえないことを僕は味わってるから!
この物語はフィクションであり実在する人物とは
一切関係ありません