短編小説 タンスホテル | 妄想小説日記 わしの作文

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わたしの妄想日記内にある”カゲロウの恋”の紹介するために作った
ブログです

わたしがその広告を見かけたのは会社帰りの電車内だった。
自宅にはエアコンが壊れたまま放置されていて毎晩暑くて
眠れなかったので眠れる場所がほしかった。
広告の見出しというのが
”あなたも涼しいホテルで快適に夢をみませんか”
広告に掲載されていたホテルの画像はガラスが多く多用した今風のビルのようで一度こんな場所に泊まってみたかったわたしは
興味津々。
しかし宿泊部屋の繊細に風呂、トイレやおろかテレビもない
だが料金は格安で1泊5000円。ユースホステルみたいな料金だったのでとにかく眠れればいいかと思えた。

広告に表示されていた簡易地図の示す通り歩いていくと
なんと自宅のすぐそば。なにか建設していたのは以前から知っていたがホテルだったとは。。。
まだこの大都会に引っ越してきて間もないわたしには近くの道路事情が理解できていなかったのでホテルに着くまで近所だとわからなかったのだ。
都会は高いビルがそびえ立ちビルの向こう側は見ることが出来ない。なのでちょっといつもと違う道を歩くとわからない。

わたしはホテルに高揚する気持ちを抑え中に入っていった。
のであるが、
ロビーに行くと目の前にはエレベーターや階段などはなく巨大なクローゼットがふたつあるだけ。
ロビーにあるのは受付カウンターとトイレ&風呂の案内板となぜか売店があるのみ、こんなホテルは今まで見たことがない。

受付のきれいなおねぇさんに受付を済まし自分のベッドを案内され、おねぇさんはボタン操作すると巨大な引き出し状のものが上から降りてきた。
肉厚10センチの板で作られた引き出しは頑丈そうでマットレスはドイツ製のコイルスプリングを使用しているとそして板はヒノキ素材使用してるから癒し効果もあると鼻高々に説明するが

”ヒノキ?それがどうしたの・・”
セミダブルのベッドで広いのだがどうしても棺おけに入るような気がしてならない。
「あのう~本当に部屋というか引き出しには何もないんですね
 ここに泊まるみなさんってただ泊まりにくるだけなんですか?」
と聞いてみると
「みなさん、それぞれにノートパソコンや単行本など持参してこられますよ。」
・・・・・・・・・・・・
受付にはパンフレットがありしっかりと持参してくださるようにと書いてあった。事前調査してなかったわたしにそんなことを知る由もない。

「一番大事なことを話し忘れてましたわ、カードキーは絶対無くさないでくださいね。ないと部屋に戻れませんから」
「よくお客様でおられるのですがトイレやお風呂で忘れてしまうのです。ご注意くださいませ」
一礼して受付に戻っていくおねぇさん。
”部屋?引き出しだろ・・・・・・どうしても部屋と言わせたいのか”

カードキーを差し込むと自分用の引き出しが降りてきた。
そこに乗り込み引き出しは上昇。
ベッドに入るというより格納庫に収まっていく戦闘機に乗っているような気分である。
上まで上がっていくと今度は置くまでスライドしていく引き出し
正直怖いものがある。まるで真っ暗なトンネルに
いやいや火葬場で焼かれるために棺おけごと収納されるみたいな。

引き出しが格納されるまでは恐怖心があったものの
真っ暗な引き出し内は意外と気持ちいいものだ。エアコンの効きもよくこれならばゆっくり眠れそうである。

「よぉ~し、久々に今日は熟睡できそうだぁ!」と眠りについた
のであるがその騒音は午前0時にやってきた。

”ぎしっ、ぎしっ”
「う。。。。なんだラップ音か?」
さらに音は音量を増してきた。

”ぎぃしいい ぎしぃい~~”
気になって眠れない。神経も研ぎ澄まされていき今度は・・

「あ、、あう」
最初は小さい声が聞こえていた。
幽霊なのか、、ここは幽霊が出るホテルなのか・・・・
「はぁはぁ。。。はぁ。 うぁん」
違う!!これは若い女性のあえぎ声である。
ベッドのきしむ音と女のあえぎ声。まさしくこれは
「あ・はぁ~~ん、、あ んん」

一回気になってしまうと意識はそっちのほうに向かっていく。
気になって気になって。下半身は大きく膨張するし
こうしてわたしはまたもや熟睡することが出来ずまたもや寝不足に。上で寝ていた女は朝方近くまで続けていたのだ。
なんという好きものだろうか・・・・あの女。

ホテル、隣はどんな人が泊まっているか不明なのだ。
ホテルに泊まるのは挑戦かもしれない。
あなたは熟睡できるだろう・・・・・

この物語はフィクションであります