前回の俳優金田一、彼はその後どうなったのか。
彼はあの後面接を数十回受けなんとか就職を決めた
俳優という特殊な職業であった彼は面接でいろいろ言われ
面接のたびに屈辱を受けてきた。
それでも彼は面接をやめるわけにはいかなかった。
面接を受けないと仕事に就くことができないから。
面接官のなかにはひどいことを平気で言う人間もいて
最初の頃は怒りで面接を中断し辞退していたがそんな彼も
我慢を覚えるようになり何を言われても耐えてきた。
帰ってきて悔し涙を流す時もあった。悔しくて酒を飲むときも
昔の俳優仲間に会ってもろくに相手にされず悔しい思いもした。
人気のあったときに彼にちやほやしていたファンも今は冷たい
プライドで生きてきた金田一。
何言われても耐えるようになったのはなぜだろう?
彼を変えたのは一人の女性である。
職探しで落ち込んでいたときに声をかけてきたあの女性。
金田一と同じく求職中の元ファンだと言っていた30代女性
その女性と金田一はハローワークでよく遭った。
これも運命だろうか偶然にはしては遭う回数が多い。
ハローワークで会社紹介を受けるため椅子に座っていると女性がきて横に座ったり、職業検索をパソコンでしていると
後ろにいたりひとつとばして横に座っていたり。
こんなによく遭うと誰でも相手が気になってくるものだ。
前回の話で金田一の強い口調で怒られ帰って女性はその後
金田一とすれ違うことがあっても声をかけることができず
軽い会釈をするが肩を落として歩いていく。
金田一は悪いことを言ったと気にはしていたが話しかけることは出来なかった。
それでは一体どうして・・・・
それは金田一の一言が女性の心を開かせたからである。
たった一言の”すいませんでした”
それ以降、二人は少しづつに話すようになっていく。
金田一が仕事が見つからず落ち込んでいるときに女性は彼に歩み寄り
「がんばってください!俳優辞めてしまってもいつまでもファンとして応援しますから。」
「挫けないで」
彼女の言葉が金田一の硬く固まっていた殻を砕いた。
”たった一人のファンのタメにもこのままではいけない”
”どんな仕事でもいいじゃないか。”
それからの金田一は違っていた。
家事に面接、暇が出来れば自主トレをするようになる。