発症率
わが国の地域の住民がうつ病を体験する頻度は、
平成14年度に無作為抽出された1,664人の住民を
対象に行われた厚生労働省研究班の調査によれ
ば、これまでにうつ病を経験した人は約15人に1人、
過去12ヶ月間にうつ病を経験した人は約50人に1人
でした。また、うつ病の平均発症年齢は20歳代でし
た。


危険因子
うつ病は女性に多くみられますが、これは女性ホル
モンの増加、妊娠、出産など女性に特有の危険因
子や男女の社会的役割の格差などが男女差の原
因として指摘されています。
うつ病の平均初発年齢は20-30歳の間で、一般には
若年層に高頻度にみられます。また、海外では低学
歴、低収入・貧困、無職者にうつ病が多いとされてい
ますが、わが国の調査では社会経済要因との関連
ははっきりと証明されていません。そのほか、海外で
は、養育体験、最近のライフイベント(離婚、死別、
その他の喪失体験)、トラウマになるような出来事
(虐待、暴力など)、社会的支援、性 格傾向(神経症
傾向など)がうつ病の危険因子として報告されていま
すし、急速な都市化が影響するという可能性も指摘
されています。

個人及び社会への影響
 うつ病にかかると著しい精神的な苦痛を体験しますし、
その程度にかかわらず社会的な機能が低下し、日常
生活に支障が生じますし、自殺の危険性も高まります。

経過
うつ病にかかっても数ヶ月で症状が治まる人が多いの
ですが、うつ病と診断された人の約40%が1年後になお
うつ病の診断基準を満たしており、それ以外でも20%の
人が何らかの抑うつ症状を呈していたという報告もあり
ます。いったん改善しても約60%が再発しますし、2回
うつ病にかかった人では70%、3回かかった人では90
%と再発率は高くなります。
このようにうつ病は長期に持続する疾患であり、早期発
が大切であるだけでなく、長期にわたってのケアが必要
な病気でもあり、地域での援助も非常に重要になってき
ます。
うつ病のために、痛みや倦怠感などの身体の
不調が現れたりすることがあります。
頭痛や腰痛などの症状は、とくによく見られる
ものですます。重く締めつけられるような頭の
痛みはうつ病の人に特徴的といわれ、教科書
的には鉢をかぶったよ うな重さだと表現される
ことがあります。このほかにも、肩こりや体の
節々の痛み、食欲不振や胃の痛み、下痢や
便秘などの胃腸症状、発汗、息苦しさなど、
さ まざまな症状が現れてきます。

こうした身体症状が存在すると、私たちはつい
身体のことを心配するために精神的な面を見逃
してしまいがちです。身体症状のために、憂うつ
な気分が目立たな くなるのです。こうした状態は、
抑うつ症状が身体症状の仮面に隠れているという
意味で「仮面うつ病」と呼ばれることがあります。

私も適応障害と診断される1年近く前より突然腰
痛の症状が現れたりしました。こういう知識がない
と見過ごされるという症状を上に書いてますので、
注意されてはどうでしょうか。
統合失調症とは、10代から40代くらいまでの比較的
若い世代に起きやすく、約100人に1人の割合でかか
る病気です。

症状には個人差がありますが、主な症状として、実際
には存在しない声や音が聞こえる幻聴やあり得ないこ
とを信じ込んでしまう妄想、頭の中が混乱して考えがま
とまらなくなる思考障害、興奮症状等があり、これらは
まとめて陽性症状と呼ばれます。

また意欲の低下や自閉傾向(閉じこもりがちなこと)な
ど、エネルギーが無くなったような状態になることも多
く、これらは陰性症状と呼ばれます。

このような症状をともなって、多くは20歳前後に発病
します。しかし幻覚や妄想は、本人にとって全くの現
実と感じられるため、発病を自覚できないことがあり
ます。本人より先に家族や友人が異変に気づくことも
多いようです。

原因ははっきりしていませんが、その人の生まれ持
った素質、生まれてからの能力・ストレスに対する対
応力、ストレスを引き起こすような環境要件などが絡
み合って発症します。

脳内には神経伝達物質と呼ばれる物質が存在し、そ
の量の異常も関係していると考えられています。


治療は、薬物療法、精神科リハビリテーション等が
ります。

薬物療法では、抗精神病薬という、神経伝達物質の
量を調整する薬を用います。薬の進歩は目覚しく、最
近の抗精神病薬は幻覚や妄想を取り去るだけでなく、
従来の薬では難しかった陰性症状の改善にも効果が
あります。

精神科リハビリテーションとは、その名の通り精神の
不調をリハビリすることです。症状によって仕事や学
校等の社会生活ができなくなっていることも多いので、
集団でスポーツやゲーム、対人交流の練習等を行っ
て社会復帰の訓練をします。

治療法の進歩によって、適切な治療の継続により、
その症状を相当程度安定化させ、軽快又は寛解す
ることができます。
アルコール依存症がよく知られていますが、依存を
生じる物質は数多く、アルコールだけでなく、タバコ
のような嗜癖物、鎮痛剤や睡眠薬などの医薬品、シ
ンナーのような有機溶剤、覚醒剤やコカイン、大麻な
どの非合法薬物など色々な種類があります。

依存症とは、これらの物質を欲しくてたまらない、摂
取しないでは我慢できなくなる状態で、そのための
行動をコントロールすることが困難となります。

その物質の摂取を止めると、重い自律神経症状が出
現したり(身体依存)、抑うつや不安などの精神症状が
出現する(精神依存)ために、なかなか止めることがで
きません。

またアルコールでは、使用量を増やさないと最初ほど
の快楽が得られないために、次第に使用量が増えて
ゆくこと(耐性)が認められます。体にとって有害な作
用を及ぼすことが明らかになっているにもかかわらず、
依存のためにアルコールや薬物を使わざるをえなくな
ります。

長期間の飲酒歴のある重いアルコール依存症患者
では、飲酒を中止した後に数日間、振戦せん妄という
錯乱状態を生じることもあります。

振戦せん妄では、意識混濁に幻覚や妄想、興奮など
がみられます。覚醒剤やシンナーの依存症では、長
期間の使用による神経毒性により精神病状態や痴呆
を来すこともあります。

依存症からの回復には、専門的な治療プログラムに
取り組む必要があります。また、依存症から立ち直っ
た元患者からの助言や支援も有益で、自助グループ
活動への参加が勧められます。
気分障害とは、気分や感情の変化を基本とする障害で、
気分が沈んだり、高ぶったりするのが特徴です。気分の
変化に伴って生活全般の活動性も変化します。
また、ストレスが気分の変化のきっかけとなることが多く、
しばしば再発を繰り返します。

気分障害は、大きく双極性感情障害(躁うつ病)とうつ病
の二つのタイプに分けられます。
うつ病は、以前は躁うつ病のひとつのタイプに含めてい
ましたが、現在は、独立した診断名としてあつかわれる
傾向にあり、従来の躁うつ病と同じ意味では双極性障害
が用いられています。

双極性感情障害は、気分が高揚し、生気がみなぎって
活動的となる時期(躁病エピソード)と、気分が落ち込み、
元気がなく活動性が下がる時期(うつ病エピソード)を交
互に繰り返す病気です。エピソードはふつう完全に回復
します。

躁病エピソードだけを示す患者は比較的少ないですが、
そのような場合も双極性障害と診断されます。

一方、うつ病は、うつ病エピソードだけがみられる病気で
す。この病気にかかると、患者は通常、気分が沈み、興
味や喜びが失われ、生気がなく活動的でなくなります。
ちょっとしたことでも、ひどく疲れやすく感じます。

そのほかにも、集中力・注意力の低下、自信の低下、自
責感が目立ち、将来を悲観して、自殺を考えるようになっ
たりします。時々、イライラ感や不安感が目立 ち、かえっ
て落ち着きがなくなる場合もあります。しばしば不眠、食
欲低下、体重減少、性欲減退などの身体症状を伴うため
に、最初は体の異常を疑って一般の 内科を受診する患
者も少なくありません。

うつ病にかかった患者は、気分転換や慰めにもほとんど
反応しませんが、朝方悪くて、夕方には少し症状が軽くな
るという日内変動がみられることがあります。

国民の約15人に1人がこれまでにうつ病にかかったことが
あるにもかかわらず、その4分の3は医療を受けていない
といわれており、うつ病が国民にとって非 常に身近な問題
ですにもかかわらず、その対応が適切になされていないの
が現状です。うつ病への気づきと適切な診断・治療が重要
です。
摂食障害の患者の最も大きな特徴は、体型と体重
に関する態度と価値観です。体重が3桁の私が言っ
ても説得力ないかもしれません。ズボンのウエスト
も3桁ですし・・・

つまり、やせていることを素晴しい事、太ることを嫌
悪すべきこととした上で、自己評価が体型及び体重
の影響を過剰に受けています。

「やせ」と体重減少が理想化され、追求され、体重
増加と「肥満」を回避することに大変な努力が企て
られます。この病的な考えの中心は、自らの価値
を体型や体重で判断、評価する傾向です。

通常は自己価値を多種多様な領域における能力
(例えば、対人関係の質や、仕事での業績や、スポ
ーツや他の趣味での能力など)で評価しますが、
摂食障害の患者は体型や体重によって自分を評価
するわけです。

心理的な要因や生物学的な要因は摂食障害の原
因として無視できませんが、社会文化的な影響も非
常に大きいといわれています。つまり摂食障害はこ
れらの原因が複雑に重なった上で発症すると考えら
れています。

摂食障害には、大きく分けて
拒食症神経性無食欲
)と過食症神経性大食症)があります。

神経性無食欲症という名前から想像すると、食欲の
低下が中心的な問題ですかのように思われますが、
その病気の最も重要な特徴は太ってしまうことへの
恐れに関連した、「やせ」の追及です。

精神医学的には「やせ」についての定義として、年齢
と身長からみた正常体重の85%以下というものや、
BMI(体重Kg/[身長m]2)が17.5以下という基準が用
いられます。
例えば身長160cmの人なら44kg以下になればこの基
準を満たします。また、女性の場合は無月経もやせに
引き続いて起こります。神経性無食欲症患者の9割以
上が女性といわれています。

神経性大食症の特徴として、むちゃ食いがあげられま
すが、これはふつうの人が食べる量よりも明らかに多
い食物を食べ、そのとき本人にはその食行動を制御
できないという感覚をともなうものです。

過酷なダイエットの代償といえるかもしれません。また
、むちゃ食いによる体重増加を恐れ、下剤を用いたり、
自分で嘔吐をする患者も多く認められます。
私もダイエットしたほうがいいのかもしれませんが・・・
けっこう体重が落ちるときって他に病気があったとき
(糖尿病とか高熱が出るとか・・・)ですから複雑です。
パニック障害は100人中2~3人が発症するといわれ、
決して珍しい病気ではありません。

女性が男性の2倍以上で、発症年齢は20歳代前半~
30歳代前半が多く、10歳代後半から60歳前後まで幅広
い年齢層にみられます。遺伝的素因との関与も考えら
れ家族性に現れる傾向があります。

パニック障害は、発病早期に専門医の診療を受ければ
治りやすい病気ですが、身体症状が前面に出るので、
心臓や脳、呼吸器などの病気と間違えられて、適切な
治療がされていないことがあります。

中には治らないからと、いろいろな診療科や病院を渡り
歩いている患者さんもいます。


呼吸ができない、息が詰まる、激しい動悸が起こる、冷
や汗が出てくる、手足が震える、めまい、吐き気などの
症状と同時に、死んでしまうのではないかという不安や
恐怖を感じるのがパニック発作です。

このようなパニック発作が1回だけ起こり、その後、2度と
起こらない場合はパニック障害とは診断されません。
繰り返すパニック発作がパニック障害と診断するポイント
となります。

パニック障害は、動悸、胸痛、呼吸困難、めまいなど多彩
な身体症状を現すため、身体疾患との鑑別(判別すること)
が必要になります。


【ポイント】
  1. 症状が突然出現して短時間で消失する
  2. すべての症状を一つの身体疾患で説明するのが困難である
  3. 恐怖、不安、離人感など精神症状を伴うことが多い
発作を起こしたときの症状からは大変な病気のように感じら
れますが、身体に異常がないのがこの病気の特徴です

適切な治療が行われなかったり、経過が長引いたりしたパニ
ック障害では、広場恐怖、うつ病、全般性不安障害 、心気症
などを合併することが多く、不安軽減のためにアルコールで
紛らわすケースもみられます。
睡眠障害の調査によると、日本人の5人に1人が睡眠
の問題を抱えています。またうつ病や適応障害などの
患者さんも症状や投薬の関係で睡眠導入剤を処方さ
れたりします。

一口に睡眠の問題といっても、その種類は多様です。
おおまかに分類すると、
  1. 睡眠自体に問題のある「睡眠の異常」
  2. 睡眠自体には問題はないが、睡眠と覚醒のリズムに問題のある「概日リズム症候群」
  3. 眠っている間に問題の起こる「睡眠時随伴症状」に分かれます。

睡眠の異常に関しては、まず、寝つけない・途中で起きて
しまうなどのいわゆる「不眠症」があります。身体疾患や、
うつ病などの精神疾患が原因になっている場合があります。

また、加齢や環境からの影響も大きく受けます。反対に
過度の眠気が起こり、日中や眠ってはいけない場面など
でも眠り込んでしまう「過眠症」というのもあります。
この中の「ナルコレプシー」と言う病気は、急に発作のよう
に短時間眠り込んでしまう症状が長期に続きます。

また、睡眠中の呼吸の障害からきちんとした睡眠が得
られず、全身倦怠感や注意力低下などが続く「睡眠時
無呼吸症候群」もあります。肥満や骨格上の問題が原
因となる場合が多いようです。

睡眠と覚醒のリズムがさまざまな理由で乱れてしまう
「概日リズム症候群」では、しかるべき時間に寝たり起
きたりする事ができなくなり、日常生活に長期に支障を
きたします。生活リズムの乱れや、交代制勤務による
不規則な睡眠時間が原因となりやすいようです。

睡眠時随伴症状にも、いくつかの種類があります。寝入
りや寝ている時に我慢しがたい足のむずむずを呈し不
眠となるのが、「むずむず足症候群」です。また、 寝て
いる間に急に暴れたり、起き上がって動き回り怪我をし
てしまう状態もあり、「レム睡眠行動障害」と言われます。

以上のように、一口に睡眠の問題といっても、様々な種
類があります。睡眠の問題は、陰に大きな病気が隠れ
ていたり、過度の眠気から大きな事故を引き起こす事も
あり、生活に与える影響は思った以上に大きなものです。

適切な治療を行えば睡眠の改善とともに生活の質の向
上も見込めますので、少しでも睡眠に対して悩みを抱え
ている方は早めに受診する事が大切になります。
うつは精神の病というよりも、脳のセロトニン伝達不足で
生じる脳の病気であることが分かっていますので比較的
治療のアドバイスがしやすいのです。

ひとつには、抗うつ薬の使用です。ただし少なからず副
作用がありますから、抗うつ薬を使う場合は必ず専門医
の指導のもと適正に服用してくださいね。それか ら、生
活習慣、特に食習慣を改めることも効果的であることが
知られています。特に若い男女のうつ病の場合、慢性的
なたんぱく質、ミネラル、ビタミン不足が 原因で脳のセロ
トニン不足に陥っていることが多いため、偏食をやめて、
食生活をバランスの良い高たんぱくのものに変えるだけ
で改善することが知られています。

それから、太陽光を浴びながら軽度の運動をすると脳内
のセロトニン分泌が活発になることも知られています。毎
朝太陽光を浴びながら体操をするのもうつ病には効果的
です。光療法です。

最後に、うつも他の病気と同様、早期発見が大切です。
症状が悪化する前にはやく気づいて、適切に処置をとって
いきましょう。

うつ病でやっかいなのは、うつ病になっても自分

では病気だと気づきにくいという点があります。
うつ病になりやすい人は、生真面目な人も多く、

普段やっていたことができない!やる気がでな

いのは、自分が怠けているせいだ!と自分を責

めてしまい、病気だと気づかないケースが多い

そうです。

病院で、うつ病と判明する患者さんの実に8割

以上が、自分では病気(うつ病やその他の病気

も含めて)だとは思っていないという統計がいく

つも出ています。つまり、周囲が注意深く、そし

てやさしく見守って、うつ病の兆候を早くみつけ

てあげることが大事です。

うつのセルフ診断方法

以下に簡単なうつのセルフ診断方法をあげてお

きます。朝起きてから夜寝るまでの流れで10項

目あげておきます。3つ以上当てはまるようなら、

是非一度、心療内科やカウンセリングを受診して

ください。

  1. からだがだるく朝なかなか起きることができない。
  2. 長く眠ることができず不安で毎朝早く起きてしまう。
  3. 食欲がわかない。
  4. 仕事や家事が手につかない。
  5. 人と会話するのがおっくうになった。
  6. 何事にもやる気がでない。
  7. 以前は興味があったこと好きだったことに全然興味がわかなくなった。
  8. 最近怒りっぽくなった。悪口をいうとつい語気が強くなってしまう。
  9. 急にものを壊したり投げたりしたくなる衝動にかられる。
  10. 性欲がぜんぜんわかなくなった。