それは、不思議な光景だった。自己発振を起こしたサーバントロボがするような滅茶苦茶な演奏を展開する三人の黄色い男共の回りそれぞれを、ぐるりと大勢の意図振顫患者が取り囲み、口々に訳の分からぬ言葉を叫び、あるいは呟きながら、たて振れを続けているのだから・・・。
エレクトリック・ギターの音が軋みをあげて、不協和音の尾を引くようにしながら広がってゆく。男共は互いに顔を見合わせることもなく、体をコチコチに硬直させたまま、ヘンテコな動作で激しい不協和音を創り出す。そして、それらは、整理され、連絡され、より大きな異なった音となって、選ばれた方向にのみ向かって拡がってゆくのだ。
それに伴い、三人の自己発振するサーバントロボを取り囲んだ大勢の意図振顫患者の震えも一段と激しくなってゆく。彼らは、皆同様にトロンと何を見つめているのか分からないような目と、ポカァンと半開きにされたままの口を持ち、その体を激しく震わせ、時折、思いついたようにピョン、ピョン跳ね上がるのだった。
ギターのキンキンとした鋭角的な音が反響し合い、黄色い男共が次々と無茶苦茶に絶叫する声が電気増幅され、場内に反射する。黄色い男共の演奏方法が次第に即興的なものへと変化し、そのボーカルも言葉であるというよりは、むしろ声、あるいは叫びそのものといった感じになってゆく。そうだ、今では、黄色い男共は伝達不能な個人言語で喋り始め、メンバー各々が思い思いのパルス信号を送り出し始めている。
To be continued.
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