眼瞼下垂・二重まぶた・まぶたのたるみ・クマの治療(奥村 仁)








ブログの最新記事はクマ治療専門クリニック に引っ越ししております。


月曜日 おおたけ眼科(つきみ野医院、古淵第2医院)
火曜日 お茶の水・井上眼科クリニック
水曜日 第2週 おおつき眼科  不定期 クリニック宇津木流
木曜日 お茶の水・井上眼科クリニック  不定期 茗荷谷かさい眼科
金曜日 東京日帰り手術クリニック
土曜日 銀座ファインケアクリニック
日曜日 第2週 恵比寿YSクリニック  第4週 おおつき眼科

①おおたけ眼科 
 つきみ野院 大和市下鶴間521-8つきみ野メディカルセンター2F☎046-278-0033
 古淵第2院 相模原市南区古淵2-16-15 古淵医療センター2F☎042-750-1056
②お茶の水・井上眼科クリニック  
 東京都千代田区神田駿河台4-3 新お茶の水ビルディング18・19・20階☎03-3295-0923
③おおつき眼科 
 東京都江東区亀戸5-3-2 サンタモニカ亀戸2階 ☎03-6807-0638
④クリニック宇津木流 
 帝国ホテルタワー8階 ☎03-3509-6210
⑤茗荷谷かさい眼科 
 東京都文京区小日向4-6-12茗荷谷駅MFビル2階 ☎03-6912-2844
⑥東京日帰り手術クリニック
  東京都中央区銀座1丁目3-9 マルイト銀座ビル 8階 ☎️03-3567-2555
⑦銀座ファインケアクリニック 
 東京都中央区銀座1-8-14 銀座大新ビル 3F 4F ☎0120-312-938
⑧恵比寿YSクリニック 
 東京都渋谷区恵比寿1-13-1 鈴木ビル2F ☎0120-956-099

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脂肪吸引(脂肪注入用)(2022年6月29日改訂版)

最新記事は下のブログ記事を参照して下さい
 
東京(有楽町)の東京日帰り手術クリニックで金曜日に下まぶたのたるみ,クマを専門に治療しています形成外科・美容外科の奥村仁です.
 
今回は,脂肪注入用の脂肪吸引についてお話しします.痩身用の脂肪吸引とは吸引する量が違うので,(例えば,大腿片面から痩身だと200ml位吸引しますが,脂肪注入用だと20ml位)痩身効果はそれほどではありません.しかし,小範囲から採取すると,凹みの原因になるので,変形しないように,扇状にある程度の範囲から採取します.

採取部位は主に大腿外側,内側,腹部を主に使用致します.カニューレ(先が丸くて,横に穴が開いている吸引用の特殊な注射針)の刺入部は,傷が目立ちにくいように,それぞれ臀溝,鼠径,臍にしております.

 

まず採取予定部位の痛みを取るために,生理食塩水で薄めた局所麻酔薬を注入致します.この局所麻酔が手術の際に一番痛みや怖さを伴うために,痛みや怖さを軽減させる目的で,患者さんが希望される場合は静脈内に麻酔薬を入れて,緊張を緩和する方法を併用する場合もあります.

 

20ml〜50mlシリンジに2mmの太さのカニューレをつけて,カニューレを採取予定の脂肪組織の中に刺入します.シリンジを引いて陰圧をかけながら前後に動かし,脂肪を砕きながら吸い取っていきます.

 

吸引した液の中には砕かれた脂肪以外に局所麻酔,血液,オイル等を含みます.注入する際には,脂肪以外の不純物を取り除くために遠心分離したり,均一になるように加工したりする過程で量が減るため,注入予定量より少し多めに,吸引致します.

 

下まぶたの老化(2022年6月26日改訂版)

最新改訂記事は下のブログを参考にして下さい.

 

 

 

東京(有楽町)の東京日帰り手術クリニックで金曜日に下まぶたのたるみ,クマを専門に治療しています形成外科・美容外科の奥村仁です.

 
今回は,下まぶたの加齢性の変化についてお話しします.上まぶたの老化は,眉毛~額と密接な関係があることを以前書きましたが,下まぶたの加齢による変化は,頬部と密接な関係があります.治療する際に下眼瞼〜頬部を中顔面として一緒に治療する必要があります.
 

[1]症状
 
見た目の変化としては,

頬が重力で下がったり,組織が萎縮すると,

下まぶたと頬の間の溝(②瞼頬溝(けんきょうこう))がより深くなり,いわゆる黒クマが目立ってきます.

下まぶたが袋状にでてくると(③目袋と言います)さらに黒クマを目立たせます.目袋は,若い人のまぶたの縁にそって見られる④涙袋とは違います.逆に涙袋は目立たなくなります.

⑤その他に目尻を中心に細かい皺が出来ます.

 

 

 


[2]原因

 

それぞれの症状は何故起きるのでしょうか?

 

①頬部の下垂は靭帯(骨から伸びて皮膚や皮下組織を支える線維性組織)が加齢により弱くなり,支えられなくなる事が原因です.

 

②①に加えて,骨・眼輪筋・皮下脂肪加齢性に萎縮してボリュームが減るので,深い溝が出来ます.

 

③目袋として見える眼窩内脂肪は,眼窩という眼球をいれている骨の凹みを満たしております.

 しかし,眼球を支える靭帯が,加齢により弛む

(1)眼球の位置が下がり,

(2)眼窩内脂肪が前方へ押しだされます.

 それに加えて,眼窩内脂肪を支える眼窩隔膜や,眼輪筋(まぶたに輪状にある閉じる筋肉)は加齢により薄くなり

(3)抑える力が弱くなり,
 
さらに眼窩内脂肪は前方へ突出してきます. 

 

④涙袋は眼輪筋によってできる力こぶですが,加齢により萎縮して弱くなったり,眼窩内脂肪が出過ぎていると中に押し込めないので,目立たなくなります.

 

皮膚は加齢により表皮,真皮が薄くなり,真皮結合組織の膠原繊維と弾力線維の収縮力・復元力が低下し,繰り返す表情による動きにより皺が出来ます.

マブタの形成外科・美容外科(奥村 仁)

 


[3]治療

 

治療は,別の項で詳細を書きますが,概要としては,下眼瞼には,前に脂肪が出ようとする力を減らすために減量したり,前から後ろに押す力を強めるために,眼窩隔膜や眼輪筋に張りをもたせたりします.

には,垂れ下がった組織を持ち上げたり,萎縮した組織を足します.

 

下眼瞼形成(経皮と経結膜の違い)(2022年6月6日改訂版)

最新記事は以下のKUMACLIのブログ記事を参照して下さい。
東京(有楽町)の東京日帰り手術クリニックで金曜日に下まぶたのたるみ,クマを専門に治療しています形成外科・美容外科の奥村仁です.
 
今回は,眼窩内脂肪を切除するまでの経路として,まぶたの表面の皮膚を切るか(経皮),まぶたの裏面の眼瞼結膜を切るか(経結膜),その特徴,利点,欠点についてご説明致します.

 


 
経皮の場合は,睫毛のギリギリ下の部位で内側〜目尻の1cm外側まで切開し,余っている皮膚を切除する事が出来ますので,皮膚のたるみがある方に適応します.その後,涙袋を作っている眼輪筋よりも頬側で眼輪筋を横に切開し,眼輪筋の後ろ(眼窩隔膜の前)を眼窩下縁まで剥離し,眼窩内脂肪の処理を致します.
 
経結膜は,まぶたをひっくり返して,瞼の縁から8mmくらい(まぶたの軟骨(瞼板)の上縁から3mm)の位置を1〜1.5cm程度切開いたします.
牽引筋腱膜を切った後,眼窩隔膜の前(眼輪筋の後ろ)を眼窩下縁まで剥離し,眼窩内脂肪の処理を致します.
 
 

○経皮でのメリットは経結膜のデメリット,経皮でのデメリットは経結膜のメリットであることが多いのですが,以下のような項目で違いがみられます.
 
①皮膚のたるみ
②表面(皮膚)の傷・ドッグイヤー
③内反症・外反症の同時手術
④眼輪筋への操作
⑤手術時間
⑥ダウンタイム
⑦外反のリスク

 

下まぶたの眼窩内脂肪(2022年6月5日改訂版)

最新記事は、以下のKUMACLIのブログ記事を参照して下さい。
 
東京(有楽町)の東京日帰り手術クリニックで金曜日に下まぶたのたるみ,クマを専門に治療しています形成外科・美容外科の奥村仁です.
 
今回は下眼瞼形成で処理される事が多い,眼窩内脂肪についてお話しします.脱脂脂肪移動術(ハムラ法)で扱われるのが,この部位の脂肪になります.

下まぶたの突出(大きいとBaggy eyelidと呼ばれます)の原因である眼窩内脂肪は,眼窩という骨の凹みの中で,眼球や眼球を動かす筋肉を取り囲みように上下,内外側に存在し,眼球を守る為のクッションの役割をします.取りすぎると役割を果たす事が出来なくなり,陥凹するので突出した部位を控えめに取る必要があります.

 

前方は眼窩隔膜という膜状の組織で覆われています.その前には隔膜前脂肪,眼輪筋,皮下脂肪,皮膚があるのですが,それぞれの組織が加齢性に萎縮・菲薄化すると,前方から支える力が弱くなり,突出の原因となります.

 

下まぶたの眼窩内脂肪は通常,内側,中央,外側と3つの部位に分かれています.脂肪を包んでいる固有脂肪膜を破ると,それぞれの部位の脂肪は,さらに2〜3に分けることができます.

 

術前座位でマーキングする際に,どの部位の脂肪がどの位出ているのかを診察・分析してから,手術を行います.突出の程度に合わせて切除し,切除量が適当かどうかは,切除した脂肪の量切除後座位のまぶたの形状で判断致します.

 

脂肪の周囲には脂肪を養うための血管が張り巡らされているので,出血・血腫の予防のために,切除する際には十分な止血が必要です.また脂肪の間には,眼球を動かす筋肉があります.特に内側と中央の眼窩内脂肪の間にある下斜筋は筋肉を確認した後,脂肪切除時に損傷しないように細心の注意を払います.

 

(症例)経結膜脱脂術,経結膜脱脂+脂肪注入術(2022年5月30日)

最新記事は、下記ブログを参照してください
 
東京(有楽町)の東京日帰り手術クリニックで金曜日に下まぶたのたるみ,クマを専門に治療しています形成外科・美容外科の奥村仁です.
 
今回は経結膜脱脂の概略について、お話しします.
(1)眼窩内脂肪とは?
(2)何故眼窩内脂肪が出てくるのか?
(3)経結膜脱脂術はどの様な人に適応されるのか?については,この記事の最後のリンクをご参考にして下さい.
 
麻酔 
点眼麻酔+局所麻酔
 
切開 
眼瞼結膜
 
手術内容 
眼窩内脂肪を突出の程度に合わせて適量摘出
 
手術時間 
両眼で30〜40分
 
術後処置 
抗生剤内服3日 抗生剤点眼1週間
瞼に2日間テーピング
 
術後診察 
術後1週間,1ヶ月,3ヶ月,6ヶ月
 
術後生活上の注意
○術後1週間は出来るだけ座位で瞼を保冷剤・アイスノン・氷水を入れた袋等で冷やすようにすると腫れが強く出にくいです.
○洗顔・シャワーはテーピングを濡らさないようにして術翌日より可能です.
○血流が良くなる行為(入浴,サウナ,運動,飲酒)は1週間止めてください.
○化粧は翌日から可能です.ただし2日間はテーピングしているので,それ以外の部位になります.
○コンタクトは1週間使わないで下さい.
 
術後経過
○涙に3日程度血液が混じる事があります.
○内出血や腫れに左右差がある事があります.
○内出血は赤〜紫→黄→回復まで約1〜2週間かかります.
○眼球結膜下出血もなくなるまで約1〜2週間かかります.
○1〜2週間で大きな腫れは引きますが,小さな腫れは1〜2ヶ月かけて徐々に引いていきます.
○結膜浮腫→約1〜2週間で引きます.
○目がゴロゴロしたり,目ヤニや涙が多くなる事が1ヶ月程度でる場合があります.症状に合わせて点眼薬を処方致します.
○治る過程で傷は1〜2ヶ月固くなった後に,3〜6ヶ月かけて柔らかくなって馴染んでいきます.固い時期は,瞼を触ったり,目を動かした時に違和感がありますが,柔らかくなるにつれて,気にならなくなります.
 
リスク
切除量により突出の残存・陥凹がでるリスクがあります.頬の陥凹がある症例で脱脂だけすると余計にクマが目立つ事があります(+脂肪注入の適応)
 
合併症 
血腫,感染
 
11値段(東京日帰りクリニックでの値段です.)
両眼16万5000円(片眼のみは9万9000円)(税込)
○局所麻酔料金・術後内服・外用薬処方代を含みます.
○術前・術後(術直後,術後1ヶ月後,術後6ヶ月後)の目元の写真(上眼瞼のモザイクあり)はホームページ・ブログ・インスタ・学会・院内患者説明用の掲載にご協力頂いております.
○結膜脱脂は, 術中に座位で適量切除されているか確認していますが,とり過ぎると凹みが強くなったり,皺が強くでたりするので,控え目に切除しております.追加切除では,申し訳ありませんが33000円(税込)頂いております.

 

下眼瞼のたるみ・クマに対する手術方法の選択(2022年5月29日改訂版)

最新内容は次の記事を参照下さい

 

 

東京(有楽町)の東京日帰り手術クリニックで金曜日に下まぶたのたるみ,クマを専門に治療しています形成外科・美容外科の奥村仁です.

 
今回は,私の下まぶたのたるみ,黒クマに対する治療方法の選択基準を説明致します.治療方法の選択は非常に重要で,間違った方法を選択すると,十分にクマが治らなかったり,悪化する事さえあります.病状を正確に診断し,最適な治療方法を選択する必要があります.
 

 
主な診察ポイント
①皮膚のたるみ(部位,程度)
②下眼瞼の突出(部位,程度)
③頬の下垂,陥凹(部位,程度) 
その他の診察ポイント
④下眼瞼内反症・外反症や睫毛内反症がないか
⑤安静期間をどのくらい取れるか
⑥顔全体の加齢の程度
⑦治療費

 

 


 
主な診察ポイント(①皮膚のたるみ②下眼瞼の突出③頬の下垂)を元にフローチャートに沿って,推奨される術式を提案します.
 
○加えて,④下眼瞼に眼瞼内反症・外反症や睫毛内反症などの疾患があったり,それに準じた瞼の水平方向・垂直方向のゆるみがある場合には,経皮的に治療を同時もしくは,二期的に行う術式を選択いたします.
 
○また,手術に伴う⑤ダウンタイム(内出血や腫れ等で社会復帰までに要する期間)があるので,安静期間・仕事等を休める期間をどのくらい取れるかも重要です.長く取れない人は術式を変えたり,休める時期に手術を受ける事を,お勧めしております.
 
○⑥顔全体の加齢の進行度合いも術式の選択に重要です.中顔面(下まぶた〜頬)だけでなく,上顔面(額〜上まぶたのシワ・たるみ,眼瞼下垂)や下顔面(顎・フェイスラインのたるみ)の加齢変化も考えて,頬が過度に膨らみ過ぎないように気をつけたり,他の部位の治療も併用する必要があるかご提案いたします.実際,上眼瞼下垂手術・タルミ取りの手術(病状により保険適用の場合あり)した後に,下まぶたのクマ・タルミの治療を受ける患者様も多いです.
 
○⑦治療費も患者様にとっては,大切な判断基準だと思います.最終的に良い結果になるために,後から手術を追加するよりは最適な術式を最初から選択するのが,一番治療費を抑えられます.
 
下眼瞼のクマ・たるみでお悩みの方は,東京日帰り手術クリニックの受診をご予約下さい.

(症例)経皮的眼窩内脂肪移動術(2022年5月23日改訂版)

 
 
 
 
東京(有楽町)の東京日帰り手術クリニックで金曜日に下まぶたのたるみ,クマを専門に治療しています形成外科・美容外科の奥村仁です.
 
今回は経皮的眼窩内脂肪移動術(ハムラ法)についてお話しします.
(3)眼窩内脂肪移動術はどの様な人に適応されるのか?については,ブログのリンクをご参考にして下さい.

①麻酔

点眼麻酔+局所麻酔

 

②切開

睫毛下切開〜外嘴より外側約1cm

 

③手術内容

突出の原因である眼窩内脂肪を切除せずに,血流を保ったまま隣接する頬の陥凹部分に移動する方法です.

(1)突出脂肪が頬部陥凹を改善する十分量がある事

(2)陥凹部位に眼窩内脂肪が届く事

が問題となってくるため,脱脂+脂肪注入に比べて自由度が若干低く,適応が限られる術式です.

頬部の陥凹の原因は(1)下垂と(2)骨・萎縮です.下垂を改善する為に中顔面のフェイスリフトをすれば,残った加齢による骨・軟部組織の萎縮を眼窩内脂肪で補充すればいいので,脂肪量が少なくて済むので,適応範囲を広げる事ができます.

最後に眼輪筋を外側で骨膜に固定する事により,眼窩脂肪の突出を前方から抑えられますが,眼輪筋自体が加齢性に萎縮していると,効果が十分ではありません.

 

④手術時間

両眼で90〜100分

 

⑤術後処置

抗生剤内服3日 抗生剤塗布1週間

瞼に2日間テーピング

 

⑥術後診察

術後1週間(抜糸),1ヶ月,3ヶ月,6ヶ月

 

⑦術後生活上の注意

○術後1週間は出来るだけ座位で瞼を保冷剤・アイスノン・氷水を入れた袋等で冷やすようにすると腫れが強く出にくいです.

○洗顔・シャワーはテーピングを濡らさないようにして術翌日より可能です.

○血流が良くなる行為(入浴,サウナ,運動,飲酒)は1週間止めてください.

○化粧は翌日から可能です.ただし2日間はテーピングしているので,それ以外の部位になります.

○コンタクトは1週間使わないで下さい.

 

⑧術後経過

○内出血や腫れに左右差がある事があります.

○内出血は赤〜紫→黄→回復まで約1〜2週間かかります.

○1〜2週間で大きな腫れは引きますが,小さな腫れは1〜2ヶ月かけて徐々に引いていきます.

○結膜浮腫→約1〜2週間で引きます.

○目がゴロゴロしたり,目ヤニや涙が多くなる事が1ヶ月程度でる場合があります.症状に合わせて点眼薬を処方致します.

○治る過程で傷は1〜2ヶ月固くなった後に,3〜6ヶ月かけて柔らかくなって馴染んでいきます.固い時期は,瞼を触ったり,目を動かした時に違和感がありますが,柔らかくなるにつれて,気にならなくなります.

 

⑨リスク

眼窩内脂肪移動量により突出の残存・陥凹がでるリスクがあります.眼窩内脂肪の量によっては頬の陥凹がだけすると余計にクマが目立つ事があります(+脂肪注入の適応)

 

⑩合併症

血腫,感染

 

11値段(東京日帰りクリニックでの値段です.)

両眼27万5000円(片眼のみは16万5000円)(税込)

○局所麻酔料金・術後内服・外用薬処方代を含みます.

○術前・術後(術直後,術後1ヶ月後,術後6ヶ月後)の目元の写真(上眼瞼のモザイクあり)はホームページ・ブログ・インスタ・学会・院内患者説明用の掲載にご協力頂いております.

 

切開重瞼術(2022年3月31日改訂版)

2022年3月31日改訂版


こんにちは、東京・神奈川で二重形成・クマ・まぶたのたるみ・眼瞼下垂の治療を行っている形成外科・美容外科・眼形成の奥村仁です。

 

切開重瞼術

目次

①手術適応

②手術方法

③術後ケア

④術後経過

⑤合併症



①手術適応

ブジーという針金のような器具をまぶたにあてて,眼をあけてもらい,患者さんの好みの幅の二重をつくります.その状態でブジーをはなして,二重が保たれるのであれば,埋没重瞼でも比較的長く二重が持続しますので,いい適応となります.ブジーをはなして二重がすぐとれてしまうのであれば,まぶたの中の脂肪量が多いか,二重を作る位置の下まで脂肪があるタイプの人が多いので,脂肪をとることができる切開重瞼のいい適応となります.


詳しくは,重瞼術の選択の投稿をご参照下さい.


②手術方法 

切開重瞼術は,皮膚を切開して,二重を作る方法です.挙筋前転を一緒に行い,瞼の開きをよくしたり,脂肪を適切な量切除する事で二重になりやすい構造に変える事が出来ます.半永久的にその二重が持続しますが,生まれつき二重の人と同様に加齢による皮膚のたるみや,二重の折れ返る位置が変わったりする事はあります.


手術の実際

⑴デザイン

患者さんに手鏡を見てもらいながら,ブジーという針金のような器具を使って二重を作り,希望の幅や形を確認します.デザインには時間をかけて,納得がいくラインを探します.好みの二重が決まったら,ブジーを当てた部分にペンを使って,マーキングします.この時に,左右差が少なくなるように,キャリパーという精密に距離を測定する器具を用います.

(2)麻酔

手術は局所麻酔で行います.切開をいれる皮膚に直接麻酔を注射します.できるだけ細い針で,ゆっくりと麻酔を注入することを心がけています.その後,麻酔が十分に効くまで待って手術を開始します.

切開・縫合

皮膚を切開後に,瞼を開く筋肉(上眼瞼挙筋)から伸びている腱を見つけます.その腱を皮下組織(眼輪筋上筋膜)に縫い付けて,二重を形成します.上眼瞼挙筋の動きが悪く,瞼の開きが悪い人の場合は,眼瞼下垂手術と同様に,腱を睫毛側に引っ張って,瞼板という軟骨に糸で縫い付け,開きを改善します.

瞼の脂肪は場所によって,皮下脂肪,隔膜前脂肪,眼窩内脂肪と呼ばれます.とくに眼窩内脂肪は,量か多すぎたり,切開線からはみ出す位置まであると,二重になりにくかったり,切開しても二重が取れてきてしまうため,二重になりやすい構造に変える目的で,減量することがあります.眼窩内脂肪は加齢とともに委縮していく可能性がありますので,取りすぎには注意します.(場合によって,後日,取り足す手術を追加することもありますが,取りすぎた脂肪を元に戻すのには移植が必要となり,修正が大変なため,取りすぎないようにすることが重要です.)眼窩内脂肪の減量は,厚ぼったいまぶたを薄くする効果は若干ありますが,厚ぼったいまぶたの原因は,眉毛の位置が低くて目と近いことや,他の部分の脂肪(隔膜前脂肪,皮下脂肪)の量・範囲も関係しているため,眉毛の位置を上げる手術や,隔膜前脂肪を減量する手技を追加しないといけないこともあります.

最後に座ってもらい,本人に手鏡で二重のカーブを確認してもらい問題なければ終了です.手術時間はおよそ1時間くらいです.

まぶたをよく冷やして,帰っていただきます.


③術後ケア

抜糸(術後5〜7日)までは,出血や血腫などの予防として顔が赤くなるような行為(運動・飲酒・入浴など)は控えて下さい.

 

腫れ(腫脹)の予防のために,患部周辺を,よく冷やして下さい.特に術後3日間はアイスノンや保冷剤,冷たいタオルなどで冷やして下さい.また,横になると,顔がむくみやすいので,日中は座位で冷やして下さい.


シャワー浴や洗顔は,手術の次の日から可能です.顔を洗う時に一緒に,傷周囲の軟膏や血液をやさしく洗い流して下さい.術後3日以降は石鹸で傷も洗って頂きます.(消毒の必要はありません)眼軟膏を塗布していただきます.


傷の周辺のアイメーク、コンタクトレンズは、抜糸まではできません.抜糸してからも,メークを落とす時,コンタクトレンズを外す時に傷が引っ張られないように十分注意してください.


術後診察

抜糸後の診察は,通常3回行います.術後1ヶ月,3ヶ月,6ヶ月に受診して頂きます.


④術後経過
⑴腫れ(腫脹)
術後3日間(出来れば抜糸まで)は,出来るだけ座位で患部を保冷剤,アイスノン,氷水の入った袋などで冷やす事により,腫れを抑えられます.術後1〜2日目がピークで,徐々に引き,術後7日目(抜糸時)ではよく冷やしておけば,7割程度良くなっています.完全に腫れが引くには2〜3ヶ月要します.

⑵内出血(皮内・皮下出血) 
内出血は範囲・量により変わりますが,回復するまで,1〜2週間を要します.手術ではバイポーラーという器具を用いて丁寧に止血します.特に術後2,3日は瞼を動かさずに,圧迫しておき,血流が良くなるようなこと(入浴,運動,飲酒など)を避けていただきます.

傷の色(赤み)
傷の赤みは,術後1ヶ月位をピークに徐々に引いていき,術後6ヶ月位かけて白くなっていきます.

⑷傷の固さ(硬結)
傷の周囲は,治る過程で硬くなり,硬結と呼ばれます.赤みと同様に,術後1ヶ月位をピークに徐々に軟かくなっていきます.

⑤合併症

術後出血・血腫

血液が皮膚の下にたまって盛り上がることを血腫(けっしゅ)といいます.術後出血・血腫の予防には,内出血の予防と同様に特に術後2,3日瞼を動かさずに,圧迫しておき,血流が良くなるようなこと(入浴,運動,飲酒など)を避けていただきます.

 

⑵感染

感染の予防に,洗顔する事で傷を洗浄して清潔に保っていただき,抗生物質を内服して頂きます.


⑶左右差

デザインや手技の問題で左右差が出ないような手術を心がけています.術前から,表情の作り方や利き目などで,開瞼・眉毛位置の左右差は,生理的に殆どの人に見られます.開瞼が強いと二重幅は狭くなりやすく,眉毛位置が高いと二重幅は広くなりやすいです.埋没では治せない開瞼の違いは,切開手術の場合は,挙筋前転を併用して修正する事が出来ます.



埋没重瞼術(2022年3月30日改訂版)

2022年3月30日改訂版


こんにちは,東京・神奈川二重形成・クマ・まぶたのたるみ・眼瞼下垂の治療を行っている形成外科・美容外科・眼形成の奥村仁です.

 

埋没重瞼術

目次

①手術適応

②手術方法

③術後ケア

④術後経過

⑤合併症


①手術適応

ブジーという針金のような器具をまぶたにあてて,眼をあけてもらい,患者さんの好みの幅の二重をつくります.その状態でブジーをはなして,二重が保たれるのであれば,埋没重瞼でも比較的長く二重が持続しますので,いい適応となります.ブジーをはなして二重がすぐとれてしまうのであれば,まぶたの中の脂肪量が多いか,二重を作る位置の下まで脂肪があるタイプの人が多いので,脂肪をとることができる切開重瞼の方が好ましい場合もあります.


詳しくは,重瞼術の選択の投稿をご参照下さい.


②手術方法


埋没重瞼術は,皮膚を大きく切らずに(糸の結び目のための穴は開けます)針を使って糸を通して,二重を作る方法です.⑴糸を通す位置⑵糸の本数⑶糸の入れ方等をまぶたの状態に応じて,使い分けています.

糸を通す裏側の位置の違いにより,挙筋法と瞼板法という2つの方法があります.私は皮膚側の糸挿入位置の高さが,瞼板幅を超えない範囲内であれば,瞼板法を,超える症例では挙筋法を行っています.瞼板幅が8mm位で糸を睫毛から7mm位の位置に入れる人が多いので,瞼板法で行っている事が多いです.

糸の本数,最小限でやる事が多いですが,組織の厚みが厚い人には,複数の糸で形成します.

糸の入れ方は三角形に入れる方法,四角形に入れる方法,連結させる方法などがあります.糸が自然には取れにくく,何かあった時には取りやすい事を考えて,連結させずに四角形に入れる事が多いです.

マブタの形成外科・美容外科(奥村 仁)


手術の実際

患者さんに手鏡を見てもらいながら,ブジーという針金のような器具をあてて,希望の二重を作ります.ブジーを当てた場所が糸を挿入する位置になるため,この手技に時間をかけて,正確にマーキングします.キャリパーという精密に計測できる器具を用いて,mm単位で誤差が出ないように注意します.

 

注意点

(1)アイプチやアイテープを使っている人→針金で抑える部分と違うことが多いです

(2)見た目の二重の左右差をそろえるために,左右違う部分に入れることがあります.

(3)特に加齢性のたるみを,埋没で折れかえる位置を変えて解消しようとする症例で,あまり高い位置に入れると,瞼の開きが悪くなることがあるため,限界があります.

 

手術は点眼麻酔と局所麻酔で行います.局所麻酔の時は,痛みが出来るだけ少ないように,ゆっくりと麻酔液を入れるようにしております.その後,麻酔が十分に効くまで待ってから手術を始めます.糸を入れるのは,片側5~10分程度で,それほど時間はかかりません.(一番時間がかかるのは,手術前のデザインです!)座って二重のカーブを確認したら,糸を表面から見えない位置で切って終了です.まぶたをよく冷やした後,帰っていただきます. 


術後ケア

術後3日間は,出血の予防として顔が赤くなるような行為(運動・飲酒・入浴など)は控えて下さい.

 

腫れ(腫脹)の予防のために,患部周辺を,よく冷やして下さい.特に術後3日間はアイスノンや保冷剤,冷たいタオルなどで冷やして下さい.また,横になると,顔がむくみやすいので,日中は座位で冷やして下さい.


シャワー浴や洗顔は,手術の次の日から可能です.顔を洗う時に一緒に,傷周囲の軟膏や血液をやさしく洗い流して下さい.術後3日以降は石鹸で傷も洗って頂きます.(消毒の必要はありません)眼軟膏を塗布していただきます.


コンタクトレンズは,1週間控えて頂きます.
傷から離れた部位のメークは手術翌日から可能ですが,糸を結ぶために開けた穴が閉じる前(術後3日位)に,お化粧が傷の中に入ると,刺青のように残ってしまったり,感染を引き起こす可能性があるので,3日間は傷の上は避けていただきます.

術後診察

通常,術後1週間,1ヶ月,3ヶ月に受診して頂きます.


術後経過
⑴腫れ(腫脹)
術後3日間(出来れば抜糸まで)は,出来るだけ座位で患部を保冷剤,アイスノン,氷水の入った袋などで冷やす事により,腫れを抑えられます.切開に比べれば,組織へのダメージが少ないので,糸をいれる本数にもよるが,術後1〜2日目がピークで,徐々に引き,術後1〜2週間程度で腫れが引きます.

⑵内出血(皮内・皮下出血) 
内出血は範囲・量により変わりますが,回復するまで,1〜2週間を要します.術後2,3日は目をあまり使わず,血流が良くなるようなこと(入浴,運動,飲酒など)を避けていただきます.

⑶後戻り・ラインの消失
瞼をこする,コンタクトレンズを外す,メイクを落とす等瞼を触る機会が多いと,糸が緩んだり切れたりする原因になります.また,本来は切開法の適応である方に埋没法を適用した場合も戻りやすいです.

⑤合併症

⑴糸の露出

長期の経過で皮膚や結膜から,糸が露出するリスクがあるため,異物感や感染等に気付いたら,すぐに受診して頂きます.

 

⑵感染

感染の予防に,洗顔する事で傷を洗浄して清潔に保っていただき,抗生物質を内服して頂きます.

 

⑶開瞼障害

糸を強く縛りすぎたり,重瞼線が高すぎたりすると起こりやすいので,術直後に開瞼障害がある場合は,縛る強さを弱くしたり,挿入位置を末梢にずらしたりして調整します.


⑷左右差

デザインや手技の問題で左右差が出ないような手術を心がけています.術前から,表情の作り方や利き目などで,開瞼・眉毛位置の左右差は,生理的に殆どの人に見られます.開瞼が強いと二重幅は狭くなりやすく,眉毛位置が高いと二重幅は広くなりやすい.ブジー・シミュレーションの段階で予測出来る場合は,左右で糸の挿入位置の高さを変えて,見かけの二重幅を揃えることも出来るので.患者さんと相談して糸の入れ方を決めます.

 

 

 

二重まぶたを作る手術(重瞼術)(2022年3月27日改訂版)

2022年3月27日改訂版

こんにちは,東京・神奈川二重形成・眼瞼下垂・まぶたのたるみ・クマの治療を行っている形成外科・美容外科・眼形成の奥村仁です.

 

二重まぶたを作る手術(重瞼術)の選択


 
一重や奥二重を患者さんの好みの二重にする手術には大きく分けて,皮膚を切って二重になりやすい構造に変える切開法と,皮膚を切らずに(結紮するための穴のみ)糸だけで二重にする埋没法があります.それぞれの術式の特徴を説明して,術式を選択して頂きます.

傷痕は,切開法でも殆ど目立たなくなる事が多いですが,気にされる方は埋没法を選択します.一重の方の中には軽い眼瞼下垂症とも言えるMRDの低下や挙筋の可動域が悪い方もいらっしゃいます.挙筋群の一部をタッキングしつつ二重を作成する埋没法も行われていますが,,精密な開瞼の調整は難しいため,下垂症例では切開法を行なっています.また,睫毛近くの脂肪(皮下脂肪,瞼板前脂肪,眼窩内脂肪)が厚い症例も,組織の量の調整が可能な切開重瞼の適応となります.
埋没法は糸を切断すれば,元の状態に戻す事が比較的容易です.手術時間は糸を入れる本数により多少前後しますが,切開よりは短い事が多いです.埋没法も糸を通す時に針が血管にあたり,内出血のリスクはありますが,切開よりは限定的な事が多く,切開に比べて組織のダメージが小さく,腫れも少ないため,ダウンタイムが短いです.コストは,一般的に埋没法の方が押さえられます.



マブタの形成外科・美容外科(奥村 仁)
マブタの形成外科・美容外科(奥村 仁)

どちらの方法を選択するかは,患者さんの好み(皮膚を切りたくない,仕事が休めないのでダウンタイムが短い方がいいetc・・)にもよりますが,簡単な判断法として,ブジーという針金のような器具を使って手術前に検査できます.ブジーをまぶたにあてて,眼をあけてもらい,患者さんの好みの幅の二重をつくります.その状態でブジーをはなして,二重が保たれるのであれば,埋没重瞼でも比較的長く二重が持続します.ブジーをはなして二重がすぐとれてしまうのであれば,まぶたの中の脂肪量が多いか,二重を作る位置の下まで脂肪があるタイプの人が多いので,脂肪をとることができる切開重瞼の方が好ましい場合もあります.

 

最終的には,ご本人に決めていただきますが,医学的に切開重瞼が好ましい人に埋没重瞼をした場合,手術直後の二重の幅が,経年的に狭くなったり,二重が比較的早期(1年以内)に取れてしまいます.