下まぶたの老化(2022年6月26日改訂版) | 眼瞼下垂・二重まぶた・まぶたのたるみ・クマの治療(奥村 仁)

下まぶたの老化(2022年6月26日改訂版)

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東京(有楽町)の東京日帰り手術クリニックで金曜日に下まぶたのたるみ,クマを専門に治療しています形成外科・美容外科の奥村仁です.

 
今回は,下まぶたの加齢性の変化についてお話しします.上まぶたの老化は,眉毛~額と密接な関係があることを以前書きましたが,下まぶたの加齢による変化は,頬部と密接な関係があります.治療する際に下眼瞼〜頬部を中顔面として一緒に治療する必要があります.
 

[1]症状
 
見た目の変化としては,

頬が重力で下がったり,組織が萎縮すると,

下まぶたと頬の間の溝(②瞼頬溝(けんきょうこう))がより深くなり,いわゆる黒クマが目立ってきます.

下まぶたが袋状にでてくると(③目袋と言います)さらに黒クマを目立たせます.目袋は,若い人のまぶたの縁にそって見られる④涙袋とは違います.逆に涙袋は目立たなくなります.

⑤その他に目尻を中心に細かい皺が出来ます.

 

 

 


[2]原因

 

それぞれの症状は何故起きるのでしょうか?

 

①頬部の下垂は靭帯(骨から伸びて皮膚や皮下組織を支える線維性組織)が加齢により弱くなり,支えられなくなる事が原因です.

 

②①に加えて,骨・眼輪筋・皮下脂肪加齢性に萎縮してボリュームが減るので,深い溝が出来ます.

 

③目袋として見える眼窩内脂肪は,眼窩という眼球をいれている骨の凹みを満たしております.

 しかし,眼球を支える靭帯が,加齢により弛む

(1)眼球の位置が下がり,

(2)眼窩内脂肪が前方へ押しだされます.

 それに加えて,眼窩内脂肪を支える眼窩隔膜や,眼輪筋(まぶたに輪状にある閉じる筋肉)は加齢により薄くなり

(3)抑える力が弱くなり,
 
さらに眼窩内脂肪は前方へ突出してきます. 

 

④涙袋は眼輪筋によってできる力こぶですが,加齢により萎縮して弱くなったり,眼窩内脂肪が出過ぎていると中に押し込めないので,目立たなくなります.

 

皮膚は加齢により表皮,真皮が薄くなり,真皮結合組織の膠原繊維と弾力線維の収縮力・復元力が低下し,繰り返す表情による動きにより皺が出来ます.

マブタの形成外科・美容外科(奥村 仁)

 


[3]治療

 

治療は,別の項で詳細を書きますが,概要としては,下眼瞼には,前に脂肪が出ようとする力を減らすために減量したり,前から後ろに押す力を強めるために,眼窩隔膜や眼輪筋に張りをもたせたりします.

には,垂れ下がった組織を持ち上げたり,萎縮した組織を足します.