第一章 歪んだ少年期 三話
俺の家庭環境は祖母と父親と母親、障害者の兄と保育園の俺だった
祖母は時々家に遊びに来てくれた強くたくましい男勝りな女性だ
父親は厳しくも、基本優しい理想的な人だ
母親は優しくも、基本怒りやすい人だ
兄は重度の知的障害者だが、兄弟だからかある程度の考え方は読み取れる人だ
当時保育園に通っていた俺はガンダムや相棒などの人間関係のテレビが好きな子供だ
そんな少し個性的な家庭環境で俺の何かが壊れる「事件」が起きた
父親が「壊れた」のだ
ある日、父親が暴力を振るうようになった…
お酒を飲む事はあれど、壊れる様に飲む人では無かった。
では、なぜ壊れたのか?理由は簡単だ
本当の父親では無かったからだ
こう言うと何が?となるかもしれない。だが事実だ。
血の繋がった本当の父親は今も顔を合わせた事がない。
本当の父親は障害者の兄を育てる事を諦め、友人に住み込みで託し、仕事に逃げたのだ。
今振り返っても中々凄い事だ…だが今回はこの育ての父親の話なのでその時にまた話すとしよう。
時は遡り、世間一般で言うDVが酷くなった。
当時の俺は知らないが故に恐怖した。今まで厳しくも優しいお父さんが何で?と
第一章 四話に続く