権限分配の原則、権限の代行 | 行政書士は独学で合格できます(しかも2ヶ月で)

行政書士は独学で合格できます(しかも2ヶ月で)

行政書士の試験を独学で一から勉強して約2ヶ月で合格しました。
その際に勉強した内容を紹介します。
合格に必要な知識のみを効率よく身につけることに重点を置いています。
早期の合格目指して、がんばってください!!

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◎権限配分の原則
行政庁は、それぞれ法律により権限を割り当てられており、また、それに基づいて行使しているのであるから、他の行政庁が行った決定を尊重すべきであり、それが明白に権限を踰越している場合を除き、その決定と矛盾する行為をしたり、介入したりすることは許されない、という原則。
しかし、行政行為に重大且つ明白な瑕疵があり無効な場合は、拘束力は生じず、他の行政庁は当該行政行為をないものとして扱うことができます。


◎権限の代行
権限の代行とは、行政庁が他の行政機関にその権限の全部又は一部を行使させることをいいます。
権限の代行には、以下のものがあります。

☆権限の委任
権限の委任とは、行政庁が自己に属する権限の一部全部委任はできない)を他の機関に委譲して、その受任した行政機関の権限として行わせることをいいます。事務の委任ともいい、法令の根拠が必要です。
権限の委任では、権限の移動により、責任も移動することになるため、受任庁は、自己の名で権限を行使することになります。
委任庁が上級行政庁である場合は、上級行政庁としての指揮監督権を失うわけではないので、その権限について指揮監督権を行使することができます

☆権限の代理
権限の代理とは、行政権の全部又は一部を他の行政機関が代わって行うことをいいます。権限に係る行為は、代理人の名をもって行われます。その効果は、本来の行政庁に帰属します。
権限の代理は、大別すると法定代理と授権代理に分けられます。

・法定代理
行政庁が欠けたとき又は事故があったときなど、一定の事実の発生について、法律の定めに基づき、その補助機関等の他の行政機関が当然に代行することで、法律の根拠が必要です

・授権代理
本来の行政庁が他の機関に対し自己に代理してその権限の一部を行う権能を与えることで、法律の根拠は不要です。

☆権限の専決・代決
専決と代決は、いずれも補助機関に内部的に事務処理の決定を委任する行為であって、外部に対しては本来の行政庁の名で表示して行われるものです。処分権限は行政機関に帰属し、補助機関には帰属しません
・専決(内部委任)
法令の規定に沿って、恒常的に行うもの。
(市役所の課長が市長の印を押すようなもの)
・代決(内部代理)
決定権者の不在等の場合にあらかじめ指定された者が行うもの。


ちなみに、行政処分権限については、法律による行政の原理に照らして、表見代理は認められないと解されています。