妹は中学校入学と同時にすぐにグレた。不良グループに入った。この頃は、もう父親の家には行く事はなかった。性的虐待を受けて母親の男遊びを見ていたせいか、すぐに男子と関係を結んだ。


髪を染め、ピアスをして、化粧もして派手な格好をしていた。酒もタバコも覚えて毎日仲間と遊び、色々な悪さをしていた。的もに学校なんて行かなかった。


母親は度々警察署に妹を迎えに行く事もあった。学校からも何度も呼び出しがあった。

当然、母親と妹は口論になった。


妹は今までの母親への我慢の怒りが爆発して母親を怒鳴りつけて殴った。何度も殴った。



ある日、妹が公園で仲間たちと授業をサボっていると教師と刑事がきて妹を車に無理矢理乗せた。妹は児童相談所へ連れていかれた。

児童相談所に着くと母親がいた。まだ中学1年の妹は訳が分かってなかった。児童福祉士が言った。「君には帰る家はない、施設に入ってもらうよ」

状況をやっと理解した妹は「そんなの嫌だよ」と言い怖くなって泣き出した。

母親が口を開いた。「土下座をして謝れば家に帰ってきてもいいわよ」

妹はすぐに土下座をして泣きながら謝った。「ごめんなさい。家に連れて帰ってください」

頭をあげて妹は母親の顔を見た。母親は笑っていた。そして言った。「土下座して泣けば許してもらえると思ったの?ざまあみろ」

妹は母親に殴りかかろうとしたが職員たちに押さえつけられた。そして引きづられながら保護所に連れていかれた。妹は最後叫んだ。「次会った時にはお前を殺すからな」


そんな事はお構い無しに母親は余裕の笑みを浮かべて帰っていった。

中学生になって非行に走った妹を自分んで面倒が見きれなくなり施設に入れようと母親が「娘から家庭内暴力を受けている」などと悲劇の母親を演じて警察と児童相談所に依頼をしての事だった。何よりも母親は男と再婚をしたかったのである。男が妹を拒否したため妹が邪魔だったのである。


妹は地方の誰も知らない施設へ入所した。運悪く、そこである男性職員から性的虐待を受けた。妹はもうこの頃は慣れていたのか泣く事はなかった。



続く!
やがて兄は中学生になった。中学になった兄は家庭環境のせいでグレるかと教師たちは心配していた。


父親との生活は変わる事はなかった。ある日から給食室が工事になりお弁当を持っていかなくてはならなかったが持っていけずにいた。先生たちはグレずに頑張っている兄に交代でお弁当を渡した。兄はとても先生たちに感謝をした。


毎日汚いYシャツで汚い靴の兄はイジメにあうようになった。


だが兄は耐えた。誰にも言わずに泣きもせずに。
ただ、ひたすら勉強をしていた。小学生の頃は悪かったのに中学に入学してからは不思議と急に勉強熱心になっていた。

小学校の時に仲良しだったT君は不良になっていたので兄とは関わりがなくなっていた。

ある日、兄が近所の公園でイジメにあっている所をたまたまT君が通りかかった。T君はイジメていたやつらを全員締め上げた。そして兄に言った。「お前も俺らのグループにこいよ、昔みたいにまた遊ぼう」でも兄は断った。「俺、先生になりたいんだ。学校があるから頑張れるから。」T君は「頑張れ、またイジメられたらいってこいよ」と言ってくれた。この日からイジメはなくなった。


そして、兄を日々心がけていたある教師は兄に一つのノートを渡して交換日記をした。兄は卒業する日に最後にこう書いた。【学校で先生たちが良くしてくれたから今日まで頑張れました。悪いグループに入ろうかと思ったこともありました。でも僕がグレたら負けだから。これからも負けません。絶対教師になって僕のような子供を助けます。ありがとうございました】


ノートを読んだ先生は周りの先生にノートを見せてたくさん泣いたらしい。




続く!
妹は母親と2人で住んでいた。母親の男が泊まりにくるか、母親が泊まりにいって帰ってこない日以外は基本的に2人だけの生活。


兄との生活とは違って得に生活面での不自由はなかった。


だが平和ではなかった。母親と妹が住む家を探しだした父親が毎晩のように酔って押し掛けてきた。


母親が殴られている姿を見て泣き叫ぶ事が度々あった。


母親のヒステリーは増した。母親はやはり虐待を繰り返した。妹の小さな身体を殴りまくった。暴力だけではなかった。陰険な暴言が酷かった。


父親が押し掛けてくるため、度々引っ越しを繰り返していた。だが色々な面で限界がきた母親は、父親とある日話をした。離婚の話を。


父親はある条件を母親に出した。

妹を毎週、自分の家に泊まりにこさせろという条件を。

もちろん母親はこの条件の意味を理解していた。父親が自分の娘に性的行為をするという事を。


母親は即条件を受け入れた。


妹は毎週、学校の休みの日曜日の前日に父親の家に泊まりに行かされた。


だから妹は週末が大嫌いだった。


母親に少しでも逆らうと、「お父さんの家に連れていくよ、嫌でしょ?」と笑いながら言われていた。

だから妹は母親に逆らう事はできなかった。

また内気な妹は学校でもイジメにあっていた。

妹は誰にも話す事ができず、1人の時はよく泣いていた。



妹は離れて暮らす兄を心配していた。また、兄も妹を想っていた。


毎週妹が父親の家に泊まりに行く時にだけ兄妹は会える。会えた時は仲良くしていた。いつも妹は兄の後を付いて回っていた。


会った時には2人とも親からされている虐待の話は絶対しなかった。元気で生活しているという素振りを互いに見せ合っていた。幼いながら、互いに心配をかけたくないと思っていたのかもしれない。



続く!