「マタンゴ」(1963/東宝) <4Kデジタルリマスター版>
監督:本多猪四郎
原作:ウィリアム・ホープ・ホジスン
原案:星新一 福島正実
脚本:木村武
久保明 土屋嘉男 小泉博 太刀川寛 佐原健二
水野久美 八代美紀 天本英世
ずいぶん前にCS放送で録画してあった番組を年末に発掘した。
もっともその後も何度かオンエアされたと思うけれど、このタイミングでさらっと観てみた。
マタンゴとはキノコ人間というか、若者たちの乗ったヨットが遭難してたどり着いた孤島で、その島に生息していたある種の毒キノコの胞子を吸ったことで突然変異してしまった姿。
公開当時はそれほど話題になったわけではなさそうだけれど、どうやらその後に初期のSF怪奇日本映画の中ではカルト的な人気を博すようになったらしい。
一連の“変身人間シリーズ”の流れをくむ怪奇作品だったようで、「美女と液体人間」「電送人間」「ガス人間第一号」などいずれも円谷英二が特撮を手掛けていることもカルト人気の一因だろう。
ヨットで島に流れ着いた若者たちを演じたのは、久保明・水野久美・小泉博・佐原健二・太刀川寛・土屋嘉男・八代美紀という顔ぶれ。
その中で晩年になってからテレビで見ていたのは水野・小泉・佐原・土屋といったところで、小泉博は「クイズグランプリ」の司会者、佐原健二は「ウルトラセブン」のタケナカ参謀、土屋嘉男と水野久美もいろんなドラマで見ていた。
それでも若いころのイメージは記憶になかったので、劇中でそれぞれの役柄と顔が混同してしまったが、その中でも水野久美の妖艶な雰囲気はなかなかインパクトがあった。
マタンゴそのものは水爆実験の放射能を浴びたキノコが変異したものという設定で、当時の戦後日本の社会的な背景もあるし、孤島に残された若者たちの愛欲が入り乱れるあたりもただの怪奇ものではないことがうかがい知れる。
ちなみにマタンゴの発する声はその後「ウルトラマン」のバルタン星人などに流用されたという。
2022.7.21 日本映画専門チャンネル O.A.
【円谷英二特撮4Kの世界】※2Kダウンコンバート


