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MCNP-media cross network premium/RENSA

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出会いの連鎖-RENSA-を求めて。

メディアの旅人はあなたです。

「爆弾」(2025/ワーナー・ブラザース)

 

 監督:永井聡

 原作:呉勝浩

 脚本:谷津弘幸 山浦雄大

 

 山田裕貴 伊藤沙莉 染谷祥太 坂東龍汰 寛一郎 中田青渚

 片岡千之助 加藤雅也 夏川結衣 渡部篤郎 佐藤二朗

 

 おすすめ度…★★☆☆☆ 満足度…★★★☆☆

 

 
プロモーション段階から佐藤二朗の圧倒的な存在感で話題のこの映画。
 
ひと言でいうと胸くその悪くなる作品だ。
予告編等で取調室の山田裕貴が「クソが!」と唸るのが正しい。
 
普段の佐藤二朗のコメディタッチの怪演を楽しみにしていると別の意味で裏切られる。
彼が演じるスズキタゴサクはとことんいやな奴で、キャラクターとして感情移入する術もないというか、文字通り反吐が出るくらいの不快な人物である。
 
もちろんそれを嬉々として演じている佐藤二朗が凄いのだけれど、いつものお気楽なイメージでこの作品を観ると痛い目にあうかもしれない。
 
事前のプロモーションでは佐藤二朗VS山田裕貴の構図がメインになっているけれど、それはストーリーの後半部分であり、まず染谷将太演じる等々力の取り調べがあり、そこから本庁からやってきた渡部篤郎の清宮へとバトンタッチされる。
 
その後取り調べに立ち会う寛一郎の伊勢もタゴサクの策士ぶりに翻弄され、その結果所轄の坂東龍汰と伊藤沙莉の制服警官組が巻き込まれていく。
 
山田裕貴演じる類家刑事は上司である清宮がタゴサクの前に陥落するのを受けて、満を持してタゴサクと対峙していく。
 
酒屋の自販機を壊し店主を殴って逮捕された浮浪者風の中年男が野方署の取調室にいる。
 
最初はただの酔っ払いと思われていた男はスズキタゴサクと名乗り、それ以外のことはよく覚えていないと嘯いて取り調べに当たった等々力を困惑させる。
 
しかしその供述の中で彼が仄めかした言葉通りに秋葉原で爆発事故が起きたことから、一転してその後の連続爆破予告を疑われることになる。
 
等々力がスズキタゴサクから感じたその無邪気な言動とは裏腹に、相次いで都内各所で連続爆発事件が発生し、ついに死傷者が出てしまう。
 
重大事案に発展したことで本庁捜査一課の清宮とその部下類家の両刑事が野方署に乗り込んできて等々力から取り調べを引き継ぐ。
 
しかしその取り調べをあざけるかのように次第に自分のペースで翻弄していくタゴサクの術中にはまっていく清宮。
一方でタゴサクの会話の中に事件のヒントが隠されていると悟った類家は、冷静にその真意を読み解き次の爆破予告が起こる場所を特定していく。
 
ストーリーは取調室でのタゴサクとの虚々実々の心理戦がベースとなり、次の爆破現場特定のために奔走する交番勤務の矢吹と倖田の制服警官たちも巻き込んで、想像を絶する規模の無差別殺傷事件へと展開していく。
 
原作小説は未読もほぼそれに沿った展開だというが、後半に向かってやや駆け足になるのは否めない。
 
最初に無邪気と捉えられたタゴサクの人間性も、実は狡猾かつ理論的な思考に満ちていることが次第に明らかになり、そのことで一層彼自身の不気味さや恐ろしさが浮き彫りになっていく。
 
所轄を仕切る正名僕蔵演じる鶴久の感情的な捜査方針や事件の背後に浮かび上がる自殺した加藤雅也の元刑事の過去など、一部不可解かつ不愉快な演出も鼻につくが、観る側の感情を揺さぶる効果もあったのかもしれない。
 
いずれにしても最後までスッキリ終わるとは言い難い展開で、心理サスペンスとしてもどこか腑に落ちない感覚が残ってしまう。
 
とにもかくにも観終わった後に残るその不可解な感じこそがこの作品の肝なのだろうが、正直エンターテインメントとしては正解だったかどうかは微妙なところかもしれない。
 
後半のメインとなっていく佐藤二朗と山田裕貴の取調室での対峙も面白いが、やはり前半の染谷祥太演じる等々力が取り調べを引き継いだ際に類家と交わす場面の静かな緊迫感がいい。
 
そしてなんといってもTHIS IS 渡部篤郎ともいうべき清宮の雰囲気が相変わらずの安定感で一瞬にして画面が引き締まる。
 
いずれにしてもすべて佐藤二朗のスズキタゴサクありきなので、改めてこの佐藤二朗という役者の懐の深さが空恐ろしくなった。
 
ただしくれぐれも佐藤二朗見たさにこの作品を選ばれる方にはそれなりの覚悟をということはお伝えしておきたい。
 
そして日本人の誰もが抱く正義感や悪を憎む心理その裏にある本質を文字通り深くえぐってくるので自分と向き合う覚悟は必要。
 

 ローソン・ユナイテッドシネマ前橋 スクリーン9

 

 

「てっぺんの向こうにあなたがいる」(2025/キノフィルムズ)

 

 監督:阪本順治

 原作:田部井淳子

 脚本:坂口理子

 

 吉永小百合 のん 木村文乃 若葉竜也 工藤阿須加

 茅島みずき 和田光沙 円井わん 天海祐希 佐藤浩市 

 

 おすすめ度…★★★☆☆ 満足度…★★★☆☆

 

 
女性登山家として世界で初めてエベレスト登頂を成し遂げた田部井淳子さんのことはリアルタイムで知っている。
 
この作品はその田部井淳子さんの実話をもとにしたフィクションであることをまず確認しておきたい。
 
田部井さんをモデルとした女性登山家田部純子の半生をその家族の物語として描いたストーリーは、1975年の偉業達成についての後日談も含めた過去のパートと癌に罹患し余命宣告されてからの残された時間とを絡ませながら進んでいく。
 
まず若かりし頃の田部夫妻をのんと工藤阿須加、その晩年を吉永小百合と佐藤浩市と演じ分けたのはよかった。
というか、そういうキャスティングにしたことで、吉永小百合ありきではなく。田部純子という主人公ありきの作品として完結できたことが大きい。
 
ここ数年の吉永小百合の出演映画では明らかに老いを感じさせるビジュアルのまま強引に実年齢より若い時代を演じるケースも多く、そこに少なからず違和感を覚えることもあった。
 
昨今の日本映画界では数少ない映画女優が吉永小百合だ。
映画女優と呼べる存在は若手では小松菜奈とか、最近の長澤まさみくらいで、多くの女優たちはドラマと映画を行ったり来たりの俳優業が普通になっている。
 
けしてそれが悪いというわけではなくて、昨今のメディアの中で活躍の場が広がったのは確かだし、例えばアメリカでは昔から映画メインの俳優とドラマメインの俳優とではある程度棲み分けがされていて、それぞれ各人のキャリアが形成されているのは知られていること。
 
日本映画の場合は一時期斜陽といわれた時期もあって、映画よりテレビという時代を経て、いつしかスクリーンを活躍の場とする俳優も減ってきたのは事実だろう。
 
そんな中で昭和の時代からずっと映画をメインに活動しているのが吉永小百合であり、それだけでいつしか稀有な存在となってしまった。
 
自分はサユリストとかいう世代ではないので、彼女が日本映画の第一線で活躍していた時代の作品は観ていない。
最初にスクリーンで観た作品は彼女が悪女を演じて話題になった「天国の駅 HEAVEN STATION」(1984)で、同年公開の文芸作品「おはん」も続けて観ている。
 
この時期には年に2~3作品の主演映画があってまさに映画女優吉永小百合の面目躍如というところだが、90年代になると年1作品程度になり、2000年代に入ると2~3年に1作品まで減ってきている。
 
気づけば彼女も今年で齢80歳になっているわけで、それでも映画女優としてスクリーンで主役を張り続けていることだけですごいことなんだと最近は思う。
 
いつしかそんな吉永小百合の映画女優としての佇まいを最後まで見届けたく思うようになってか、数年に1本というサイクルがちょうどいいのか、どうしてもその出演映画が気になってしまう。
 
一方でここ数年のスクリーン上での吉永小百合の老いに抗う姿は時に痛々しくも思えたり、年相応の役を演じられたらきっと楽なのだろうにと考えたりもした。
 
それでも吉永小百合にはヒロインであり続ける宿命のようなものがある気がしてならない。
 
正直なところ演技についても最近は一本調子のところがあったり、時として大きく目を見開くなど表情に委ねる場面も多々見受けられる。
外見でいえば首筋やデコルテなどに隠せない老いは確実に見受けられたりもする。
 
本作では30代の若い時代をのんが演じることによって、吉永小百合は実年齢に近い70代の純子を演じた。
実際には2011年の東日本大震災の頃の話なので、現在の吉永小百合の年齢とほぼ同じ時代の女性を演じたことになる。
 
佐藤浩市との実年齢差を考えると夫婦役は微妙なのだけれど、考えたら吉永小百合世代で第一線で活躍している男優も少ないわけで、前作「こんにちは、母さん」で大泉洋が息子役だったことも考えると演じられる役の幅も狭まっているはずで、この先もヒロインとしてスクリーンで輝き続けるのも大変なんだろうなと実感した。
 
その意味でも今作のように世代を分けた物語でその壮年期を演じるというのはありなのかもしれない。
 
70年代ののんと工藤阿須加の若い夫婦と現代の田部夫妻のビジュアルはさすがに時を隔てすぎていて違和感がなくもないけれど、純子の盟友である新聞記者悦子の青年期を演じた茅島みずきから天海祐希へのバトンタッチはよかった。
 
その青年期の登山チームの仲間に円井わんが好演、朝ドラといい最近メディアの露出が確実に吹てきているのが嬉しい。
 
後半のパートでは東日本大震災がキーワードとなり、疎遠だった息子真太郎のエピソードが挿入される。
そうか、晩年の田部井さんも一緒にそれを体験した世代なんだなと思うと少し距離が縮まった気がする。
 
実際に田部井さんががん性腹膜炎で余命3ヶ月の診断を受けるのはこの震災のあとなのだけれど、映画では時系列が数年前倒しされている。
 
震災の翌年に余命宣告を受けるも、被災地の高校生たちとの富士山登頂が始まり、息子が企画の中心となったこの登山イベントで親子での登山が映画のクライマックスになる。
 
体力的にも山頂への登頂を諦めた純子が途中の7合目で夫とともにひと息入れるところへ息子から登頂成功の無線が入るシーンがいい。
 
その後も病と闘いながら夫婦でリハビリ登山を続ける二人の掛け合いがまるで夫婦漫才を聴いているようで心地よく、珍しく饒舌な吉永小百合の演技が見られたのは新たな発見だった。
 
晩年の緩和ケアの件で過剰な感動物語にならなかったのは、阪本順治監督ならでは演出が功を奏したか。
 
監督の阪本順治は「北のカナリアたち」(2012)以来の吉永小百合戸のタッグ。
あの作品も評判はいまいちも個人的には好きな一本だった。
「どついたるねん」(1989)から35年以上も経っているのかと感慨深さを感じつつ、いまも劇映画メインで頑張っていることを嬉しく思う。
 
ちなみに本作は東映や松竹が絡まないキノフィルムズの作品。
エンドロールの製作委員会にテレビメディアがクレジットされない作品も少なくなっただけになぜかホッとした。
 

 ローソン・ユナイテッドシネマ前橋 スクリーン3

 

ふと思いついて、久々にこの秋チェックしているテレビ番組を整理してみた。

 

というか、帯番組も含めて録画予約してあるものを書き出しただけで、すべてちゃんと見られているということではないし、録画してもその週の放送内容に興味がない場合はそのまま消しちゃうことも多々あり。

 

以前は時々シーズンごとの連ドラのチェックなんてのもやっていたな。

調べたら2016年夏クールが最後だったみたい。

 

 

ドラマに関してはメディアに残すものもあれば、見たら消去もあるし、バラエティー番組は坂道系の冠番組はメディアに落とすも、その他はさらっと見て終わりもあり。

 

そもそもこれだけの番組を全部あとから観ることは不可能なので、可能か限りリアルタイムで見るようにはしているけれど…。

 

他にもCSで録画したものは溜まる一方ではあるが…。

 

あとはここ一年ライブやイベント等のいわゆる現場通いをやめているので何とかなっている部分はあるのかな。

 

まあ基本昔からのテレビっ子ではあります。

 

以下、地上波のみ。

 

青=ドラマ

 

なんとかリアル視聴が追いついているもしくは遅れ気味でも追いつけてるドラマは◎の作品。

後追いでなんとか見ているのは〇の作品。

△のドラマは録画優先でまだほぼ手つかずの作品。

 

帯番組

 

:めざましテレビ全部見せ フジ 月~金 4:55-5:25

◎連続テレビ小説「ばけばけ」 NHK 月~土 8:00-15

・いい旅、見つかる 教えて!ツアーの達人 テレ東 月~金 8:00-15

〇連続テレビ小説「とと姉ちゃん」(再) NHK 月~金 12:30-45

〇孤独のグルメ全話イッキ見 テレ東 月~木 17:45-18:25

◎いつか、無重力の宙で NHK 月~木 22:45-23:00 ※10月終了

 ひらやすみ NHK 月~木 22:45-23:00 ※11月3日スタート

 

月曜

 

・Qさま!!/帰れマンデー テレ朝 19:00-21:54 ※不定期

・偉人の年収 How much? Eテレ 19:30-20:00

◎絶対零度~情報犯罪緊急捜査~ フジ 21:00-54

〇シナントロープ テレ東 23:06-55

・ハマスカ放送部 テレ朝 24:15-25:15 週替わり

・キョコロヒー テレ朝 24:15-25:15 週替わり

・ハロドリ。-Music- テレ東 23:00-30

・乃木坂スター誕生!SIX 日テレ 25:40-26:10

・井戸端3姉妹は夜もすがら フジ 26:15-45

 

火曜

 

・うたコン NHK 19:57-52

△ちょっとだけエスパー テレ朝 21:00-54

◎新東京水上警察 フジ 21:00-54

◎娘の命を奪ったヤツを殺すのは罪ですか? フジ 21:00-30

△エリカ フジ 24:45-25:15 ※11/4 終了

△君はトクベツ TBS 25:29-58

◎ワカコ酒Season9 テレ東 27:35-28:05

 

水曜

 

〇釣りバカ日誌 新入社員浜崎伝助 ぐんテレ 21:00-55

・歴史探偵 NHK 22:00-45

◎もしもこの世が舞台なら楽屋はどこにあるのだろう フジ 22:00-54

△ESCAPE それは誘拐のはずだった 日テレ 22:00-23:00

△推しが上司になりまして フルスロットル テレ東 24:30-25:00

△セラピーゲーム 日テレ 25:04-34

 

木曜

 

・THE TiME. TBS 5:20-8:00

・ぐるナイ 日テレ 20:00-21:00

◎緊急取調室 テレ朝 21:00-54

◎小さい頃は神様がいて フジ 22:00-54

◎死ぬまでバズってろ!! ぐんテレ 24:00-30

◎推しの殺人 日テレ 24:04-59

・サクラミーツ テレ朝 25:58-26:17

 

金曜

 

◎コーチ テレ東 21:00-54

◎フェイクマミー TBS 22:00:54

△恋する警護24時 season2 テレ朝 23:15-24:15

・東京パソコンクラブ~女子だけのゲーム秘密基地~ テ 26:00-30

 

土曜

 

・夜明けのラヴィット! TBS 5:45-7:30

◎ウルトラマンオメガ テレ東 9:00-30

・ウイニング競馬 テレ東 15:00-16:00

・アニメ ふしぎ駄菓子屋 錢天堂 Eテレ 15:45-55

・ジャンクSPORTS フジ 17:00-30

・MUSIC FAIR フジ 18:00-30

・ブラタモリ NHK 19:30-20:00

◎良いこと悪いこと 日テレ 21:00-54

・新美の巨人たち テレ東 22:00-30

・未解決事件File NHK 22:00-50

・スポーツ リアライブ  22:30-23:00

・Venue101 NHK 23:00-30

・ザ・グレイテスト・ヒッツ NHK 23:45-24:00

〇介護スナックベルサイユ フジ 23:40-24:35

 

日曜

 

・NHK俳句 NHK 6:35-7:00

・ボクらの時代 フジ 7:00-30

・サンデーモーニング TBS 8:00-9:54

・ゆたかな食の未来をさがして TBS 12:54-57

・みんなのKEIBA フジ 15:00-16:00

・ベスコン★グルメ TBS 18:30-19:00

〇仮面ライダー(再) テレ玉 18:30-19:00

◎べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~ NHK 20:00-45

◎ザ・ロイヤル・ファミリー TBS 21:00-54

・有吉ぃぃeeeee! テレ東 22:00-48

◎仮面の忍者赤影 テレ朝 24:10-40

・乃木坂工事中 テレ東 24:15-45

・のぎ鍋 テレ東 24:45-50

・そこ曲がったら、櫻坂? テレ東 24:50-25:20

・日向坂で会いましょう? テレ東 25:20-50

 

今のところアタリは…。


「ザ・ロイヤル・ファミリー」

「良いこと悪いこと」

「ばけばけ」

 

穴っぽいのが…。

 

「フェイクマミー」

「娘の命を奪ったヤツを殺すのは罪ですか」

「小さい頃は神様がいて」

「推しの殺人」

 

ちょっと残念なのが…。

 

「新東京水上警察」

「絶対零度~情報犯罪緊急捜査」

 

まあ「絶対零度…」に関しては沢口靖子の問題が大きいけれど今後の展開次第ですが、「新東京水上警察」は主人公のキャラがブレブレで見ていて疲れるかも。

 

先月末で終了した夜ドラ「いつか、無重力の宙で」は最高でした。

 

もちろん大河ドラマ「べらぼう」は相変わらず面白いです。