梅の香りにせかされて… | 私のおべんきょうノート(ma-windのブログ)

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何でも自分で調べて、自分で考えよう。
本でもブログ記事でも、丁寧に読み込むことで新たに見えてくることがある。そういうものを少しずつメモしていこう。
分野は多岐にわたります。

 今日中に何とか仕事の計算を済ませて結果を送らなければ…と、朝からプログラムと格闘していた日曜日。キッチンのカウンターには梅シロップ第2弾用の梅が「ねぇ、まだぁ~?」とばかりに、いい香りを放っていた。木曜日に配達された時はまだ青かったのに、みるみる熟れてきて、香りも強くなってきた。いや、私も、早く仕込みたいんだけどさ…、仕事を先にやらないとね…とパソコンとにらめっこをして、ようやく夜9時過ぎに何とか片付いた。

 

 それから、作ったまま鍋に放ったらかしていた梅ジャムにもう一度火を入れ、そして、梅シロップを仕込む。1つ1つ竹串でへたを取っていく。まるまるして、ころころしていて、何だかかわいい梅である。

 

 去年は梅酒も作ったけれど、うちの人たちはあまり梅酒は飲まないので、今年は梅酒はやめにした。梅酒は子どもの頃、よく飲んだなと思い出す。父が「おいしいの作るぞぉ」と言ってよく作ってくれた。夏の暑い盛りに、氷を入れ、子ども用にお砂糖を入れ水で薄めて…。たったそれだけだけど、父が「おいしいぞぉ」と言うと、それはもうすっごくおいしいものになった。

 

 父は家族においしいものをふるまうのが好きな人だった。今でもそうだけど…。信州や青森からりんごが送られてくると、「おいしいりんごを食べるぞ」とりんごを剥いてくれたし、一頃はジューサーに凝って、日曜の朝にはいろんな果物でジュースを作ってくれた。釣ってきた魚も自らさばいて、それらは刺身や天ぷらになった。

 

 私も弟も、食卓でわくわくしながらただ待っていた。手伝おうなんて思いもしなかった。みんなの喜ぶ顔が父にとっての一番の喜びだって、子どもながらにもわかっていたから、私たちはひなのように口を開けて待っているだけだったのだ。

 

 そんなことを思い出しながら、シロップを仕込み終えた…。梅の香りとともに鼻の奥がつーんとした。次の日曜日は父の日。

 

 梅ジャムできた!