(2012年8月1日にリリースしました弊社コラムより)
行政や民間企業の窓口応対や電話応対におけるサービス品質・応対品質等向上に向けて、お客様接点部門を強化する動きに鈍化は見られず、むしろ積極的に取り組まれる傾向が窺える昨今。その中でも、サービス品質の向上に力を入れている企業には特徴的な2つの傾向が見受けられます。
一つは、伸び盛りの産業である「通信販売業」等からの電話応対品質の強化に関するご相談です。お客様との接点を大切にしつつ、プロモーションスキルを強化し、売上やリピート率を高めるための取り組みとして品質向上に力を入れたいとのご相談です。
そしてもう一つは、これまでサービス品質や応対品質の向上に取り組まれてこなかった老舗企業からのご相談の増加です。
ご相談いただく老舗企業は、建材業、タクシー業、洋菓子店、醤油屋等、業種業態も様々であり、いずれも「サービス品質・電話応対力を測りたい、また高めたいがどうしたらよいのか」と老舗の看板にあぐらをかかない前向きな意識変革が見て取れます。
また、これらサービス品質向上の旗振り役が、以前はCS推進担当者やコンタクトセンター担当者であることが多かったことに対して、近時では、経営陣からの直接の指示が増えていることも特徴と言えます。
これは、ソーシャルネットワークが発達した時代、お客様に対するサービス品質・応対品質の向上が不可欠であり、これらを軽視することが企業として命取りとなることを経営の最前線で感じ取っている経営陣の問題意識の表れと言えましょう。
まさに「サービス品質・応対品質の向上なくして企業の継続なし」なのです。
さて、日々、多くの企業や行政のご担当者様とサービス品質・応対品質の向上について話をさせていただく機会がありますが、その中でご担当者様が品質向上のポイントとして捉えきれていないと感じた点につきまして、私の視点ではございますが、以下に述べさせて頂きます。
1.自社の顧客は誰なのか?何を期待しているのか?が検討できていない
2.サービス品質・応対品質の標準化を行っていない
3.ベストプラクティスを発見していない
4.不良対策が不十分である
サービス品質・応対品質の特徴は、お客様自身がその品質を左右する存在であることが挙げられます。そしてそのサービス品質は、お客様との共同作業によって作り出すものです。
ゆえに、お客様を知らずしてサービスの在り方を議論することに意味はありません。
むしろ、会社側の一方的な思い込みによるお客様対応をした結果、かえって企業の評価を下げることもあり得るのです。
「サービス品質・応対品質を高めたい、測りたい」と、目先だけを見てサービス品質・応対品質の調査や研修に取り組まれるのではなく、今一度、「どの様なサービス品質や応対品質が、その会社に来られるお客様を迎えるのに相応しいのか」と総合的な検討を行うことが、品質向上において必要であり重要です。
上記に関して、「もしかしたら我社もそうかもしれない・・・」「サービス業の不良対策ってどうするの?」等と疑問がございましたらお気軽にお問い合わせください。
また、サービス品質・応対品質の事をもっと知りたい、他社はどうなっているのか?等、情報交換のご依頼も歓迎します。
http://www.ma-support.co.jp/contact/
マネジメントサポートグループ 調査室長 岩崎重国