学生のアルバイトが多いファミリーレストランとコンビニでよく使われる間違った敬語を、この2カ所の頭文字を取って「ファミコン敬語」といいます。
「××でよろしかったでしょうか?」「ご注文のほうは何になさいますか?」「お客さまがお帰りになられます」などです。
それぞれどこが間違っているか、わかりますか?
これらの表現からは、相手に敬意を払おうという気持ちはくみ取れるのですが、敬語としては間違っているため、ビジネスシーンで使っていると「まだ学生気分が抜けていないな」と取られてしまいます。
間違った使い方を直して正しい敬語を身につけ、ファミコン敬語から脱却したいものです。
下に、こうした間違えやすい敬語の使い方をまとめてみました。
間違った表現に慣れてしまっている場合、すぐに改めるのは難しいでしょうが、意識をして少しずつ改善していきましょう。
●ファミコン敬語いろいろ
×お会計のほうをお願いします
↓「~のほう」は、方角を示したり、比較するときに使う言葉です。
○お会計をお願いします
×こちらでよろしかったですか?
↓何でも過去形にすれば丁寧に聞こえるというのは、錯覚にすぎません。
○こちらでよろしいでしょうか?
× ○○っす、○○っすね
↓体育会系の認尾は、正式なビジネスシーンで使うにはくだけすぎです。
○ ○○です、○○ですね
×それに~、だと思うんですけど~
↓語尾を伸ばすと、非常に子どもっぽい印象を与えますからやめましょう。
○私(わたくし)は○○だと思います
×あちらでうかがってください
↓一見、合っているようですが、相手に対して謙譲語を使ってしまっています。
○あちらでお聞きください
×お帰りになられる、おっしゃられる
↓敬語に敬語を重ねる間違いは、丁寧すぎて逆に違和感を抱かせます。
○お帰りになる、おっしゃる