前回に続き電話応対の極意を伝えたいと思います。
相手が見えない非対面応対においては、話す力や語彙(ごい)力が要求されます。
クレーム電話とわかったら、まずは声のトーンを下げ、「何かございましたか」と真剣で親身に聞く姿勢を声と言葉遣いで表現することが第一歩です。
次のような電話応対のポイントを実践し良好な人間関係を築きたいです。
①電話は三コール以内に素早く出る
②第一声は明るく歯切れ良く高めのトーンで応対する
③こまめな相づちで受容を表す
④マジックフレーズを活用してお客様の気持ちを和らげる
⑤クッション言葉+依頼形を活用しお客様の立場を尊重した質問話法を行う
⑥お客様の要望は復唱し、会話のキャッチボールを心がける
⑦「いただいたお電話で恐縮ですが」とお客様のコストと時間に配慮する
⑧保留は30秒が限界ととらえ、素早く処理するか折り返しの電話にする
⑨保留時にはお客様の用件を手短に伝え、たらい回しを防ぐ
⑩保留時の第一声は「もしもし」ではなく「お待たせしました」を徹底する
⑪担当者は、転送時に受け継いだ用件を先手で確認し、お客様に二度同じ事
を言わせない
⑫電話終了時には「ありがとうございました」「このたびは申し訳ございません
でした」とていねいなあいさつをする
⑬電話はお客様より先に切らない
電話の応対といっても、明るくテキパキとした受け答えが求めろれるケースと、ゆっくりとていねいな受け答えが求められるケースがあります。クレーム応対の場合は、基本はていねいな受け答えをします。
声のトーンは音階でいうとドレミファソラシドの「ソ」の音より少し高めで話したいです。好印象を与えたいときは普段より少し高めの声で話し、おわびや断るときなどは落ち着いた低めの声が適切です。
顧客へのサービス意識が欠如しているとよい応対はできません。取った電話が自分の部署に関係ないとわかると、「仕事を中断されて迷惑だ」「わからないのでほかの誰かに任せたい」という気持ちが先に立って、お客様の話を詳しく聞かないうちに適当に電話を回してしまい、結果的にそれがたらい回しになります。
電話を受け取る可能性のある人全員が、自社の商品やサービスに対してある程度回答できる知識を身につけたいです。クレームを「どの部署なら答えられるのか」ということがわからないと、不適切な部署に電話を回すことになってしまいます。
