クレームを訴える場合、メールや投書、自治体、マスコミを利用したり、営業担当者へ直接申告したりさまさまです。
しかし、何と言っても手っ取り早い手段として電話を使う利用者が多いです。
会社に電話をしたその時点で、お客様は「電話に出た個人と話をしている」のではなく「会社と話をしている」わけです。
そのため一人一人が、言葉遣いや、会話内容に失礼がないよう十分気をつけなければなりません。第一印象やマナーに気をつけるということは、相手の攻撃から身を守るヨロイにもなります。
次の五つのような応対の悪さでクレームを拡大しないように注意したいです。
①たらい回し
迅速性が命のクレーム応対に待たせることは厳禁です。たらい回しが発生する原因は、積極性に欠けることと、知識が不足していることから起きます。
②保留のまま長時間待たせる
待つ身は三倍長く感じるといいます。待たせる限界はおよそ三十秒です。それ以上はこちらからかけ直す手段を取りたいです。
③聞き取りにくいことを自分のせいにされた
「もう少し大きな声でお話しください」などと強要することは避けたいです。「お電話が少々遠いようですが」と伝えましょう。
④問い合わせに対し誤った回答をする
安請け合いや、確実性のない約束はしてはいけません。言葉を濁したり確実性のない約束をしたりするより折り返し電話にしたいです。また、よくある問い合わせは誰でも回答できるようにしておきたいです。
⑤専門用語や業界用語が多い説明
担当者は、いつも説明していることや言いなれていること、ついつい長話をしたり、一方的に会社の論理を押し付けたりしがちになります。お客様からすると初めて聞くことも多いばずです。
常にわかりやすく会社としての解決策を提案できる説明力を身につけておきたいです。
結論を先に出す会話や、複数伝えたいことがあるときには、「三点あります。まず一つ目ですが…」と、数字化したりまたワンセンテンスを短く話すことなどがわかりやすい会話のコツです。
声と言葉でしか伝わらない非対面応対は対面よりも難しいものです。
例えば、同じ「ありがとうございます」でも多忙でカリカリしている時は、とげとげしい声になり、逆にのんびりしている時は、どこか間の抜けた声にもなります。
電話で話す時の表情や姿勢は、声に乗って相手に届くので注意したいです。また、緊張すると普段のクセが出やすいので、日ごろの応対を意識して向上させたいです。
