前回、軽度障害者としての片耳難聴者について書きました。
今回はそれの付け足しのようなものです。
一側性難聴者のことをいろいろと知りたくて、ちゃんと理解できるかどうかは別として様々な分野の論文を読み漁りました。
その中にとても分かりやすくて、共感が持てる論文がありました。一側性難聴に特化したものではありませんが、前回も触れた、同じ境遇というか立場にある軽度障害者について書かれたものです。
秋風千絵氏の「軽度障害者の意味世界」という論文です。この論文は「障害の重さと生きづらさは比例するのか」という、いわゆる社会通念への疑問から始まったと述べられています。
軽度障害者は重度障害者とは別の生きづらさを感じているのではないかということです。
別の生きづらさがあるとすれば、それはどんなもので、なんで生じ、どのように作用するのかというように軽度障害者から見えている風景を探り、「軽度障害者の意味世界」を検討しています。その結果、やっぱり軽度障害者は重度障害者とは別の生きづらさを感じていて、障害の重さと生きづらさは比例しないと結論づけています。
私は軽度障害者としては新参者ですが、やはりこの程度の障害で健常者並みにいろんなことができないとは言いずらい、この程度で手助けしてもらうのは申し訳ないという気持ちが、どうしても底辺にあります。
それで、卑屈な気持ちになったり、遠慮して手助けをお願いしなかったことで失敗して落ち込んだりということを繰り返しているんだなぁ、ということを改めて感じた次第です。
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