時には愚痴。麗しくないパリとフランス人。そして不信感。 | 子供と暮らすウィーン便り 〜美しいもの探し&文化の違いに思いを巡らせて〜

子供と暮らすウィーン便り 〜美しいもの探し&文化の違いに思いを巡らせて〜

イギリス、パリ、東京、現在ウィーンに暮らす駐在妻です。
「美しき青きドナウ」を見ながら子供とドタバタ暮らす
「忙しきクスミBBA」(笑)がウィーンで美しいものを探し、
新たなる価値観や文化の違いに興味を持ちながら暮らしています。
英仏回顧録、旅行記、収納等も♡

ご訪問ありがとうございます。
今日の記事は、長いです。
お時間がある方、
綺麗だけでない、
本当のパリの一面を知りたい方、
お読み頂ければと思います♫

***

皆さんから、パリ暮らし、
「素敵すぎます!」とか
「フランスはやっぱり素敵!」

と書いて頂くことも多いのです。
テレビなどでもパリというだけで
素敵な国♡きらり~ん!
というイメージでいかれると、
どこか冷めた目で見てしまいます。

だって。
パリでの駐在暮らし、
本当は沢~山愚痴だってあるんです。
ストレスも結構あるんです。
だって、当然ですが、
文化が違うんですもの!

と日本人から見たフランスの真実の姿を
お伝えするのも、ブログとしては
フェアかなぁと思ったりもして。(笑)

フランスの田舎の方は、パリっ子は…
と思っておられる方も多いらしいので、
フランス、と書きつつも
私が知っているのはパリのことですが。

今日の記事の大前提としては。
日本も含め各国良し悪しある点。
世界一のサービスを誇り、
礼儀正しいと言われる国、日本から
やってきた私の主観です。

そして、「国民性」「フランス人」
と言う言葉も、
日本人が一般的に「勤勉、礼儀正しい」
と言われるけれど、
当然そうでない人もいるように、
「多くの人が持っているように
見受けられる資質」と言う意味での
「国民性」「フランス人」
ととらえて頂ければと思います。

前置きはこのくらいにして。

観光ではなく、パリに暮らす
友人の多くが言うのですが、
「ストレスと感動の行ったり来たり・・」

感情の「揺れ幅」が大きいと、
疲れない訳がないのです。

フランスで過ごしにくい資質の人を
考えてみました。

(日本人としての価値観で)
・責任感の強い人
・正義感の強い人
・間違った事の嫌いな人
・理不尽な事に絶えられない人
・自分勝手な人が許せない人

こういった方達には特にとても
暮らしにくい国だろうなと感じます。

例えば・・

こんなことが良く起こります。
左右に路駐でいっぱいの狭~い道を
運転中、突然前の車が止まり、
バックをしだしました。
(駐車スペースを見つけたため)

我が家ももちろん止まりましたが、
当然後ろの車も止まり、
それ以上バックできない状態。
突然前の車に下がって来られ、
ぶつかられるのは必至だったので、
クラクションを鳴らすと、
そのドライバー(見た目普通)、
突然キレて、あり得ない怒りを
ジェスチャーとともにぶちまけられます。

…こんなこと日常茶飯事。
そう、ここはフランス!

でも、日本人の私達からすれば、
そんなの、ハザードランプをつけて
運転してさえいてくれれば
車間距離とって注意できるわ、
、と、それだけのこと

でも何もサインを出さず、急に止まって、
後ろに車がいたからブチ切れる!
それで車を降りての喧嘩も多々。

フランスで実に良く見かける光景です。

そしてこの国。
自分より弱い人たち、と思えば、
とことん強く出てきます。
逆に強い人には弱いです。

だから、事故になった際の交渉など
を考えれば、正当性をきちんと主張し、
弱く見られないために、
同じように怒りを表現し、
後ろに車がいて下がれないだろう!
サインも出さずにこの始末、
当然のことだろう!
と感情をむき出しにして車内から
ジェスチャーで怒りを表現しないと、
渡り合って行けないのがこの国です。
夫も大変!

正直、疲れます。

自分が穏やかに過ごそうと思っても、
周りから穏やかにいることを
許してもらえない局面が
ある国なのです。

我が家がクラクションを
鳴らさなかったら、ぶつかられて、
(クラクションを何故鳴らさなかった?)といって、
うちの車に傷を
つけられることになったでしょう。

車の接触を回避できた引き換えに、
怒りをぶちまけられる、
と言う国なんですよねぇ。




そして、さらに例えば・・。
幼稚園の送迎時のこと。
狭いパリの道のど真ん中に車を止めて、
園の正門まで子供を届けに行く親達。
おかげで、バスは二台上り下りともに
立ち往生。周りの車も全てストップ。
朝からクラクションの嵐。カオスです。

(どうしようもない状態でも
クラクションを鳴らし怒りを発散。
意思表明の国。
クラクションは危険回避と言う
使われ方より、怒りやストレス発散
のために使われる方が多い、
と思うこと多々。)

正直この幼稚園、地域でも割といい所の
お子さんが行く園として有名なんですけれど、その親御さんがこの有様。
(つまり良識があると
思われる方々がこんな感じ。)

道の真ん中に止める・・って
どれだけ自分中心?って人が
こんな園でさえ結構いらっしゃる。
そして大して悪びれもせず、
車に乗り込んで何も
なかったかのように過ぎ去る・・・

交差点に堂々と駐車して
買い物に走る人々とか。

う~ん、もう日本人からすると
その神経、もう理解不能!
どれだけ自分勝手!?

と叫びたくなります。

でも私は部外者。
自分に降り掛かってこない限りは
ここはフランス。私はよそ者。
と見ざる、聞かざる、言わざる。
を通している訳ですが。
そしてこれこそ文化の違い。
自分に降りかからない限りは興味津々
観察できるのですが…

まだ続きます!笑

そして。
よく言われる事ですが。
犬の落とし物が、沢山落ちています。

我が家は一応高級住宅街と
言われる場所で、
フランスのお金持ちが
集まる場所なはずなのですが、
(自慢したい訳ではなく、
そういう場所に住む人たちは肩書きなども
おありの方だと思われるのにこの有様、
と言うことがいいたいのです。)

そこを持ってしても、例えば。
「学校の校門の目の前」
(しかも狭~~い歩道スペースですよ。)
に大きな落とし物があることが
多々あるんです。

犬を散歩するような地域の住民ならば
そこに学校があり、送迎必至のこの国で
朝夕は人がごった返す事を
重々分かっていながら、その始末。

フランス人たちも踏んでしまって、
顔をしかめて、「OH!」などと
言っているんだけれど、
それでも自分が犬の散歩をしているときには、また別の話で、
多分拾っていないのでしょう。

(珍しく拾っている方もいるのですが。
あれは果たしてフランス人なのだろうか?
といつもアンケートをとりたくなります。)

フランス人たちの言い訳は、
汚す人たちがいるから
それを清掃を仕事にできる人が
いるんだ、と時々聞きます。

う~ん・・・
正に文化の違い。
今の私には理解不能です。

他の人の事を考えたり、
公徳心というものはあるのかい?
パリッ子よ。


そしてタバコ。
老いも若きも皆狭い道路でスパスパ。
ちょうどベビーカーの前に高さがくるので、母としてはとても気になります。

それはしょうがないとしても、
上品なマダムも、幼稚園のママ友も、
みんな、そこにポイ捨てなんです。
後ろも見ずに捨てる人も多々。
町中、ゴミだらけです。

それに道路には、水玉模様がいっぱい。
最近気づきましたが、これは代々の
ガムの落とし物の後なのではないかと。。



観光で来た友人が、言いました。
「Graceの言っている程、
犬の糞も落ちてなかったよ~。」

と。

そこでわたくし、気づきました!

むしろ観光地は比較的綺麗なのだと!
犬を飼っているような人の多い住宅街へは
観光では来ないですし、
むしろ観光客の方が公徳心があって
ゴミも捨てないのだろうと。

確かにエッフェル塔の近くやオペラ、シャンゼリゼの方がよっぽど綺麗ですもの。


そして。祭りの後も…
例えばクリスマスが終わると、生の大きな
クリスマスツリーが狭~い歩道に
このように捨てられています。


適当に捨てているのか、それとも
行政が指定した日時場所に
置かれているのかは知りませんが、

適当に捨てられていたら、お口あんぐり、
もし指定の場所に置いていたとして、
個々人は悪くないとしても、
結局、行政の価値観が
そういうことなのでしょう。
(もう少し、場所を選ぶとか
できないのでしょうか・・)

時には便器が捨てられていたり。
普通のゴミ箱のスペースに
テレビが置いてあったり・・。
先日はこんな具合。
まだいい方。


どういう事情であれ、
街はとても汚く。。

個々人はとても綺麗にしておられるし、
どのお店もお宅もしっかりお掃除されて、
プライベートな空間・身なりは
皆綺麗に保っているのでしょうが、

公共のスペースを綺麗に使おう、とか、
周りの人のことを考えようとかいう意識が
全体としては全く感じられません。

(繰り返しますが、そうでない人も
当然いらっしゃるはずですが)

この国の背景として、

ふんわりしたドレスが発達したのも、
草野で女性方が用を足すのを
隠すため。

ハイヒールが発達した理由も、
糞尿を踏む面を最小限に抑えるため。

香水が発達した理由も、
特にフランスにおいて、
一ケ月に3回程度しか入浴の習慣が
なかったため。

余談ですが、
エナメルシューズがはやった理由は
ダンスの際に、靴墨がドレスに
つかないようにするためです。

こんな風に、結局「文化」であり、
パリの街の麗しさと汚さはセット
であると考えると、
やはり「美しさと汚さ」があってこその
パリなんだ、と妙に納得したりします笑。



それにしても、
車の一件でも見られる自分勝手さ、
これは時に我が身に降り掛かってくる
事件ですので、
もう、本当になんなんだ、この国は!
と思ってしまい、
ストレスがたまることもよくある
パリライフ。


フランスはよく
「個人主義の国」なんて
さも良さそうに言われますけれど、
ここに住む私の周りの日本人たちが
口を揃えて言うのは、

「ただ自己中心的なだけ!」

と言うことですハートブレイク

当然私達日本人がそう感じるだけで、
相対的な物差しであるわけですが。

でも日本に住んだフランス人の一人で、
こういう人もいました。
「フランスなんて最悪。
日本にずっと住みたい。」と。

こういうフランス人は、
私が感じている
「フランス人の国民性」から
外れた人なのだと思います。

そして、逆に言えば、
フランス人が日本に住んだら、
「リラックスできない国」と感じたり、
もちろんストレスを
感じることもあるのでしょうね。

イギリス人は人との距離感など
比較的日本人に近いと感じます。
不当な怒りなどは経験しなかったし、
(インフラの待ち合わせがドタキャンとか
なしのつぶて・・とかはありましたが。)

でもこの国では、綺麗なマダムが、
当然のごとく列に割り込んで来たり、

もう理解不能、謎が多く・・

というように、
この国で暮らし、眉間にシワだらけの
パリの人たちのストレスの中で
過ごしていると、
強くならなくては渡り合えない。


何より、私は郊外が好き!
期間限定のパリ暮らし、パリらしい場所に
住みたいとここを選び、実際パリらしい
生活を十分楽しんでいる訳だけれど、
プラスだけでなくマイナス面も。
都会に済む人たちのストレスを
体中で感じます。

自分の価値観を再認識でき、
やはり広々とした、緑の見えるような
環境の良い場所で、
穏やかに過ごしたい!
と思う私であります。

…とまぁ、こんな生活だからこそ・・

日々楽しい事を見つけ、
心躍るような美しい何かに
感動し、幸せを見つけないと
やっていけないのであります。

二度フランス駐在にきた友人が
いいました。
「この国は大変すぎるから、
二度でも来て、慣れてから
楽しい事をいっぱいしないと
もとが取れません。」

と。なんとなく分かるなぁ。
私はまさか二度目のパリは
ないでしょうが。

私はどちらかと言うと、
海外生活が好きで、
ストレスを感じる方ではないのですが。
そんな私がこう感じることに自分で
驚いてしまいました。
まぁ、先日我が身に直接降り掛かった、
車の一件が大きかったのでしょう。

そして、題名に書いた、不信感。
これは、その車を運転していた男性が
普通の方に見えただけに、
私の周りのママ友達も、
見えない所ではあんな風な態度を
取っていたりするのかなぁ・・と
それを考えると、少しの不信感がよぎり、
どこか悲しい気持ちになったりする
私であります。


あぁ、パリで御過ごしの方達。
一緒に頑張りましょうね。
この国で時に起こる理不尽さにも、
気にしない気にしない、と
ゆら~んゆら~ん、ふにゃふにゃ~、
人の国のこと~とやり過ごし、
ただし、ひとたび自分の身に
ふりかかった災難となればはたと立ち上がり、戦う心の準備も忘れては
行けないのがこの国。
そうでないと、負けてしまうのです。
(例えば、車のどちらが悪かった
などの交渉に。)


最後に、もう一つ言えるのは、
この国の人たち、自分より強い、と思うと、結構謝って来たりします。
だから、本当に必要なときには、
日本語でも何でも、自分の怒りを
表現する強さを持たないといけないな、
とひしひしと感じる今日この頃です。

かくして、少しずつ
わたくしも強い女性に
なって行っているような・・

最後にしつこく書いておきましょう。
親切な方も、もちろん
たーくさんいるんですよ!
そういう方々にも助けられて私は
ここに住んでいます。

本当のパリ。
こんな一面も忘れずに!

***

長~くなりましたが、
フランスの光と影、
少しでもお伝えできれば・・。

愚痴でした~!!

゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚

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