法務省へ要望書提出
法務省へお伺いし、小泉龍司大臣へ要望書を提出してきました。
とても暖かなお人柄で、長時間にわたり熱心に話を聞いてくださいました。心から感謝いたします。
要望の趣旨
(1)過失運転致死傷罪の法定刑を引き上げてください。
(2) 重大な危険且つ悪質な事案について取りこぼしがないよう危険運転致死傷罪の構成要件を今よりも広く、且つ分かり易く改正してください。
(3)制御困難高速度類型の事案に対し、直線道路であるからといって一律に起訴をためらったり、起訴して高裁で敗訴したりしても、安易に上告を断念したりしないでください。
要望の理由
現在、過失運転致死傷罪の法定刑は懲役最大7年。危険運転致死傷罪は、懲役最大20年です。
見ての通り、かなりの差があります。
危険運転致死傷罪は構成要件が非常に複雑で、同罪での起訴、判決が下されない事案が多発しています。一例ですが、
- 一般道で146キロを意図的に出して死傷事故を起こしても、事故の瞬間までは車線に沿って走れていた。
- 飲酒運転をして死傷事故を起こしても、車線に沿って走れていた。
こういった理由から、危険運転が適用されない事案が発生しています。
そういった理由により、過失運転(最大7年)に認定落ちしてしまいます。
その為私たちは、上記の(1)〜(3)の要望をしました。
大事なことは、私たちは自動車事故に対して、「一律に厳罰化をしてほしい」という要望ではありません。
刑罰というのは、「重すぎも無く、軽すぎもない罰を、適切に与えること」が大事だと考えています。
現状では、明らかな悪質運転による事故にもかかわらず、軽すぎる刑罰となることが多い。
「飲酒運転や暴走行為はいけないことだ」という一般的な国民の感覚とあまりにもズレがあります。
このような判例が増えていけば、司法に対する信頼が損なわれますし、国民の安全意識にも影響を与えます。事故の抑止力にもなりません。そういった意味で、このような要望をいたしました。
以下に要望書を貼りますので、ぜひご覧いただければ幸いです。
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