こんにちは😃
いつもありがとうございます、今日は久々にディーゼルネタです。
今回は皆さま気になるであろう、ディーゼルデミオでDPF再生距離が短くなってしまった車の修理。
じつは販売した車なんです…申し訳ありません。
車に不具合あったこと、納車前の試運転では気づけませんでした。
写真が少なくてわかりにくいかもしれませんがご了承ください、一応車を特定しないように…と、写真撮る余裕もありませんでした😅
車両のデータモニタ画像です。
一番上に載っているのがDPF再生間隔です。
直近は92kmですが、他は50km代が並んでいます。
車の条件により、たまに再生感覚が短くなることはあります。
ただこれが続くと不具合といえますし、条件が揃えばエンジンチェックランプが点灯することがあります。
ちなみに現車は納車整備でインテークの煤洗浄も行っております。
さて、ではなぜ再生距離が短いのか
元々お客様の不具合報告は
[エンジンオイルが減る]
とのことでした。
確認のためオイル量を調整して、さらに2000kmほど走ってもらったところ、エンジンオイルが1L以上消費していました。
オイルが減る原因…
ターボチャージャーかエンジン本体なのですが、程度の知れた中古エンジンを持っていたので再修理にならないよう一緒に交換することを提案させていただき、エンジン、ターボ一緒に交換しました。
納車前の試運転ではそこまで気づくことができませんでした、お客様には申し訳なく思います。
さて、これだけでは修理は終わりません。
エンジン交換前からわかっていたことですが、これだけオイル消費すると燃え切らなかったオイルの灰がDPFに溜まります。
そのせいでDPFが詰まり気味になり、DPF再生間隔が短くなっていたようです。
DPFが詰まるとどうすればいいか
選択肢は大きく3つでしょうか
1,DPFを交換する
新品に交換すれば、確実です。ただこれは費用が部品代だけで10万円以上しますから、あまり現実的ではありません。
ただディーラーならこれを提案されると思います。
2, DPF洗浄剤、または機械で車両に取り付けたまま洗浄する。
ワコーズのディーゼル2や、専用の機械を使って作業するものなど。
これは僕の私見ですが、オイルの燃えた灰[オイルアッシュ]には効果が薄く、予防メンテナンスくらいの効果だと考えています。
3, DPFを取り外して洗浄する。
洗浄の中では一番確実です。排気の流れとは逆に圧力を加えられるので、詰まったオイルアッシュを物理的に取り除けます。
デメリットは作業が大変なこと。
というわけで…
DPFを外しました。
外したDPFは洗浄液に付けて、水圧とエアーで掃除します。
ちなみに洗浄液は2液使います。
少し勉強すると、2液必要なことがわかるので、1液のケミカルはおそらく煤には効果あるんだろうなとは思っていますが、オイルアッシュには…
多分期待できないかなと
このように、塊でオイルアッシュが出てきます。
赤や黄色の石のように見えるのが、オイルアッシュです。
今回詰まっていたのが、これの3倍くらいありました。
取り付けて、試運転。
だいたい再生間隔は100km前後に回復しました。
多分エンジンも載せ替えてるので、学習が進めばもう少し間隔は伸びると思います。
なかなか多い作業量でしたが、うまくいったかと思います。
やはり最後は、DPFを洗浄する必要があるパターンもあります。
ただ今回も別の原因がありました、それを直さずにDPFの洗浄だけ行っても、またすぐ詰まっていたでしょう。
エンジンが調子よく、メンテナンスもしっかりやれば、DPFの洗浄が必要になることは少ないと思います。
あまり怖がる必要はありませんので、そこはご留意ください。
デミオはいい車ですから。
この度はご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。今後とも何卒よろしくお願い致します。