基礎縫い 手縫い編 1
【ボタン付け 方法】
今日はボタン付けの基本とコツを書きます。
ボタンは洋服でいう副素材いわゆる附属と呼ばれるものです。
ただ、この副素材にこだわらないとせっかく素敵に仕上がった洋服が台無しになってしまいます。
上のボタンの写真は我が家のボタンの在庫で仕事用は別にして実際はこの5倍はあります。それでも洋服を作った時に合うものが無くて新たに買うことが多々あります。
左2コは金属で足のあるもの。 3.4番目は同素材で足のあるもの。次は横に穴が抜けているもの。
右2つは二つ穴ボタンです。この他にもまだまだ種類があります。
ボタン付けって誰でもできますよね。
でも、ボタン付けに美しさを追求している人がどれだけいるでしょか?
このように糸を通す部分がそれぞれ違うので個々のボタンに合う付け方で縫わないと綺麗なボタン付けとは言えません。仕事となるとボタン付けひとつにどれだけこだわれるかで同じ種類のボタンを付けるとしても洋服の完成クオリティーに違いが現れます。
今日はボタン付けの基本の四つ穴ボタンの付け方を説明します。
1、ボタン付けの糸にアイロンをかけます。
ボタンを付ける糸は必ずコレでなくてはいけないといういものではありません。
しかし美しいボタン付けにはボタンと糸のバランスを考えます。
基本的にはボタンの大きさと糸の太さを比例させます。
ボタンが大きくなれば穴糸やボタン付け糸もしくはミシン糸30番手の2本どりや1本どり。
ボタンが小さくなれば手縫い糸の2本どりやミシン糸60番手の3本どりなどです。
さらにはカジュアルな洋服であればケバのあるシルコート糸でフォーマルな洋服には耐久性よりも糸の光沢を重視して絹の手縫い糸を使用するなど、洋服のテイストでも違いがあります。
ポイント
上の写真はいずれの糸を使用するにしてもカード巻き(上の写真のように板状のものに巻いてあるもの)はほどくと糸に折れ目がついています。このままボタンを付けると折り目で絡まりやすくなります。
なので、アイロンをかけて糸の折り目をとってから使用すると縫いやすいですよ。
2、玉どめをしまいます。
ボタン付け位置の裏側から針を刺して玉どめが見えている状態から右の写真はしまって見えなくなった状態です。(生地と生地の間に手が入らない場合を想定しています)
注意
玉どめは出来る限り見えるところに出しておかないようにします。
ましては洋服の裏側だったりすると摩擦で玉止めがほつれボタンが取れてしまう原因になります。
玉どめが大きいと入らないので小さく玉どめが作れるようになって下さい。
玉どめの方法を書いたブログのページ のリンクを貼っておきますので参考にして下さい。
それでは、どのようにしまうかと言うと左の写真は左手で糸を下へ引っ張っていて、右手は針を5ミリ離れたところへ刺して生地の上1枚だけを上へ浮かすのです。そうするろ玉どめは生地の間にポンと入っていきます。
返し縫いは針が裏側の指に触れて2ミリ程先へ針を出します。
注意
手縫いの縫いはじめは返し縫いが必須です。返し縫いが上達すると玉どめで止めるというより返し縫いで止めるという感じになります。
注意
すくう箇所は穴の間隔より少し狭くとって、裏も返し縫いの時と同じく裏の指先に触れたら上がってくる感じです。
裏側は必ずすくわなければいけないのですが、ほんの少し(1ミリくらい)見える程度ですくいます。
この時に生地の厚み分の足を糸でゆとりを持たせます。
これもボタン、糸、本体のバランスでゆとりの長さを決めます。
楊枝を挟んでおいても良いですが、大きいボタンだと楊枝ではゆとりの長さが足りないものも出てきます。
なので感覚も大事にして下さい。
ポイント
写真のようにボタン穴から出てきた所で上から下へ並べて巻きつけます。
その時の手つきが写真のように親指と人差し指でボタンを持ち上げるように持つとやりやすいです。
注意
この時に根巻きがゴロゴロにならないように、きっちりと上から順番に並べて巻けるようになって下さい。
ポイント
ここがボタン付けの最大のポイントです。
根巻きを終えた糸を左手の人差し指で押さえているのがわかりますか?
この糸が緩まないようにしっかりと押さえていられるかでヨレヨレのボタン付けになるか、ボタンがおじぎせずにきっちり水平に立っているボタン付けになるかが決まります。
糸をしっかり引っ張り持ったままの状態で針を根元に真横に刺して糸を引いて下さい。もう糸が締まってボタンが止まっているはずです。
最後の糸に絡ませる方法もあるのですが、私はこの方法の方が糸が緩まず綺麗に付くので好きなのです。
ただ、根元を横に針を刺すのは指抜きが使えないと押しきれないのかもしれません。
指抜きを使えない人はテーブルに硬貨など硬いものを置いて押してみて下さい。
玉どめを終えたら、針を糸が出てきている生地の隙間へ戻すように刺して引っ張るとプツンと玉どめがしまえてボタン付けが完成です。
左上=川の字 右上=四角 左下=クロス 右下=鳥の足
既製服はデザイン的に通し方を決めていて最近は鳥の足の付け方を良く目にします。
今は根巻きの出来るミシンまであるのですが、高級品ほど手でボタン付けがされています。
ボタン付けの美しさを意識して付けてみて下さい。美しく付いたボタンは着る時もボタンをかけやすいのです!
明日はボタンのアレンジを書きますね。
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