鹿角街道3日目 | M3Variant : 高齢者の仲間入りしました

M3Variant : 高齢者の仲間入りしました

APL(急性前骨髄球性白血病)再発後、造血幹細胞自家移植を受け、社会復帰しました。
APLのほとんどはM3型(多顆粒型)ですが、APL全体の2%ほどしかない M3Variant(M3V型:微小顆粒型)のため、この名にしてます。
主なテーマは、白血病,旅行,日々の出来事 の3つです。

旧鹿角街道歩きで次に歩く区間は、車之走峠を越える。南の石巻に注ぐ北上川水系と、北の八戸に注ぐ馬淵川水系との分水嶺であるが、わりとなだらかな峠らしい。ただし、JR花輪線,国道282号,東北自動車道からは離れていて、並行する公共交通機関はなく、平舘から荒屋まで歩き切らねばならない。

前回は帰りの列車の時刻を誤認したため、3時間近く待つ羽目になった。その反省に立ち、今回はよく確認。盛岡 6:55 発・平館駅 7:44 着のJR花輪線は、この日の工事運休はなしだったが、歩き始め地点が平館駅から1kmほど離れているので、路線バスを選んだ。

24.4.23(火)
朝、自宅を出て、盛岡駅前の牛丼店で朝食。駅前 7:12 の岩手県北バス、平舘駅前行きに乗った。この便は駅から2kmほど離れたバスセンター発で、自宅からはバスセンターの方が近いのだが、バスセンター周辺には朝食を取れる場所がないので、駅前からの乗車とした。

 

↓この日歩いたルートと写真→大きい地図で

8:25 平舘本町バス停から、この日の街道歩き開始。8:40 前回の鹿角街道歩きで、真っ黒な犬と散歩していた男性が言っていた山崎一里塚を通過。道の両側に一つずつあるが、どちらも再建されたもののように見えた。

 

七時雨山

 

西根第一中学校脇の切通しの上を通ったら、七時雨山が見えてきた。その左にある峠をこのあと越える予定である。近くのガソリンスタンドの自販機で、麦茶を購入。この日も、副鼻腔炎の影響で、頻繁に痰を吐きながらの街道歩きとなった。のど飴も携行。

 

寺田宿

 

9:42 旧寺田宿の解説板があった。その先には「7km先 積雪通行止」の標識。期間は11月17日~4月19日。車で峠の前後を下見に来たのが4日前の4月19日で、ちょうど通行止最終日だった。その時は通れないかもと思ったが、ちょうど通行止のゲートを開けるところで、峠南側の下見をできた。

 

 

七時雨カルデラライン

 

「七時雨カルデラライン」というのがこの県道の愛称らしいが、旧鹿角街道はカルデラの中は通らない。

10:10 野口一里塚跡を通過し、11:05 新田一里塚跡に到着。一里塚から次の一里塚までほぼ1時間。歩く速さ時速4km=時速1里だね。

11:24 埋設物の工事をしている箇所の少し先で、藤原優太郎著「東北の峠歩き」に記載されているルートとの分岐点を通過。藤原氏はこのルートを歩いたようだ。
分岐せずにそのまま県道を進んだら、右側にハス田があった。レンコンを栽培しているのかな。そのすぐ先、七時雨鉱泉の入浴施設前に到着。ここで昼食。歩き始めから 10.8km,19,903歩。

 

 

お品書きの札 1枚のみ

 

お品書きの札が何枚か下げられるようになっているが、下げられていた札はラーメンのみ。

11:55 昼食を終え、歩き再開。県道の左側に滝が見えた。事前に調べたところでは、旧街道はこの滝の前後のあたりで左側の尾根か沢に入って行ったらしい。

12:10 峠手前の最終集落を通過。おそらく、戦後の開拓農家だろうな。そのすぐ先に、積雪通行止ゲートがあった。冬季でもここの集落までは除雪しなければならないのだろう。この集落から先は除雪をせず、冬季通行止めということか。

 

県道から左へ

 

12:22 県道から分れ、峠方向に向かう左の道へ。今回の鹿角街道歩きで、ここで初めてクマ除けの鈴を着けた。おそらく林道だが、舗装はされていた道を進んだ。急ではないが登り坂には違いない。

 

カタクリ

 

道端にはいろいろな春の花。やはりレンギョウが多かったが、カタクリの花も咲いていた。茎が曲がって花が地面の方を向くのだが、花びらが後ろに反り返って上を向く独特な形でカタクリとわかる。

昼前に見た滝のあたりからの旧街道ルートと合流するあたりで、舗装路の左側に山道が見えた。草ぼうぼうなどではなく、はっきりした道だった。旧街道の痕跡か? 舗装前の林道か? この旧道(?)は、しばらく続いた。

 

留ノ沢一里塚


13:00 舗装路の左にある留ノ沢一里塚に立ち寄った。さっきからの山道も、ここまで続いていた。やはり旧道なのかな? 一里塚からも旧道らしき道は続いていた。

 

林道入口

 

一里塚を後に先へ進み、すぐに林道の入口に着いた。ここで右の未舗装路に分かれて峠へ向かうのだが、一里塚から続く旧道らしき道は見当たらなかった。どこで途切れているのかな? 未舗装路ではあるが、FF車でも通れる。4日前の下見でも、このあたりまでやってきた。

13:20 七時雨山の登山道入口前を通過。その先で「七時雨マンダ並木道」に入るのだが、並木道の入口を見落とした。並木道標柱が見えたので、未舗装車道から斜面を少し上って、マンダ並木道に入った。車は入れない山道である。帰宅後に調べてみると、この「七時雨マンダ並木道」標柱や山道は、事前に調べた旧街道やマンダ並木道とは少し位置がずれているような気がする。まあ、いいさ。どっちみち、昔の旧街道どおりに歩けはしない。

 

車之走峠

 

13:35 車之走峠に到着。地図では「車之走峠」だが、標柱には「車の走り峠」と書かれていた。まあ、こういう表記のブレはよくある。標高は710mと書かれていた。事前に調べたとおり、車之走峠はなだらかで急ではない峠だった。昨年4月20日、旧釜石街道の仙人峠を歩いて越えたが、あの急な峠とは大違い。


峠からは次第に下りに。これまた急に下る訳ではない。14:02 有刺鉄線が破れた箇所を通過。ややぬかるんだ場所のすぐ先だった。有刺鉄線の先は牧場となっている。牧場に出た所に旧鹿角街道の標柱と碑があったから、旧街道はこのルートだろう。
牧場なら人の手が入っているので、クマ出没の可能性は高くはないだろう。ただし、用心に越したことはない。牧草地の緩い斜面を下り、再び有刺鉄線の破れた箇所を通った。10分前にも有刺鉄線の破れた所を通ったので、そこからここまでが立入禁止ということかな?

建物が見えたので有刺鉄線沿いにその方向に進んだ。牧場入口の詰め所のような建物だった。

 

牧場入口

 

牧場入口から轍の跡が始まっている。ここから林道なのか? 未舗装だがFF車でも通れそうだ。

 

七時雨一里塚

 

林道を下り、14:54 七時雨一里塚に着いた。4日前の下見では、車でここまで来た。その時は山道を下ってここに出るのかと思ったが、そうではなかったようだ。
やがて道は舗装路になり、15:35 寺田道追分碑に着いた。午前中に旧寺田宿を通ったが、鹿角街道のこのあたりを寺田道と呼ぶのかな? クマ除けの鈴を外した。

15:48 白山神社の真ん前で踏切を横切り、荒屋の町へ。列車の時間まで少しだけ余裕があったので、荒屋一里塚に立ち寄った。16:12 荒屋新町駅に到着。この日の街道歩き終了。昼食から 14.7km,24,251歩。

この日は集中工事で昼間は運休だが、代わりに 16:35 発の臨時列車がある。3日前は集中工事日ではなく、この臨時列車の運転はないのにあると勘違いして失敗した。その反省に立ち、今回はよく確認。
ここから1kmほど北に、東北自動車道の安代I.C.があり、バス停が併設されている。盛岡⇔大館の高速バスが1日11往復、そこに発着する。JR花輪線より本数が多く、この高速バスの時刻も調べておいたが、実際に着いた頃、両者の時刻を比較して、16:35 の臨時列車で帰宅することにした。

駅には30代後半くらいの女性がいて、集中工事・運休と臨時列車の貼り紙を見ていた。「盛岡に行くんですか?」と聞かれた。「はい。そうです。今日は日中運休で、代わりにこの臨時があるようです。」

スマホとかで発車時刻を調べたものの、駅の時刻表に載っていなかったので疑問に思ったのかな。「向こう側のホームでしょうか?」「多分そうでしょう。」

ホームへ行ったら、警察官がいた。何でだろう? 集中工事・運休や臨時列車とは関連なさそうだ。
16:35 のJR花輪線臨時列車に乗って帰宅。