22.3.23(水)
夕方、珍しく母宛にFAXが来た。その後電話があり「×百五十万」との話し声。ん? 詐欺じゃないだろうな。でも詐欺なら、FAXのような記録の残る手段は使わないだろう。母に確認したら、立木売買とのこと。
実家のあった地区で、林業の業者がN氏の山林の立木を購入しようとしていて、それに隣接する母名義の山林の立木も買いたいとのこと。調べたら、父から相続した遺産のうち、母の名義とした山林だった。元々は祖父が植林した山林である。
祖父は代々受け継いできた山林に、かつてはサイドビジネスとして植林をしていたが、70年代の初め頃「人件費がかさんで儲からないどころか赤字だ。」と言って、植林も木の手入れもしなくなった。
新聞やテレビで日本の山林が荒れている。とか、よく見聞きする。クマが人里近くに出没するようになっているのも、その影響があるようだ。民間人は儲からないものに投資する訳にはいかない。経済的合理性によれば、自然にそうなっちゃうのよ。
ほとんど何の手入れもせずに、半世紀も放置した山林だが、買いたい人がいるんなら売るほうが得である。土地の売買ではなく、木の売買である。
母は、他人の山林がメインで、隣接した母の山林もついでに。という認識で、それほど広くはないだろうと思っていたようだったが、FAXを見たらそれなりの広さはある。母はものごとをよく考えずに決めてしまう傾向が強い。就労経験がないせいか、ものごとをきちんと調べて、一つ一つ段階を踏んで対応するということが苦手のようだ。
私の末弟が林野庁の職員で関東にいる。営林署勤務も長い。せっかくそういう息子がいるんだから、聞いてみるべきだろう。こういう件は、あっさりOKしちゃ駄目だよ。