ポカンと空いた胸ん中 | mirokuのブログ

何だろ……この胸の中

ポカンと空いた胸の中

 

すっごく仲が良いってわけではなかった

大好きなお友達のひとりで

彼女にとっても私はそんな位置付け

ただ出逢って5年…

同じ年ということもあり気が合った

 

メールを遡って見てたら

昔から知り合いのような違和感のない

不思議な間柄だねって書いてあった

彼女のメールには

よくありがとうって書いてある

 

 

昨年、お神輿に誘った。

帰りにパンを買った…

すっごく楽しかったって喜んでくれた

今年も参加するって張り切ってた

 

ちゃんぽんも一緒に食べに行った

甘エビの生ちらしも一緒に食べに行った

だけど彼女の大根のビール漬けには敵わない

レシピ教わってもあの味は未だに出せない

 

ふざける私を見てよく笑ってくれた

私はその笑顔が大好きだった

 

よく採点カラオケで競った

私は彼女の歌声が好きだった

私とは真逆のハスキーボイス

“埠頭を渡る風”……いつも聴き入った

 

 

久しぶりに逢った彼女は棺の中にいた

私にはすごく疲れた顔で年をとって見えた

私が来たから安心してと

声をかけたら涙が溢れて彼女が見えなくなった

髪を巻き…口を閉じ…顔色整え…紅をさし…

 

棺の中に顔突っ込んでお化粧直しする私に

いや、近っ!って笑ってたよね。

涙も鼻水も汗も

同じハンカチで拭き取る私を見て

いつものように笑ってたよね。きっと。

 

もうあの時点で私にできることは

そんなことくらいしか残ってなかったんだもん。

 

 

何でかな……ポカンと空いた胸ん中…。

もっと会いに行けばよかったな。