死の準備 | mirokuのブログ
ここ数日間、何度も何度も電話がきた

話してる途中…いつも冷静な彼が
苛立ちながら声を荒立てる…時には涙声で沈んむ…。
日に日に衰弱してゆく最愛の人に
何かをしてあげる術もなくそばにいるのは…辛いことだよね

遺影にするお写真をご本人と決めメールしたという
お顔まわりから写真額までの間を
デザイナーにきちんと修正してもらいたいと…

奥様の気持ちを書いた礼状ハガキも作りたい
病衣から着せ替える寝巻きの代わりにと
奥様の好きな桜色の仏衣も選んだ…

彼から頼まれたものは
昨日すべて揃って今、私の会社にある。

きっと…彼の行動を理解できない人もいるだろう
亡くなった時の準備を具体的にしているのだから…
とてもドライに見えるかもしれない…

でも私には…
髪を優しく撫でても痛がる奥様に
自分にあと何をしてあげれるんだろうと…
できるだけのことを…って気持ちが痛いほど伝わってくるよ

何かに没頭し忙しく自分を追い込まなないと
やり切れないのだと思う…
いや、何かに没頭してるんだと自分を勘違いさせないと…
と、言った方が適切かもしれないね。

最愛の妻の最期の時を待つしかない時間…
押し潰れそうなギリギリのところで
必死で自分を保とうとしてるんだね。

あなたに出逢いあなたと生きてきた時間を
幸せだったと思っていると私は思うよ。
奥様だけを愛し、ずっと変わらず大切に想ってる旦那さまって
世の中そんなにいないと思うよ。

あなたは十分今でも十分頑張ってるって思います。
奥様はきっとあなたに感謝されてると私は思います。