僕の愛読書の一つに、「アフターマン」という本がある。
5000万年後の未来生物がどんな進化を遂げているだろうか‥‥という視点で描かれたサイエンスフィクション的図鑑なのだが、これが最高に面白い! 内容は極めて真面目なもので、第一章ではDNAやらミトコンドリアといった生物学の基礎知識をみっちり説明される。その知識を得て第二章を開けば・・・・5000万年後の未知なる世界へと旅立てるのだ!この本に出合った時、僕はまだ小学生だった。天才小学生だった僕は(今では平均よりかなりアホだが)このアカデミックかつ好奇心を揺さぶる本にどれだけ衝撃を受けたことか。夢中でノートに僕のオリジナル未来生物の絵を描いていたのをよく覚えている。そういえば中学の読書感想文までアフターマンだった。
そんな我が青春のアフターマンの企画展が、青森県で開催されているというのだ。
その事実を知った瞬間、僕は旅の準備を始めたね。アフターマンの世界が僕の住む日本に今ある。自宅のある埼玉県春日部市から青森まで600km超ではあるが、5000万年後の世界に比べれば近所みたいなものだ。それに、どうせなら青森で釣りをしてみたい。企画展をやっているビルと、よさげな池や川、漁港をマップ上にマークしておく。出発は8月のはじめに設定した。最も暑さが厳しい時期ではあるが、夜間走行に徹すればむしろ快適だろう。
しかし出発の3日前になってあることを知る。「ねぶた祭り」だ。8月の一週目はちょうど開催時期にあたるのだが、ほんとに3日前までねぶたが夏にやるという事すら知らなかった笑 なんたる無知、なんたる恥知らずか。祭り中とあって市内は恐ろしく混んでいるに違いない。だが今更予定をズラすのも嫌なので、この際ねぶたも一緒に楽しむことに。おそらく到着日が祭り最終日になるだろう。その日は所謂ねぶたのイメージである夜の神輿は見られないようだが、昼の
神輿とフィナーレの花火が見られるそうだ。おまけに調べてみると祭り期間だけ泊まれる無料のキャンプ場があるらしい。今回もテント伯を予定していたので、これが決行の決め手になった。
という訳で2023年8月5日23:00 本州最北の県青森へ向けて出発!!
頼むぜマジェスティ!今回も下道だ!笑
6日am2:00 栃木県矢板市の公園で休憩。ここは前回のツーリングで2泊したんだよね。
am4:51 福島県二本松市の河川敷公園で休憩。ここも一泊したね。
am6:16 宮城県のファミマで朝ごはん。さすがに眠いしもう暑さがかなりきているので、仙台市内のネカフェで睡眠をとろう。
そしてたっぷりと睡眠をとり、夕方6時ごろ店を出る。渋滞&灼熱を避け、夜間行軍だ。
そのまま宮城~岩手県内を突っ走り、米子で4号から282号へハンドルを切る。
明けて7日am3:00 道の駅で休憩&着替え。山に入るにつれ急に肌寒くなる。
am4:00 安比高原という場所にローソンがあったので休憩させてもらう。
高原と名がつくだけあって、8月にも関わらずバイクで走るにはかなり寒かった。今回は荷物を少なくするため上着がパーカーとカッパくらいしかない。寒さと共に眠気が襲ってきた。これ以上の走行は危険と判断し、仮眠をとることに。
しかしこの駐車場ではなんだか落ち着かん。ほかにいい場所はないものかと周囲を散策してみる。
謎のオブジェ?
だれも住んでなさそうな建物。
誰もいない、早朝の高原。そこには清らかな空気が流れ、鳥たちのさえずりだけが聴こえてくる。なんと神秘的な時間なのだろう。
この写真を撮った後、睡魔に襲われバイクの上で寝てしまった。
1時間ほど仮眠をとってから下山再開。短い睡眠でも高原パワーでずいぶん回復できた。
平地に降りて一番最初の道の駅に寄る。山中では気がつかなかったが、いつの間にか秋田県に入っていたようだ。今回の旅では秋田を一瞬だけえぐるようにして、青森へと入る。
9:45 ついに青森県到着!!青森市のキャンプ場まであと一息。
そして12:25
青森ねぶたサマーキャンプ場に到着!!
いやはやしかし、すごいテントの数。バイクのナンバーを見てみれば、日本中の地名が並んでいる。チャリダーや車勢もたくさん。彼らはここでもう何日も暮らしているのだろうか、一種のコミュニティのようなものが出来ている。最終日に来た僕は、皆とは少し離れた場所にテントを準備する。
とりあえず臨時俺んちを確保!!!
予定時刻では昼のねぶたがまもなく始まるようだ。右も左も分からない青森市街、僕はサンダルに履き替えて散策に出かけた。
(つづく)