江國香織さんの「東京タワー」を読んだ。
大学生の男子と年上女性の関係を描く恋愛小説
文化的な意味、政治的な思想、哲学的な深み、どれも感じられないのだけど、恋愛の矛盾とかそういう類の大事なことはきちんと書いてあるように思えた。
主人公は透。
高校生の時、母の友人である詩史との関係が始まった。
透の世界は彼女を中心に回っていた。詩史にとっても、彼は彼女の心の安息だった。
詩史に夫がいることは、透を苦しめた。
「一緒に暮らそう」ある日、透は我慢できずに漏らした。
詩史は、透を抱きしめながら言った。
「こうやって一緒に生きてるわ。一緒に暮らしてはいなくても、こうやって一緒に生きてる。」
一緒に暮らすことと、一緒に生きることは必ずしも一緒じゃない。
不倫を毛嫌いする主婦や高校生の息子を持つ母親にとっては、眉間にしわをよせながら読むような話かもしれないけど、私にとって、透と詩史の関係はとても甘美に思えた。
不倫している大学生の女の子に読んで欲しいかも。