ずっとスーツが嫌いで仕方なかった。
就職活動を連想してしまうからかもしれない。
春になると、メトロの駅で、周りと同じような就活スーツを着た、就活生を見かけることがある、どうしてか、嫌な気持ちになる。
または、悲壮感漂う町のサラリーマンの姿を連想してしまうからなのかな。
雨の日でも、暑い夏でも、気候に沿わないような堅苦しいスーツを着て、日中あくせく働き周り、帰路につくことには疲れ果てた顔を隠せないサラリーマンたち。どうしても同情してしまう。
とにかく、スーツを着て、会社へ行くのが嫌だった。
私たちの会社では、客先へ行くときはスーツ着用が必須なのだけれども、そういうビジネスマナーにうまく順応することを強いられているような雰囲気が嫌だった。
周りと同じような黒い色で、着るだけで、真面目で硬くるしい印象を与える、それが私のスーツに対する印象だった。
スーツだけは一人前、10万超えるものを着用しながら、ビジネスマンとしてのプライドを被ったような気持ちで堂々と歩いている人を、どこか敬遠していた(そいういう人たちは、大概中身がないっていう私の持論)。
ただ、こういった凝り固まった私のイメージを変えてくれるような、スーツに出会った。
スーツも自由でいいんだ、って気づかせてくれたんだ、
自分の好きな色である、濃いピンクや鮮やかなブルー、リネンやジーンズ素材、探せば、いろいろなスーツが世の中にはあるんだな。
なんで私は、こんなにも視野が狭かったのか。
自分らしく、スーツを選んで、着れるなら、私は喜んで、スーツを着て仕事へ行こう。