王子は人魚姫に恋をする262 | 櫻葉小説~嵐と一緒に日向ぼっこ~

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櫻葉・大宮中心の妄想BL嵐小説を書いています。
かなり偏った内容になっております。
ご理解のあるかたのみご覧ください。

たまに日常のこともつらつら載せてます。


※無断での話・内容転写利用禁止
※アメともピグともは受け付けていません

でも・・・・。





「カズ?」



サトシくんがまた顔を寄せて耳打ちする。



「あのさ・・・気持ちはわかるけど・・・・」



「・・・・・ちょっと来て、サトシくん」



ここでは話したくなくて

サトシくんの手を掴み廊下に連れだす。



「・・・・・よかったと思う?」



「・・・・・まぁくんとショウちゃんがいいならいいんじゃない?」



「・・・・だけど・・・・」

そのまま握った手にぎゅっと力をこめた。



「カズだって俺を選んでここにいるでしょ?」

サトシくんがやさしい顔で覗き込む。



「だけど別に変化なんかないじゃん。人魚同士の婚姻は性別が確定するけど、人魚と人間の婚姻は別に性別は両性のままだったし・・・力だって使える。でもまぁは人間に・・・」



「仕方ないよ。それは。もう口出しする範囲じゃない・・・」



「じゃ、子供は!?

まぁは人間のしかも男になっちゃったんだよ!!!」



「カズ・・・・」



「だって欲しくないわけないじゃん!

まぁがどれだけショウくんのこと好きだか知ってるもん・・・」



「カズ・・・・」

サトシくんがそっと抱きしめてくれた。



「・・・・・まぁと一緒に子育てしたかったのに・・・・」



気が付いたら涙が零れて・・・・・。



「カズは・・・

結局まぁくんの幸せを願ってそんなに不機嫌なんだ・・・・

・・・・カズ・・・らしいなぁ・・・」



涙をサトシくんが唇で吸い、すくってくれる。



「だって・・・・」



あんなに大変な想いをしたのに、それなのに・・・・・・・・。



なんだか不公平な気がして・・・・。



涙が止まらなくて

サトシくんがやさしく顔中、キスをしてくれて・・・



「それ、本当か!?」



急に扉が開き、中から・・・・・



「ショウちゃん!?」



サトシくんと抱き合ったままきょとんとして

その拍子に涙が引っ込んだ。



「カズってつまり今も人魚のままで性別も自由なわけ?」



ショウくんが顔をグイッと近づけ覗き込みながら聴くから

その勢いに圧倒されて

「う、うん」

返事すると



ショウくんが

まぁとジュンがいる方へ振り返り



「まぁ、聴こえた!?

よかったな」



そう言って・・・・



「え・・・・?」



まぁを見ると

まぁの姿が長髪の・・・・・・・。



「嘘!?」



思わず駆け出して

ソファに座っているまぁの前でしゃがみ膝をついてまぁの両手を握りしめた。



「カズ、どうしたの?」



「だって・・・その恰好・・・・」



「うん・・・。許してもらえたのかな、多分・・・」



まぁが笑った。

幸せそうな笑みで。



「よかったね。

本当によかったね」

ジュンがポロポロ泣いている。



「ジュン涙腺弱すぎ・・・・」

そう突っ込むと



「カズだって泣いてるよ?」



泣き笑いをまぁまでしだして

3人で抱きしめあって・・・・・・・。



本当によかった・・・・。



なにもかも

心配がなくなって・・・・・・・・。



みんな幸せになれるよね?











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