14系寝台車は四国を除く日本全国で、寝台特急・急行として、JR四国・JR東海を除く各社に配置されブルートレイン終焉まで活躍したのは有名なお話です。
さて、JR各社に配置された14系客車の形態はどんなだったか?
JR九州・JR西日本・JR東日本の各社の模型が手元にありますので、スハネフ14で比較してみようと思います。
(北海道用の500番台は手元にありませんのであしからず)
TOMIXでは各社の末期の姿を模していますので形態差が出て面白いかなーと。
まずはJR東日本のスハネフ14 30 は、#92970「さよなら北陸」のセットの1両です。
「さよなら北陸」セットには3両のスハネフ14が含まれています。(20と27と30)
「北陸」のテールサインも鮮やかに再現されています。
末期の姿なのでHゴムは黒になっています。
スハネフ14の特徴は床下の発電用のディーゼルエンジンです。
クーラーが更新された姿になっています。(AU77)
また、車掌室屋根部に無線アンテナが搭載されています。これは上野~尾久の回送運転用のものですかね。
JR東日本の24系は車掌室窓が小窓化されているものが多かったですが、スハネフ14 30の車掌室窓は原型のままでした。
エンジン部の窓下のルーバーも残っていますし、原型に近い車体のようです。
ドアにあった白線は消されています。
車番は白文字になっています。横軽対策のGマーク●が付いています。
東日本車は「能登」で横軽を通過していたからでしょうね。
非常口は窓は残してますが綺麗に埋められています。
方向幕下の窓は埋められています。
車内はクリーム色系のシートが再現されています。
模型的には「さよなら北陸」の段階では、まだ寝台梯子が標準装備ではなかったです。
最新の「北陸」セットは寝台梯子が装備されています。
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そしてこちらは、JR西日本の#98768「出雲2・3号」セットのスハネフ14です。
「サンライズ出雲」になる前の「出雲」の編成でした。
赤いテールマークが格好いい。
この車両は車端にダミーカプラーを取り付けています。
車体は大きく手を加えられている様子はありません。
エンジン部分もJR東日本と同じようです。
クーラーはオリジナルのAU76のままです。
推進運転での回送をしないので列車無線アンテナの装備はありません。
JR東日本車と同じですね、ドア部の白帯が無くなっています。
車番はシルバーの切り抜き文字です。(模型では銀文字のインレタですが)
スハネフ14に車番を貼っていないので、この写真だけ同セットのオハネ14です。
西日本の車両は横軽を通過しなかったのでGマークはありませんでした。
こちらも非常口が綺麗に埋められていますが、方向幕下の窓が残っています。
ということで、模型的には「さよなら北陸」とは別の車体ですね。
そして車内です。この製品では寝台梯子のパーツが付きました。
「さよなら北陸」の車内と微妙に色が違うのかな・・・
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そして3両目はJR九州の#92962「さよなら富士・はやぶさ」セットに含まれているスハネフ14です。
このセットには2両のスハネフ14(6と12)が含まれていますが、そのうちの1両、スハネフ14-6です。
九州車は他車と違う点が・・・
富士のテールマークも鮮やかです。パッと見は他社のと同じ前面ですが。
「さよなら富士・はやぶさ」セットの特徴ですが、床下機器の色を個々の車両ごとに微妙に変えていて、この車両はややグレーがかった成型色になっています。
エンジン部分は他社と同じようには見えます。
屋根の塗分けが他社と違うんですよね。
車掌室上、クーラー横のグレーの部分がありません。
クーラーはオリジナルのAU76のままで更新されていないようです。
車番は白文字で国鉄書体ですが、スハネフ14-6(ハイフン入り)となっています。
また、車側表示灯の下の窓間にあった車番は窓下中央に移動しています。
西日本車と同じくGマークはありません。
非常口は綺麗に埋められて、方向幕下の窓も埋められています。
そして車内はオレンジ色系の寝台です。(もう一両の12は黒系)
模型的にはまだ寝台梯子の表現がありませんでした。
ということで、TOMIXの製品でJR各社の14系を比較してみました。
JR移管後は各社で手入れの仕方に個性が出ていますね。
ならば国鉄当時のオリジナルのスハネフ14との違いは?というところは近いうちに書いてみたいと思います。
TOMIXの14系も長い歴史がありますね。
最後までご覧いただきありがとうございます。