まだ鉄道模型界ではサードパーティのメーカーが少なかった時代。
大手メーカー各社はユーザで購入した製品をアップグレードするためにステッカーなどを発売していました。
KATOからは「グレードアップシール」という名前で発売されました。
現在はホビーセンターカトー名義で各種グレードアップシールが発売されていますが、これらの始まりとなった製品だと思われます。
我が家に残っているもので振り返ってみたいと思います。
11360 グレードアップシール(103系用)
通勤型用とせずに103系用としているのは通勤型電車の製品が103系しかなかったからだと思います。
当時103系が走っていた主要線区が含まれています。
中央線の「特快」や「横浜線」の表示板が含まれています。
シルバーシートマークがいちばん汎用性があったので全部使ってしまいました^^;
この他にもう一枚、側面方向幕用のシールも入っています。
結局この類のシールって全部使い切ることってまずないんですよね。
必要な線区別で発売してくれるといいんですけど、穴が開いているところは使用済みです。
11362 グレードアップシール(近郊型)
KATOの113系も歴史のある製品ですが阪和線・関西線色なども発売されていましたので、阪和線の「新快速」、関西線の「快速」なども含まれていました。「Townとれいん」は北陸線の419系などに掲出されていたヘッドマークですが製品は無く583系を改造して作れって意味でしょうか。
「ひろしまCity」のヘッドマークも懐かしいですね。115系2000番台の湘南色時代に付けたいたヘッドマークです。
「するがシャトル」は当時まだKATOから119系の製品がなかったことから、グリーンマックスの119系キットで作ってねってことだったのかな。
KATOから119系が発売されたのはKATOの長い歴史で言えば近年のことですね。
側面方向幕と側面サボは主要線区を網羅していますが代表的なものにとどまっています。
「湖西線」の赤い方向幕はインパクトがありましたね。
11363 グレードアップシール(急行型)
同社から発売されていた153、165系や457系をターゲットにした製品です。
やはり急行型で気になるのはヘッドマークなんですが、シールは入っていますが台座は各自で用意してくださいというものでした。
「ゆきぐに」「玄海」「よど」「山陽」「あおば」と渋いラインナップですが「東海」「鷲羽」は入れてほしかった。
「加賀」「兼六」「こしじ」「越山」もどうなんだか?「立山」「くずりゅう」「ゆのくに」が入っていない不思議。
スペースの都合で全部は入れれないので、どれを入れるかはメーカーとしても悩ましいところでしょうね。
行先サボ、愛称サボはヘッドマークに合うものが入っています。
2枚目には前面方向幕と運番表示が入っています。
11364 グレードアップシール(特急型)
同社の181、485、583系や新幹線の0系、200系をターゲットにした製品です。
485系や583系は回転式ヘッドマークだったので、ヘッドマークのシールは181系用だけになっています。
「そよかぜ」「つばめ」と「とき」は絵入りのヘッドマークです。このヘッドマークは見覚えがあります。
181系のスピード記録のチャンピオンマークも懐かしい。(見たことないんですけど151系じゃなかった??)
等級表示は赤帯の上に貼り付けるのは151系時代ではなかったかと。
赤いヒゲは181系のボンネットに貼るものですね。
2枚目には485系や583系などの側面方向幕が含まれています。
11365 グレードアップシール(客車Ⅰ)
14系、20系、24系などの客車用の製品です。
14系は北海道と四国を除く全国の行先が含まれています。
20系用の行先表示は細かすぎて貼り付けるのほぼ困難でした。
乗降デッキ上部のB寝台表示も細かすぎで貼り付けを断念しています。
号車番号も20系に関しては丸く切り抜くのも困難で、綺麗に貼りつけている方がいらっしゃったらお目にかかりたいです。
星マークも入っていましたが、このシールがまた貼りづらいこと。
11366 グレードアップシール(客車Ⅱ)
14系のヘッドマーク類と、一般型客車の側面サボ類の詰め合わせです。
2枚目には44系の等級表示やマニ60のサボなども含まれていますが、ほぼ字が読めません。
この時代はKATOの14系はまだ座席車しか製品化されていませんでした。
14系座席車も回転式トレインマークを装備していましたが、その補完としてのマークが含まれていたようです。
「そよかぜ」「あけぼの」「金星」は臨時での運用はあったはずです。
「雲仙」「西海」は定期列車で14系座席車での運用がありました。
「雷鳥」の14系座席車が臨時でもあったのか、見たことはありませんがここにあるということは・・・
11367 グレードアップ(気動車・貨車用)
なぜか気動車と貨車の組み合わせになっています。客車と貨車の組み合わせならありそうなんですが。
製品のラインナップ数の都合上このようになったのでしょうかね。
キハ82系のヘッドマークは絵入りの「オホーツク」「おおぞら」「北斗」「北海」と「南紀」が入っています。
製品に付属のステッカーに含まれなかった(漏れた)ヘッドマークですね。
「みどり」「有明」「はまかぜ」、それに「あすか」が入っています。
キハ82系の「あすか」を知ってる人は昭和の鉄ちゃん認定ですね。
四国の非電化時代を彩ったキハ58系のヘッドマークも含まれています。
そのほか、キハ20系や40系の側面サボ等が含まれています。
貨車用には車票、車掌車の石油ストーブ表示が入っています。
さて、グレードアップシールの使用例です。
KATOの初代クハネ583です。もう何十年か前に貼り付けたものですが、今でもしっかり貼りついています。
シール自体の粘着力は強めだったので普通に扱っていれば剥がれることはなかったようです。
やはり切り抜くのも綺麗に貼りつけるのも難しく、余白が残ってしまったり、歪んで貼りついてしまったり。
今思えば当時は下手くそだったなと思います。グレードアップしてるのかダウンしてるのか分からん・・・・
位置合わせの時に車体に傷もつけていますし。
この583系を買った頃がいちばん熱心にNゲージをやってた頃かなーと、今思えばですが。
KATOの583系、485系、それに24系ブルートレインはお気に入りでよく走らせていました。
TOMIXのHGの583系もありますが、今なおKATOの583系1編成は手元に置いています。
近年はサードパーティの各社からステッカーやインレタが豊富に発売されており、しかも線区別や地区別になっており非常にありがたいです。
KATOもグレードアップシールとして良質なものが各種発売されていますね。
難しいディティールアップもいいですが、手軽なグレードアップとしてステッカーの貼り付けで自分だけのお気に入りの列車を再現するのも楽しいな、と改めて感じる今日この頃です。