鉄道輸送全盛期の郵便車 オユ10 | みぃちゃんず(鉄道部)

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ちょっと昔~現代の鉄道事情を実車や模型などを交えて。

鉄道郵便車が消えてから随分時間が過ぎました。

わずかながら保存されている車両もありますが、機関車に牽かれて走る郵便車は残念ながらもう見ることはできません。

鉄道郵便輸送末期まで郵便車は新造され、最後に製造された郵便車は登場から5年も活躍できなかったという勿体ない話もあります。

オユ10は1957年の登場ですから、1986年の鉄道郵便輸送廃止まで長い間活躍できました。(それでも一般車両よりは短い?)

という訳で今日の主役はオユ10(の模型)です。

登場時は非冷房車でしたが。

後に改造により冷房が搭載されました。(1972年から順次改造)

1972年と言えば一般車はまだ冷房化率が低かった時代ですが、郵便車は冷房化が早かったです。

郵便物が汗などで汚れるのを防ぐためだったとのことです。

確かに窓の開かない郵便車内で仕分け作業をするのは過酷だし汗もかくでしょうね。

 

オユ10 2038  非冷房車

製品はKATOの急行「ニセコ」セットのものでASSYからの組立品です。

冷房が無い分、天井が高くなっています。

ベンチレータは別部品です。

所属は「盛アオ」なので、青函連絡船で北海道に渡っていたんですね。

オユ10 2572 冷房車

同じくKATOの急行「妙高」セットのものでASSYからの組立品です。

製品的には冷房車のほうが先に登場しています。

天井を下げて冷房装置を3基搭載しています。

仕分け室に冷房がありますが、郵袋室のほうは冷房がありません。

所属は「北オク」となっています。

反対サイド(トイレがある側)です。

当時はまだトイレは垂れ流し式でしたね。今ではあり得ませんが。

明り取り窓があるあたりが郵便仕分け室ですね。

冷房改造で、床下には冷房電源用のエンジンが追加されています。

冷房車のほうは、ベンチレータが屋根と一体成型です。(クーラーは別部品)

台車はTR50を履いています。

 

細かい標記類も印刷済みです。(ややピンボケですが)

 

窓ガラスは下半分が曇りガラスです。窓に保護ネットがないですが。

扉の保護棒もちょっと目立たない感じです。

上が冷房車、下が非冷房車の車内ですが、どちらも同じですね・・・・

車内が見えにくい造りではありますがちょっと残念です。

造り込んでたら面白いところなんですけど。

左側がテールライト点灯する側です。KATOの車両は片側点灯が基本なので。

 

デッキ側はテールライトが点灯する側です。

編成端にくるので、検査標記も入っていていい感じです。

冷房車と非冷房車の妻面の違いがよくわかりますね。

冷房車は改造銘板が1枚増えています。

非デッキ側の妻面です。何げに非冷房車は扉に取っ手が付きました。

テールライトの表現は、せめてレンズだけでもあればなと(コストに跳ね返りますが)

床下を下から。上が非冷房車、下が冷房車です。

冷房車は左台車の横にエンジンが付いています。

そして何故か?非冷房車にあったトイレ用の水タンクが冷房車ではなくなっています。

うーん、これは実車がそうなのか?床下の写真がないので分からないです。

一部微妙に機器配置が違いますが、これはこれでいいのかも。

台車は編成側はKATOカプラーのジャンパ管付きです。

機関車と連結する側はジャンパ管なしの台車です。(元はアーノルドカプラー)

そして屋根から。左側がデッキ側です。

非冷房車はベンチレータが別部品なので実感的ですね。

 

ということで、オユ10の冷房車と非冷房車を見てみました。

最近はKATOはじめ完成品で質のよい郵便車の製品が発売されていますので往年の郵便荷物列車も手軽に再現できるようになりました。

昔はグリーンマックスのキットを作って揃えていたのですが、やっぱり完成品に敵わないですよね。

青森駅で入換中のDE15とオユ10  昭和56年

 

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