田んぼの処分 | 100回行こう、ヨーロッパ 

100回行こう、ヨーロッパ 

.
  100 回行こう! と勢いはよくても、実際の訪欧はまだ約40回。欧州その他への
  これまでの 100 回超の海外旅行で 体験したことや、思ったこと ・ 感じたことを
  つれづれに記してみる。  【タイトル背景はプラハ】

永らく耕作を人に頼んできた嫁さん家の田んぼだが、依頼先からそれを返却したいと言ってきた。そう言われてもこっちだって いまさらその体制にない。改めて近所に当たってみたが、小作してくれる人が見つからない。

 

それなら売ってしまうなり、そのまま放置しておけばいいいと思うかもしれないが、農地は農地 (としての用途) でしか売れず、買い手は見つからない。今日 農業に従事しているのは高齢者が多く、どこも自分ところが精一杯で、現状以上に手を広げようとする人はいない。

さりとて耕作を放棄すると、たちまち草や木が生え、3年もすると原野に戻ってしまう。荒地から草や木の種が飛び散って 周りに迷惑をかけるので、地縁で繋がる田舎ではそういうワケにいかない。

 

それで農業委員会へ勤めていた知り合いに相談に行った。農業委員会で田んぼを預かるという制度があるが、それは単に新規就農者を斡旋したり、田んぼを維持するための草刈りをする人を紹介するに止まるらしい。そして新規就農や事業拡張を希望する人はまずいないらしい。

 

部外者が農業をやってみようと思い立っても、きょうび農業は設備産業化しているので、トラクターを初め 農業機械一式とその収納倉庫などで初期投資に1000万円の資金が要るといい、さらに出来るかどうかも分からない新規参入者に銀行は金を貸さないという。

進むも地獄 退くも地獄の田んぼ処分である。