著者は『もの言う株主』として一世を風靡した投資家の村上世彰氏である。日本ではお金のことが学校で一切教えられず、その結果 お金によって人生を狂わされたり、ダメージを受けたりする人が後を絶たない。そうならないよう お金との関わり方を高校生に向けて説いたのがこの本である。
お金を稼ぐ、貯める、増やす、使う の各シーンにわたって 氏の考え方を書いているが、その中で印象深かったのは、氏は10歳の時に父親から 大学を出るまでの小遣いを一括で貰い、それを株式投資で運用したという話。まとまった金を手にしてからは日経新聞や四季報を読んで研究し、大学卒業時には100倍にまで増やしたという。➝ 小さい頃からエリート教育が必要なのはスポーツや芸術と同じだ
成人してからの投資のやり方は、各国の成長率,GDP,人口,借金,為替レート,不動産価格,所得水準など全てを頭に叩き込む。それを整理していくと どの国でどのような投資をすべきかが見えてくる。
投資の対象が決まったら、次はもっと細かい数字に目を向け 検討していく (という密な分析をやっていたそうな)。このように自分で考えて 儲けのネタを導き出していたと。
これは一朝一夕にできるものではなく、小さい頃から数字に親しみ, 数字で覚え, 数字で考える習慣を繰り返したことで、数字に強くなったという。➝ いまさらだけど私にはムリ