先日から、視察研修へ行ってきました。(観光じゃないですよ)
広島県呉市と岡山県倉敷市へ。
今回は、呉市での研修を報告します。
「呉市ジェネリック医薬品情報提供システムについて」
呉市は、昔から特徴的な地形をいかし、軍港として栄えてきました。
現在も港町としてその面影が感じられます。
戦艦「大和」が作られたのがこの呉です。
「大和ミュージアム」や「てつのくじら館(海上自衛隊呉資料館)」
でその歴史を詳しく知ることが出来ます。
呉の戦前の人口は約40万人。戦後15万人まで減り、現在は25万人。
病床400以上の大きな病院が3あります。
呉市の年度別一人当たりの医療費は全国平均の1.4倍(H18)
景気低迷や急速な高齢化で市の財政状況は悪化。
それに団塊世代の大量退職などで国保の加入者が増え、
医療費増に拍車がかかったそうです。
そこで、呉市が取り組んだのが差額通知サービス。
先発品から後発品に替えたら医療費の負担がこれだけ減りますよと
金額を明記して国民健康保険の被保険者に知らせる内容。
全国の自治体のなかで初めて取り組まれました。
そもそもジェネリック医薬品(後発医薬品)とは、
最初に作られた薬(先発医薬品:新薬)の特許終了後に、有効成分、
用法・用量、効能及び効果が同じ医薬品と申請され、厚生労働省の
認可のもとで製造・販売された、新薬より安価な薬です。
(人吉市のジェネリック医薬品希望カードより)
簡単に言うと、患者の負担も減り、市側が負担する医療費も抑制できますよ。
と言うことです。
(細かく言うといろいろあるのですが、ホント簡単に言うと、ですよ。)
このサービスに取り組むに当たり、さまざまな問題があったそうです。
市民への啓発が足りないとか処方権侵害だとか・・。
しかし、最終的になぜできたかというと、
「どうしてもやりたい。」
市長の意気込みだったそうです。
・・・確かに。納得しました。
医師会も「市民のためになるのなら協力しよう。」と。
今回の視察のポイントは、
①市長の意気込み
②市民への啓発
③医師会、薬剤師会の協力
全ての事業に当てはまるといえばそれまでですが。
「やる」と言う気持ち。次第ですね。
人吉市でも国保加入者に対して、ジェネリック医薬品希望カードが
送付されています。ご存知ですか?三月に尋ねてみようかな。