松の廊下で深手を負った吉良上野介になり替わった弟の孝証
しかし上野介は死んでしまい、なり替わりを続けることに
一方、赤穂の残党から命を狙われている事を知るが?
鑑賞日 2024年2月21日
映画館 セントラル
時代劇の定番ともいえる忠臣蔵。
君主を殺された赤穂浪士が仇である吉良上野介を打ち取るという忠臣っぷりを見せつけ、毎年のように特別ドラマが作られていた・・らしいです。
本作はそんな忠臣蔵を独自の設定&解釈で再構築した作品。
コメディ作品でおなじみのムロツヨシさんが主演という事で話題になった作品でもあります。
ポイント
本作のポイントは身代わりのプレッシャー。
吉良家の子として生まれながらも長兄出なかったこともあり、家を追い出され僧となった孝証。
しかし食うに困り、家に戻るも兄である吉良上野介から邪気に扱われてしまう。
その直後、松の廊下で吉良上野介は切られ重傷を負い、幕府に健在っぷりを見せるため孝証は兄になりすます事に。
何とかバレずに済んだものの、直後に上野介は傷が原因で死亡、家のお取り潰しを待逃れるため暫く兄のなりすましを続けることになる。
兄が敷いた圧政を見かねて徐々に規制を緩めていく孝証、そんな折お忍びで遊郭に遊びに行ったところ、一人の武士と仲良くなるものの、その男が大石内蔵助と知り浪士たちと共に復讐を計画していることを知る。
しかも当の幕府は見せしめに吉良家をわざと襲わせる段取りを計画していた。
果たして孝証はやっぱり首を斬られてしまうのか?
何と言っても無理やり吉良上野介の身代わりをする羽目になってしまった孝証の行動が見もの。
吉良上野介自身はク〇野郎なのですが、だからこそ孝証はそれに戸惑う人間臭さがある人物となっています。
一方の大石内蔵助も面倒くさがり屋ながら下級の浪士たちの突き上げに苦しむ存在となっています。
見どころ
見どころは後半、準備を整える孝明と大石内蔵助。
身内も赤穂浪士も救うため大石内蔵助と協力する事になった孝証。
忠臣蔵の設定をうまく利用した展開となっています。
腹をくくり冷静になった孝証の存在感も大きいです。
気になった点
気になった点は幕府の悪だくみが分かりづらい事。
当初狙いは赤穂藩と吉良家のお取り潰しを狙っていた様ですが理由が不明なまま。
また赤穂浪士を焚きつけて謀反を起こさせようとした理由も不明。
本作で一番悪い奴らなのですが、だからこそ中途半端になっているのが惜しい所です。
中盤まではコメディ要素が強い作品ですが、後半はかなりシリアスな展開となる本作。
まあ、後半の見せ場がまさかの展開だったのには驚きましたが。
コメディ要素のある時代劇が好きな人は楽しめる作品だと思います。
身代わり繋がりでチョイス。
こちらは三国志をベースにした作品となっており、傘を使ったアクションが以上にカッコイイ作品です。