かつての同胞を裏切り追われる身となったキサラギ
追い詰められた彼は旧友であるクルスの元に身を寄せる
一方、クルスは妹であるルナルゥを街から逃がそうとしていた
鑑賞日 2024年1月６日
映画館 キネマ館
80年代から９０年代、世紀末を間近に迫った最中、そこそこ流行ったのが荒廃した世界で街だけ不気味な発展をした世界。
ノストラダムスの大予言を筆頭に終末論が囁かれる中、崩壊しそうなバランスで成り立っている世界を舞台にした作品が多く見られました。
有名どころだとFF7はそんな感じだったかと。
その、筆頭はジョン・カーペンターの「ニューヨーク1997」と思うのですがどうだろう？
本作はそのような世紀末感あふれた作品。
しかし、結構違いを感じさせる内容となっています。
ポイント
本作のポイントは不死を裏切った男
国の秩序が崩壊しヤクザが街を支配するようになった世界。
不死の力を武器に支配地域を増やしてきた「不滅騎士団」を裏切り彼らを殺す力を身に着けたキサラギは不滅騎士団の幹部を倒すも重傷を負ってしまう。
逃がし屋の助けを借り新宿クラスタに逃げ込んだキサラギは旧友であるルナルゥとクルスと再会、彼らの元で暫く身を寄せる事になる。
一方、幹部を殺された不滅騎士団はキサラギに復讐するためヤクザと協力しキサラギを追い詰めていく。
再び逃走の準備を整えるキサラギ、一方クルスはルナルゥを街から逃がそうとしていた。
果たしてキサラギとルナルゥは無事逃げ延びることが出来るのか？
改造人間にヴァンパイアと実に中二病を擽る要素の二強がバッチバチにぶつかり合う実に頭のわｒ・・素敵な設定。
そんな関係に割って入るのがヤクザ！
改造人間だろうがヴァンパイアだろうが仁義の前ではなんぼのもんじゃい！
なお、本作はフルＣＧアニメなのですが、顔の表情はセル画調になるよう作られています。
これはフルＣＧアニメで後れを取る日本のアニメが今後生き残るための答えという事みたいです。
アイマスアニメだとこれがさらに凄い事になってます。
見どころ
本作の見どころ中盤、ヤクザの乱入。
不滅騎士団に追い詰められるキサラギ、絶体絶命に陥ったとき不滅騎士団に協力したにも関わらずコケにされたヤクザが激おこぷんぷん丸。
いくらぶっ飛ばされても仁義と根性でツッコんでくる極道軍団は中々の狂気です。
気になったところ
気になった点はヤクザたちが後半は出てこない事。
後半は完全にキサラギとルナルゥ、不滅騎士団ながら自己意識の強いジャミの三人が不滅騎士団から逃げる展開に。
折角の独自要素だったので、勿体ないです。
冒頭から独自の設定が渋滞してしまう本作。
そこに取っつきにくさができてしまうのが難点ですが、アクションはそんなこと微塵も感じさせない展開となっています。
新しいフルCGアニメの転換と言える作品となっているので、アニメ好きなら見ておきたい作品です。
キャラクターはフルCGで展開されるミリマスアニメ。
シャイニーカラーズとは違ったCGとなっていますので、こちらの可能性にも期待したいところです。