政略結婚として美濃の濃姫と結婚することになった信長
しかし、武芸を叩き込まれた濃姫の尻に敷かれる羽目に
そして濃姫の行動力は信長を変えていく
鑑賞日 2023年2月19日
映画館 ワンダーアテック
もっとも有名な戦国武将であろう「織田信長」。
尾張の弱小大名ながら桶狭間で今川家を破って以降破竹の勢いで天下統一直前まで上り詰めながら本能寺の変で果てるという悲哀も兼ね揃えています。
もっとも、ここまで知名度が高くなったのも「信長の野望」の影響が大きいかも。
肖像画のヘロヘロ(本物に近いらしい)とは打って変わって筋骨隆々の姿に憧れた人も多いはず。
おっと!武田と上杉は簡便な!
そんな信長は様々な形にで映像化されてきたのですが、本作は信長の正室である濃姫がクローズアップされた作品。
そして、主演が木村拓哉さんと綾瀬はるかさんということで大きな話題になった作品です。
本作のポイントは魔王を作った嫁。
尾張の弱小国、織田家の嫡男だった信長、そんな折隣国である美濃と同盟を結ぶため政略結婚させられることに。
そうして嫁いできた濃姫はがさつな信長に激高、腕っぷしで信長を屈服させてしまう。
ぎこちない関係が続く二人だったが美濃が内乱で崩壊、帰る場所がなくなった濃姫は信長に自分の野望を重ねるようになっていく。
数年後、今川の大群を前に悲壮感漂う織田家陣営、そんな決断力が無い信長に濃姫は策と活を授ける。
かくして歴史の表舞台に現れた信長、濃姫は彼が進む道を指示していく。
果たして信長と濃姫の天下統一の行く末は?
10代から最後まで信長を演じるキムタクの肉体美のさることながら、何と言っても綾瀬はるかさんの存在感が際立っています。
特に中盤までは彼女のアクションシーンが多く、ほかの作品でアクションをこなしてきただけあって流石に一言です。
初夜のシーンはほとんどギャグですけど、綺麗に受けを行うキムタクのサポートがあってこそかと。
見どころは前半、濃姫の熱弁。
今川軍を前にテンパってしまう信長。
そこで濃姫が兵士の激励の案を提示するけど?
光の当たり方とか見事なシーンとなっています。
気になった点はほかの戦国武将がパッとしないこと。
秀吉は愚鈍だし、ほかの織田家の家臣もほとんどモブ。
ヤンデレの光成や特殊メイクがごつい家康が少し引っ掛かるくらいです。
あと、タイトルのバタフライは濃姫の俗名が帰蝶だったためと思われますが、本編で説明が無いのでサッパリです。
終盤のアイテムを蝶にすればよかったのに・・
あまり記録が残っていない濃姫が中心となっているからこそ、二人の関係が際立っている本作。
もっとも、後半は濃姫の出番が減ってしまうためキムタク映画感が強まってしまうのは評価が分かれるポイント。
ともあれキムタクが大好きな人はぜひとも見ておきたい作品です。
あと、終盤の展開を「未来世紀ブラジル」と称していた人がいたのですが・・・なるほど。
信長を題材にした作品としてチョイス。
TVドラマの完結編となっているので、ドラマ版を見ていないと関連性が分かりづらいかも。