記憶の場面 ファーザー | Mの国より愛を込めて

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認知症の症状が現れ始めていたアンソニー

娘のアンは施設入所を進めるが実家で生活すると断固拒否

しかし、アンの夫と名乗る男が家に上がり込んでいた

 

 

 

 

 

https://cinerack.jp/thefather/

 

鑑賞日 2021年6月13日

映画館 キネマ館

 

人間、人生の最後まで穏やかに過ごして旅立ちたいもの。

しかし、それを難しくしているのが認知症。

 

認知機能の低下により時間、場所が分からなくなり、徘徊や妄想と周りにも迷惑をかける症状に。

 

少し前までは新しい記憶が出来なくなり、最終的には記憶が抜けていくと言われていましたが、今はその認識が変わってきたようで。

 

本作はそんな認知症の当事者からみた内容の作品。

羊たちの沈黙で知られるアンソニー・ポプキンスが主演しており、まさかのアカデミー賞主演男優賞を受賞した事でも知られています。

 

この年の本命はブラックパンサーの人だったんだですけどねー

ただ、演技はアンソニーの方が素晴らしいです。

 

先に書いた通り、本作は認知症の側の視点で展開。

そして、長年面倒を見てもらってきた娘とのやり取りがキモなのですが、シーン毎で内容も表情もコロコロ変わり見ている方も混乱してくるのですが、それが本作の狙いだったりします。

 

中盤以降、その時間軸の混乱の要素が示されるのですが実は冒頭からそれが記されており、前半は自宅があるロンドンが舞台となるのですが、冒頭の認知症検査のシーンは車の進行向きからフランスだったりします。

(違ったらメンゴ)

 

認知症の追体験が出来ているかもしれない本作。

やるせなさも残りますが、穏やかな結末は救いかも。

ともあれ、内容、演出、演技どれをとってもトップクラスなので、認知症はちょっと・・という方も是非ご覧ください。

 

 

 

井上靖氏の自伝を基にした作品。

認知症の母との最期の数年の話となっています。