戦争で命を救ってくれた戦友の介護をしていたアルベール
そんなある日、戦没者のモニュメントのコンペが開催されることに
そこでアルベールと戦友は大胆不敵な詐欺を行うが?
鑑賞日 2019/4/21
映画館 キネマ館
(年齢制限はついていないものの、麻薬使用描写、性行為描写があるため実質R15+相当)
戦争は悲惨なもの、命を落としたものは勿論、生き延びても肉体や心に深い傷が残る事も。
本作はそんな深い傷を負った元兵士の復讐劇の話。
しかも中々の大胆不敵な事をするようです。
本作のポイントは復讐に取りつかれた男。
時は第一次世界大戦末期、戦闘中に窮地に陥ったアルベールは駆け付けたエドゥアールに救出されるも逆にエドゥアールが負傷、顔の下半分が吹き飛んでしまう。
エドゥアールの頼みでアルベールは彼を戦死に偽装、戦後は二人で静に暮らしていた。
それから数年後、中々仕事がうまくいかないアルベールと薬物中毒になっていたエドゥアールは戦没者へモニュメントの製作費用をトンズラするという詐欺を思いつく。
順調に資金を集めていくアルベールとエドゥアール、一方エドゥアールの父親は公共のモニュメント製作のコンペを開催しておりエドゥアールのプランが採用されてしまう。
果たしてアルベールとエドゥアールの詐欺の行方は?
二人の絶望のどん底に落とした元上官が成り上がり生活を送っていたという点も二人に火をつけた原因。
まあコイツが中々のゲス野郎なのですが・・勿論期待は裏切りません。
見どころは中盤、エドゥアールのマスクファッションショー。
顔に大きな傷が残ってしまったエドゥアール、そこでマスクをつけることになるのですが、美術家志望だった彼は様々なマスクを生み出していく。
彼の言葉を理解できる少女に向けたショーなのですが、まさに復讐にやる気を見せる彼の情熱を見ることが出来ます。
気になった点はアルベールが余りにも朴念仁な事。
正直ダメ人間であり、優柔不断でおどおどしていたり、覚悟が無かったり、秘密を守れなかったりとかなり残念な人物となっています。
正直詐欺をやるにも足手まといにしかなっていないような。
エドゥアールのマスクを含め造形が美しい本作。
家族のすれ違いと復讐の展開も実に面白い内容となっています。
オチがあっさりしすぎている感はありますが、それを踏まえても見ておきたい作品です。
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第一次世界大戦を題材にした作品。
一頭の馬の話ですが?