ある日、インドネシアの海岸に打ち上げられた男
記憶を失くしていた男は日系人の一家が面倒を見ることになる
しかし、彼の行く先々で奇妙な事が起こっていた
鑑賞日 2018/7/26
映画館 キネマ館
海は広いな、大きいな。
ともあれ、多くの人は海の雄大さに驚くもの、砂浜でぼーっと海を見るだけでも心が癒されます。
しかし、海はそれだけでは無いのもまたしかり。
本作は海からやってきた奇妙な男を中心にした話。
主演がディーンフジオカさんとなっています。
本作のポイントは海からやってきた男
インドネシアのアチェでNPOの活動をしている貴子と大学に通いながら母親の手伝いをしているタカシは親戚のサチコの滞在中の世話を行う事になる。
そんな折、砂浜で日本人と見られる男が打ち上げられたという情報を聞きつけた貴子達は男の身元が分かるまでの間面倒を見ることとなる。
ラウと名付けられた男の身元を探すため奔走する貴子だったが、身元の繋がりそうな情報を得ることが出来なかった。
一方、タカシとその友人とサチコはラウを連れてインドネシアの観光地を回っていたが、ひょんなことからラウに隠された能力を目の当たりにしてしまう。
果たしてラウは何者なのか?
なお、本作の舞台はスマトラ地震で多大な被害を受けた場所。
そのため至る所で津波の被害を見受けられ、また登場人物の一人は津波で人生が大きく変わってしまっています。
また、独立戦争時に旧日本軍が関わっていたため、カタコトの日本語を話す老人が登場するなど、インドネシアの歴史の一旦を見ることもできます。
見どころは終盤、ラウとの別れ。
クライマックスなので詳しくは説明しませんが、タイトルの通りの事となります。
何か良く分かりませんが疾走感は申し分ありません。
気になった点はラウの存在が他所になっている事。
どちらかというとタカシ達の青春の話が中心となっており、ラウの不思議な能力がイマイチ影が薄くなっています。
美しいインドネシアの情景が随所に見れるので、環境映画としてもまずまず。
とはいえ、明るい映像とは裏腹に奥底は無慈悲さが横たわっている本作。
つかみどころが難しい作品ではありますが、そこまで重苦しい作品でも無いので、情景の美しさを楽しみながら見る分には大いにアリです。
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スマトラ地震という共通点でチョイス。
冒頭にいきなり津波のシーンがあった作品だったのですが、公開直後に東日本大震災が発生したため早々打ち切りになってしまった作品でもあります。
中々面白いので興味があれば是非。