「妖艶毒婦伝 お勝兇状旅」@ラピュタ阿佐ヶ谷 | 夜遊びする頃を過ぎても

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挑む 生誕100年 中川信夫
~青春のビッグバン
@ラピュタ阿佐ヶ谷


今企画で一番観たかった大本命、

「妖艶毒婦伝 お勝兇状旅」
1969年/東映東京/84分


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ニュープリント!

脚本は高田宏治&山本英明。

お話自体はふつうだったけど、宮園純子は美しい。
そして辰兄ィと大信田礼子が見どころ。

婚礼前に悪者によって両親を殺されたあげく結婚話も白紙になってしまったお勝の復讐譚。
っというわけで話のフックは緋牡丹博徒っぽい。

父に託された罪状書を敵から守りながらの仇討ち旅は、ラスボスが冒頭でわかっているのでまっすぐ安心の展開。
名和さんに安部徹、悪人ヅラ過ぎて案の定バレバレですし。
婚約者の北上弥太郎もメイクの変化で本性が「言わずもがな」状態です。
とくに沼田曜一のアクが漫画っぽいくらいオーバーに効いてた。
あと、沢淑子は男を見る目がなく欲に目がくらんで破滅する女の役を一手に引き受けてる感ありだな。

わかりやすいお話で思いっきり予定調和の中、どこに出てくるかと思ってた辰兄ィの登場は意表を突かれる。チョンマゲ姿の辰兄ィを初めて観たけど、素敵じゃありませんか!
立ち回りの安定感は剣道をやられてたからでしょうか。

宮園純子は美しいけどちょっともったいない感じが。
この頃の宮園さんのお顔は超好み顏で、もし整形するときは宮園さんの写真を持って行きたいくらい完璧な美しさ。初めて観たのは田村高廣と駆け落ちをする「花と龍 洞海湾の決斗」だったのでとてもフェミニンなイメージだったのだけど、立ち回り太刀捌きがキリリと上手くて絵になる!TV時代劇主演作「紅つばめお雪」なども好きなのだけど、こういう姐御役はほんとイイ女って感じでいいですね。

この「妖艶毒婦伝」シリーズのほかのも観たいです!

辰アニイと一緒にお出ましの、ホットパンツに編み上げシューズの天真爛漫な大信田礼子がキュートでたまりません。コメディリリーフの鈴木ヤスシといい、「不良番長」のパラレルワールドちっくな展開。
そういえば不良番長、宮園さん出演の「猪の鹿お蝶」の回をまだ観てなかった!観なくちゃ!


全体の印象は、あの処刑場の底なし沼の雰囲気がまさになのだけど、どこか湿度の高い怪談テイストが染み渡ってる。
「東海道四谷怪談」はすばらしかったけど。中川監督の作風は個人的にはあんまり好きじゃないかも。。。
でもこれだけ特徴あると逆に好きな人にはたまらないのだろう。

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