愛しの2人の1作目「殺し屋人別帳」 | 夜遊びする頃を過ぎても

夜遊びする頃を過ぎても

映画を観たり、編みものしたり。←どちらも停滞中。。。
日々の記録帳です。←もはや日々でもなく。

最近、細切れの時間しかなく、ふと気がつくと、映画が観れてません。。。

「glee」は欠かさず見てるけど!

だいぶ前に東映CHで観てたっけなぁ~の
「殺し屋人別帳」(1970年/東映京都)
の思い出し書き。

夜遊びする頃を過ぎても-殺し屋人別帳
今作は、

渡瀬恒彦さん映画初出演にして初主演!クラッカー

そして荒木一郎さん、復帰第一作…!クラッカー

世の中、捨てる神ありゃナントヤラと言うけれど、「893愚連隊」から幾年月。ってほどではないけど、荒木さんのリスタート第一弾が東映だったのがうれしい~。
ここから荒木さんの多作時代の到来ですもの。

$夜遊びする頃を過ぎても-殺し屋人別帳2

石井輝男監督作品。
音楽は鏑木創。ジャズってます~


石井輝男監督作品はそんなにたくさん観てないけど、とにかくコッテコテというのが個人的印象です。
血糊も暴力も、エロもギャグも、判り易くて難解さゼロなカンジ。

これもまさにそんなノリの、任侠モノにギャング映画風味がドッキングした作品。

中折れ帽のギャングが「今度○×組にわらじを脱いだ」と侠客セリフを言ったり。
セリフを言うたびのしつこいクローズアップも小津パロディ?
と、あちこちにサービス精神?ねらってる感?を感じます。

さてお話のはじまりは、よくある縄張り争いに、雇われし殺し屋たちの腕比べ。
冒頭の小池朝雄は、いやったらしくってステキでした~。
そして、
お話のフォーカスは雇われヒットマン2人の男勝負へ。
渡瀬恒彦と佐藤允です。

ヤング渡瀬さん、
まだ素朴で初々しい感じだけど、波止場に佇み、ゴーゴー踊って大立ち回り、と乗っけからデビュー作ぽくアピールタイム満載です♪♪
今観ると、ゴーゴー踊るとっくりセーターの狂犬渡瀬、かなりレアかもラブラブ
そんな殺し屋渡瀬を「お兄さん」と慕う、足の不自由なバイオリン美少女が登場。
「ヤクザと仔犬」的なベタなとりあわせデス。

いっぽう、荒木さんは筋目の通った竜神一家の若い衆。
熱く一本気なドカジャン姿の荒木一郎てのもかなりレア!ラブラブ
ちょい役なので、あまりセリフもないけど観れてうれしい!

この当時は、早くいい役に就きたい!と燃えてた渡瀬さんと対照的に、撮影所に遊びに来てるような雰囲気の荒木さんに第一印象ではムカついた渡瀬さんだそうですが、演技が上手いなと思って話してみると気が合いすぐ仲良くなったとか。ニコニコ

そんな二人の絡み自体は今作ではさほどなく、がっつり組むドリームマッチは翌71年「血桜三兄弟」までのおあずけ。




で、「殺し屋人別帳」。
殺し屋渡瀬のライバル、佐藤允がステキです!
ダブルのピンストスーツでキメたフランス帰りの殺し屋“モンパルナスの鉄”だって!
ン~マンダム!

殴り込み前のお約束、
主役の歌う主題歌&相棒が合流という場面も、今作のはちょっとお茶目で好きなシーン。

渡瀬が川辺に腰掛けてムーディに唄ってると、
まさに“風間”ちっくにクールな佐藤允がふらりとやって来て

「下手っくそだな…」

ここからのやり取りがネタバレなので書かないけど、
コテコテの石井輝男的ギャグセンスをもっとも感じたシーンです。

ちなみに渡瀬さん唄う主題歌は「さすらい人別帳」。
(ちょっと意味がわかりません)

アラカンの見せ場もいい!
「網走」同様、冴えない役作りで引っ張って、見せ場を最大限のテンションに持ってきます。

モデル系美人、小川ローザと太田ナオミの、ワンテンポ後乗りの棒読み芝居も、石井輝男コテコテ世界を良い意味で彩りました。

おしまい。



おまけ。

「現代やくざ血桜三兄弟」ドンッ
東映CHで放映してくれるよう、リクエストを出し続けております。。。
DVD出たら絶対買うゾーっ!