今日もかなり気温が上がっています。段々と日差しに強さが出てきていますよね。このまま一気に梅雨~夏になるのでしょうか。
夏を先取りという意味でも、ここで一発 「 夏らしいバンド 」 の名作アルバムを紹介しましょうかね。
今回紹介するのは、LAメタルのバンド GREAT WHITE ( 以下、同バンドと記載 ) のメジャーデビュー後3作目のアルバム 「 ONCE BITTEN 」 (1987年作品、以下本作と記載 ) です。
いきなりでナンですが、すぐ上で同バンドをLAメタルに分類してしまっています。典型的なLAメタルのバンドの音みたいな、いかにもカリフォルニアな何も考えていない能天気で軽い歌詞の曲をやっていたという訳ではありません。ですが1stや2ndアルバムでは、他のLAメタルバンドとの相違点はあまり見られませんでした。
同バンドのターニングポイントは、間違いなく本作でしょう。他のLAメタルのバンドに比べると、ブルージーでアダルトなロックを聴く事ができます。
これには、本作リリース時のヴォーカリスト/ジャック・ラッセルのねちっこい声が重要な役割を果たしています。声質がZEPPのヴォーカリスト/ロバート・プラントに似ている事でも、度々話題になりました。
そしてブルージーなギターを聴かせてくれたマーク・ケンドール。彼も同バンドには欠かせないピースでしょう。ちなみに明日(4/29)は、マークの誕生日です。
同バンドは現在も活動していますが、ジャックはバンドに在籍していません。ソロ時代にライブハウスで火事を起こして100人以上が亡くなった事件があったり、自身が病気になってしまったりと、結構苦労しています。
同バンドは別のヴォーカリストを迎えており、最近新しいアルバムも出したと思います。
本作リリース時のメンバーは以下のとおりです。
ジャック・ラッセル ( ヴォーカル )
マーク・ケンドール ( ギター)
マイケル・ローディー ( ギター、キーボード )
ローン・ブラック ( ベース )
オーディー・デスブロー ( ドラム )
同バンドをご存知の方、驚きました?トニー・モンタナ ( ベース ) ってこの頃はまだバンドに加入していなかったのですよね。
同バンドの本作は、私・かつぼうさんがこのへなちょこブログを始めた時に 「 絶対に紹介したい 」 と思っていたアルバムです。ずいぶん前に一度紹介しています。
以下、全曲紹介/感想です。内容は前の紹介と多少かぶります。
① LADY RED LIGHT ・・・ ワイルドなギターイントロから始まる、ミドルテンポの力強いロック曲。イントロ後に静かに始まり段々盛り上がる展開も良く、曲を通しての素晴らしい歌メロはさすがジャックという所でしょう。ギターソロの前の美しいキーボードソロが、曲にドラマチックさを与えています。その後にピックスクラッチからワイルドなギターソロが乱入するってのもいいです。
https://www.youtube.com/watch?v=vB9i69fBAQA
↑いかにも80年代って感じですが、カッコ良いPVですよね。マークの持っているホホジロザメのデザインのギター、欲しいですね。
② GONNA GETCHA ・・・ 辞書を調べても 「 GONNA 」 も 「 GETCHA 」 もありません。「 GOING TO GET YOU 」 の口語みたいな表記で、「いつかお前をモノにする」という意味です。英語のテストで書くと間違いなく不正解になるタイトルを持ったこの曲は、中々のドライヴ感を持ったロック曲です。
③ ROCK ME ・・・ 本作のみならず同バンドの代表曲という呼び声も高いこの曲は、アダルトなロック曲です。静かですが怪しげなベースイントロに乗るブルースハープも心地よく、段々盛り上がる展開には鳥肌が立ちます。曲のラストにはマークの速弾きも聴く事ができます。展開にメリハリがあり、7分近い長さを全く感じさせません。
https://www.youtube.com/watch?v=k1hesO1PpGI
PVがあるのですが、MTV放映用なのか曲を短くカットしてしまっています。↑のYOUTUBEリンクはHD3Dサウンドで音が良いのだそうです。
④ ALL OVER NOW ・・・ 「すべて終わっちまった」というタイトルの曲を4曲目にぶっ込むのは如何なものかとは思いますが(笑)、深みのある歌詞を持つ良いロック曲です。残念なのは名曲の直後なので、その余韻で印象が薄いって所ですかね(笑)。
⑤ MISTREATER ・・・ スローテンポですが極上のブルースロックです。マークのブルージーなギターは、こんな曲で威力を発揮します。曲のバックに流れるホンキートンクなピアノも、良い味付けになっています。
⑥ NEVER CHANGE HEART ・・・ 似たようなイントロから始まる曲が前作にあるからか、前作の香りが強く漂うロック曲です。この曲の一番の聴きどころは、切なさ漂う歌メロです。隠れた名曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=c55RWeborcQ
⑦ FAST ROAD ・・・ 珍しい同バンドの疾走系ロック曲。ドラムイントロなのは、同バンドのドラマー/オーディー・デスブローが曲作りに唯一参加した曲だからでしょうか。このバンドにこんな音を求めているファンは、あまりいないでしょうね。ギターソロがツインリードなのも、あまり「らしくない」のですよね。
⑧ ON THE EDGE ・・・ まさに崖っぷちにいる様な、緊張感が漂うロック曲。Bメロからサビの歌メロと、2度目のサビ以降のインストで漂う哀愁が良いです。
⑨ SAVE YOUR LOVE ・・・ 私・かつぼうさんが認定する「LAメタル最高の曲」は、あまりに切ないバラード曲。エモーショナルなジャックのヴォーカルだけでも涙ものですが、聴く人の心に優しく深く染み入るマークの奏でるアコースティックのギターも素晴らしい。英語がわかる感受性の強い人だったら、落涙を禁じえないでしょう。
https://www.youtube.com/watch?v=uEjH7UmAnCs
この曲もPVがあるのですが、残念ながら短く編集されてしまっています。↑のリンクは、音だけですが編集されていません。ぜひ聴いて、泣いてください。
ちなみにバンド名の 「 GREAT WHITE 」 とは、GREAT WHITE SHARKの事で、日本語だと「ホホジロザメ」です。映画「ジョーズ」のモデルのこの鮫は、人を襲う事もある危険な鮫です。カリフォルニアには結構生息しているみたいです。